データ マイニング拡張機能 (DMX) リファレンス
データ マイニング拡張機能 (DMX) は、Microsoft SQL Server Analysis Services でのデータ マイニング モデルの作成と作業に使用できる言語です。DMX を使用して、新しいデータ マイニング モデルの構造の作成、これらのモデルの学習、およびモデルの参照、管理、予測を行うことができます。DMX は、データ定義言語 (DDL) ステートメント、データ操作言語 (DML) ステートメント、および関数と演算子で構成されています。
Microsoft OLE DB for Data Mining 仕様
Analysis Services のデータ マイニング機能は、Microsoft SQL Server 2000 のリリースと同時にリリースされた Microsoft OLE DB for Data Mining 仕様に準拠するように作成されています。
Microsoft OLE DB for Data Mining 仕様で定義されているのは、次のとおりです。
データ マイニング モデルを定義する情報を保持するための構造。
データ マイニング モデルの作成および使用のための言語。
この仕様では、データ マイニングの基礎がデータ マイニング モデル仮想オブジェクトとして定義されます。データ マイニング モデル オブジェクトは、特定のマイニング モデルに関する既知の事柄をすべてカプセル化します。データ マイニング モデル オブジェクトは SQL テーブルのような構造になっており、モデルを説明する列、データ型、およびメタ情報から構成されています。この構造により、SQL の拡張版である DMX 言語を使用して、モデルを作成、使用することができるようになります。
DMX ステートメント
DMX ステートメントを使用して、データ マイニング モデルの作成、処理、削除、コピー、参照、および予測を行うことができます。DMX にはデータ定義ステートメントおよびデータ操作ステートメントの 2 種類のステートメントがあります。いずれかのステートメントを使用して、各種のタスクを実行することができます。
以下のセクションでは、DMX ステートメントの使用に関する詳細について説明します。
データ定義ステートメント
データ操作ステートメント
クエリの基礎
データ定義ステートメント
新しいマイニング構造とマイニング モデルの作成および定義、マイニング モデルとマイニング構造のインポートおよびエクスポート、データベースからの既存のモデルの削除を行うには、DMX でデータ定義ステートメントを使用します。DMX でのデータ定義ステートメントは、データ定義言語 (DDL) の一部です。
DMX でデータ定義ステートメントを使用して、次のタスクを実行することができます。
CREATE MINING STRUCTURE ステートメントを使用してマイニング構造を作成する、および ALTER MINING STRUCTURE ステートメントを使用してマイニング モデルをマイニング構造に追加する。
CREATE MINING MODEL ステートメントを使用して、空のデータ マイニング モデル オブジェクトを作成することで、マイニング モデルおよび関連するマイニング構造を同時に作成する。
EXPORT ステートメントを使用して、マイニング モデルおよび関連するマイニング構造をファイルにエクスポートする。IMPORT ステートメントを使用して、EXPORT ステートメントによって作成されたファイルから、マイニング モデルおよび関連するマイニング構造をインポートする。
SELECT INTO ステートメントを使用して、既存のマイニング モデルの構造を新しいモデルにコピーし、新しいモデルに同じデータを学習させる。
DROP MINING MODEL ステートメントを使用して、マイニング モデルをデータベースから完全に削除する。DROP MINING STRUCTURE ステートメントを使用して、マイニング構造および関連するすべてのマイニング モデルをデータベースから完全に削除する。
DMX ステートメントを使用して実行できるデータ マイニング タスクの詳細については、「データ マイニング拡張機能 (DMX) ステートメント リファレンス」を参照してください。
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データ操作ステートメント
既存のマイニング モデルの使用、モデルの参照、およびモデルに対する予測の作成を行うには、DMX でデータ操作ステートメントを使用します。DMX でのデータ操作ステートメントは、データ操作言語 (DML) の一部です。
DMX でデータ操作ステートメントを使用して、次のタスクを実行することができます。
INSERT INTO ステートメントを使用して、マイニング モデルに学習させる。これにより、実際のソース データがデータ マイニング モデル オブジェクトに挿入されることはありませんが、アルゴリズムが作成するマイニング モデルを説明する抽象概念が作成されます。INSERT INTO ステートメントに対するソース クエリは、<source data query> で記述されます。
ソース データの統計など、モデルの学習中に計算され、データ マイニング モデル内に格納される情報を参照するには、SELECT ステートメントを拡張します。次の句を含めることで、SELECT ステートメントの機能を拡張することができます。
既存のマイニング モデルに基づいた予測を作成するには、SELECT ステートメントの PREDICTION JOIN 句を使用します。PREDICTION JOIN ステートメントに対するソース クエリは、<source data query> で記述されます。
すべての学習済みデータをモデルまたは構造から削除するには、DELETE (DMX) ステートメントを使用します。
DMX ステートメントを使用して実行できるデータ マイニング タスクの詳細については、「データ マイニング拡張機能 (DMX) ステートメント リファレンス」を参照してください。
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DMX クエリの基礎
SELECT ステートメントは、ほとんどの DMX クエリの基礎となります。これらのステートメントで使用する句によって、マイニング モデルの参照、コピー、および予測を行うことができます。予測クエリでは、既存のマイニング モデルに基づいた予測を作成するのに、SELECT の形式が使用されます。関数を使用することで、データ マイニング モデルの固有の機能では行えないマイニング モデルの参照およびクエリを行うことができます。
DMX 関数を使用すると、モデルの学習中に検出された情報の取得および新しい情報の計算を行うことができます。これらの関数は、予測の根拠となるデータや正確性を説明する統計を返したり、予測に対するより広範な説明を返すなど、多くの目的で使用することができます。
詳細情報 :「選択ステートメント (DMX) について」、「クエリ型への関数のマップ (DMX)」、「予測クエリ (DMX)」、「データ マイニング拡張機能 (DMX) 関数リファレンス」
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