リモート パーティションの操作
マスタ データベースと呼ばれるデータベースのリモート パーティションは、セカンダリ データベースと呼ばれる Analysis Services のリモート インスタンス上の専用の Analysis Services データベースに格納されます。マスタ データベースのデータ ソースはセカンダリ データベースを指し、セカンダリ データベースのデータ ソースはマスタ データベースを指しています。
Analysis Services のリモート インスタンスにより、セカンダリ データベースの MasterDataSourceID プロパティがこのデータ ソースに設定されます。これにより、特定のソース データベースのリモート パーティションを格納するためのデータ ソースが指定されます。データベースの MasterDataSourceID プロパティが Null でない場合、データベースは、リモート パーティションを含むように定義され、スキーマ行セットで公開されなくなります。
指定された専用データベースは、1 つのマスタ データベースのみのリモート パーティションを格納できます。ただし、1 つのマスタ データベースの他のリモート パーティションを Analysis Services の 1 つのリモート インスタンス上にある他の専用データベースに格納することは可能です。リモート パーティション専用のデータベース内のディメンションは、リンク ディメンションとして作成されます。
リモート パーティションをマスタ データベースにリンクできるようにするには、セキュリティ構成ツールを使用する必要があります。詳細については、「[機能のセキュリティ構成] (リンク オブジェクト) - Analysis Services」および「リモート パーティションを定義する方法」を参照してください。
リモート パーティションの作成と管理
リモート パーティションを作成するには、パーティション ウィザードを使用します。リモート パーティションを作成する場合、パーティションの場所として、Analysis Services のリモート インスタンス上に専用のデータベースを指定します。パーティションは、Analysis Services のリモート インスタンスの既定のデータの場所、またはリモート サーバー上の別の指定した場所に格納できます。詳細については、「リモート パーティションの作成と管理」を参照してください。
リモート パーティションを含んでいるキューブは、Analysis Services の単一のインスタンス上のパーティションと共に管理できます。ただし、リモート パーティションのメタデータは、パーティションとその親キューブが定義された Analysis Services インスタンスでのみ表示および更新できます。リモート パーティションは、Analysis Services のリモート インスタンスで表示または更新することができません。Analysis Services では、HTTP プロトコルを使用したリモート パーティションの作成はサポートされていません。
メモ : |
---|
リモート パーティションのストレージ専用データベースをスキーマの行セットとして表示することはできませんが、分析管理オブジェクト (AMO) を使用するアプリケーションでは XML for Analysis Discover コマンドを使用して専用データベースを検出できます。TCP クライアントまたは HTTP クライアントを使用して専用データベースに直接送信された CREATE コマンドおよび DELETE コマンドは正常に実行されますが、厳密に管理されているこのデータベースがこのアクションによって損傷する可能性があることを示す警告がサーバーから返されます。 |
リモート パーティションを作成するには、パーティションを定義するローカル データベースのデータベース管理者である必要があります。キューブとそのパーティションを定義する Analysis Services のインスタンスのサービス アカウントには、パーティションを格納するデータベースへの管理者アクセス権が必要です。Analysis Services サービス アカウントを変更する場合は、新しいアカウントにリモート データベースへの管理者アクセス権があることを確認してください。データベースの管理者権限の詳細については、「ロール (Analysis Services)」を参照してください。
Analysis Services では、リモート パーティションの並列処理とシーケンシャル処理の両方がサポートされています。パーティションが定義されたマスタ インスタンスでは、キューブのパーティションの処理に参加しているすべてのインスタンス間のトランザクションが調整されます。その後、レポートの処理が、パーティションを処理したすべてのインスタンスに送信されます。