PowerPivot for Excel

PowerPivot for Excel は、Excel ブックに大量のデータを追加して統合するためのツールを提供する Excel 2010 用アドインです。このアドインには、次のコンポーネントが含まれています。

  • Excel リボンの PowerPivot メニュー。

  • Excel から開く PowerPivot ウィンドウ。データの追加、関連付け、および拡充を行うためのデザイン画面とツールが用意されています。

  • ローカルの Analysis Services VertiPaq エンジン。データを圧縮して読み込み、ワークシート内のデータ視覚化オブジェクト (ピボットテーブルなど) で使用できるようにします。

  • PowerPivot データへの接続をサポートするための AMO、ADOMD.NET、および Analysis Services OLE DB プロバイダーの最新バージョン。

  • ATOM 形式のデータをインポートおよび更新するための ATOM データ フィード プロバイダー。

Excel バージョンの要件

PowerPivot データを含む Excel ブックを作成するには、Excel 2010 と PowerPivot for Excel アドインの両方が必要です。ブックを作成すると、Excel Services がインストールされており、SQL Server PowerPivot for SharePoint が配置されている SharePoint Server 2010 ファームにブックをパブリッシュすることができます。PowerPivot ブックは Excel 2007 で開くことができます。ただし、Excel 2007 を使用して、PowerPivot データを作成または変更したり、PowerPivot データを使用する PivotTables や PivotCharts を操作することはできません。すべての PowerPivot 機能への完全なアクセスを実現するには、Excel 2010 を使用する必要があります。

クライアント アプリケーションをインストールするには、コンピューターにプログラム ファイルをコピーするセットアップ プログラム (PowerPivot_for_Excel.msi) をダウンロードして実行します。

PowerPivot ウィンドウを開くには、Excel リボンの [PowerPivot] タブをクリックします。[PowerPivot] タブの [PowerPivot ウィンドウ] をクリックします。

クライアント アプリケーションのスクリーン ショット

PowerPivot for Excel の完全な機能を利用するには、64 ビット版の Excel 2010 が必要です。Windows プラットフォーム上の 64 ビット オペレーティング システムおよびクライアント アプリケーションでは、より多くのメモリをアドレス指定できるため、何百万ものデータ行を含むブックを構築できます。ワークステーションの要件の詳細については、「ハードウェアとソフトウェアの要件 (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。

クライアントでの PowerPivot データの読み込みと計算

PowerPivot for Excel には、Excel のインプロセスとして実行される Analysis Services VertiPaq エンジンが含まれています。クライアント アプリケーションでブック内の PowerPivot データに接続してクエリを実行する場合、AMO と ADOMD.NET を通じて Analysis Services OLE DB プロバイダーを使用します。

ワークステーションでは、Analysis Services VertiPaq エンジンがクエリを実行し、リレーショナル データベース、多次元データベース、ドキュメント、パブリック データ ストア、Web サービスなど、さまざまなデータ ソースからデータを受け取ります。データのインポート時およびクライアント側のデータ更新時の外部ソースへのデータ アクセスはすべて、Excel のプロセス内で実行される Analysis Services VertiPaq エンジンを通じて行われます。

次の図は、Excel 内からの PowerPivot データ アクセスを示したものです。この図では、データ処理をサポートするコンポーネントを示しています。サポートされるデータ ソースおよび PowerPivot データの作成の詳細については、PowerPivot for Excel アドインと共にインストールされるヘルプを参照してください。

データのインポートまたは更新用のクライアント プロトコル スタック