レポート サーバー データベースを作成する方法 (Reporting Services 構成)
Reporting Services では、SQL Server データベースが内部ストレージとして使用されます。データベースは必須のコンポーネントで、パブリッシュされたレポート、モデル、共有データ ソース、セッション データ、リソース、およびサーバー メタデータの格納に使用されます。
レポート サーバー データベースの作成や、接続文字列または資格情報の変更を行うには、Reporting Services 構成ツールの [データベース] ページにあるオプションを使用します。
レポート サーバー データベースを作成または構成する場合
ファイルのみのモードでレポート サーバーをインストールした場合は、レポート サーバー データベースを作成および構成する必要があります。
Reporting Services をネイティブ モードまたは SharePoint 統合モードの既定の構成でインストールした場合は、レポート サーバー データベースは、レポート サーバー インスタンスのインストール時に自動的に作成および構成されています。Reporting Services 構成ツールを使用すると、セットアップによって自動的に構成された設定を表示または変更できます。
開始前の準備
レポート サーバー データベースの作成または構成は、複数の手順から成るプロセスです。レポート サーバー データベースを作成する前に、次の項目をどのように指定するかを検討してください。
データベース サーバーの選択
Reporting Services には、レポート サーバー データベースをホストする SQL Server 2005 または 2008 のデータベース エンジン インスタンスが必要です。ローカル サーバーまたはリモート サーバーを使用できます。エディションの要件の確認
データベース エンジンのエディションと使用しているレポート サーバーのエディションに互換性があることを確認します。エディションの互換性の詳細については、「レポート サーバー データベースの作成」を参照してください。TCP/IP 接続の有効化
データベース エンジンの TCP/IP 接続を有効にします。データベース エンジンのエディションの中には、既定で TCP/IP が有効になっていないものもあります。手順はこのトピックで説明します。SQL Server のポートを開く
リモート サーバーでファイアウォール ソフトウェアを使用している場合は、データベース エンジンがリッスンするポートを開く必要があります。モードの決定
レポート サーバー データベースでは、ネイティブ モードまたは SharePoint 統合モードがサポートされます。[ネイティブ モード] が既定値です。このモードは、Reporting Services をスタンドアロンのアプリケーション サーバーとして配置する場合に使用します。[SharePoint 統合モード] は、SharePoint 製品またはテクノロジのインスタンスと共にレポート サーバーを配置する場合に使用します。データベースはウィザードの実行時に作成されますが、SharePoint ファームにレポート サーバーを追加するまでは、コンテンツの追加やアイテムの表示を行うことはできません。詳細については、「配置モードの計画」を参照してください。
レポート サーバーの資格情報の決定
レポート サーバーがレポート サーバー データベースに接続する方法を決定します。資格情報の種類には、ドメイン ユーザー アカウント、SQL Server データベース ユーザー アカウント、およびレポート サーバー サービス アカウントがあります。これらの資格情報は暗号化され、RSReportServer.config ファイルに格納されます。レポート サーバーは、これらの資格情報を使用してレポート サーバー データベースに継続的に接続します。Windows ユーザー アカウントまたはデータベース ユーザー アカウントを使用する場合は、既に存在するアカウントを指定してください。Reporting Services 構成ツールでは、ログインの作成と必要な権限の設定は実行されますが、アカウントは自動的に作成されません。 詳細については、「レポート サーバー データベース接続の構成」を参照してください。
レポート サーバーの言語の決定
レポート サーバーに対して指定する言語を選択します。ユーザーが他言語バージョンのブラウザーを使用してサーバーに接続する場合でも、定義済みロールの名前、説明、および個人用レポート フォルダーは他の言語では表示されません。レポート サーバーの配置で言語リソースを使用する方法の詳細については、「多言語配置やグローバル配置のソリューション設計に関する考慮事項 (Reporting Services)」を参照してください。データベースを作成および準備するための資格情報の確認
データベース エンジン インスタンスでデータベースを作成する権限があるアカウントの資格情報を持っていることを確認します。この資格情報は、レポート サーバー データベースおよび RSExecRole を作成するための一度だけの接続に使用されます。ログインが存在しない場合は、レポート サーバーがデータベースに接続する際に使用するアカウント用にデータベース ユーザー ログインが作成されます。 ログインに使用している Microsoft Windows アカウントで接続するか、SQL Server データベース ログインを入力することができます。
リモートのレポート サーバー データベースにアクセスできるようにするには
リモートのデータベース エンジン インスタンスを使用している場合は、データベース サーバーにログオンして、TCP/IP 接続を確認するか有効にします。
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft SQL Server]、[構成ツール] の順にポイントして、[SQL Server 構成マネージャー] をクリックします。
[SQL Server ネットワークの構成] を開きます。
インスタンスを選択します。
[TCP/IP] を右クリックし、[有効] をクリックします。
サービスを再起動します。
ファイアウォール ソフトウェアを開き、SQL Server がリッスンするポートを開きます。既定のインスタンスの場合、このポートは通常、TCP/IP 接続のポート 1433 です。詳細については、「データベース エンジン アクセスを有効にするための Windows ファイアウォールの構成方法」を参照してください。
ローカルのレポート サーバー データベースを作成するには
Reporting Services 構成ツールを起動し、データベースを作成するレポート サーバー インスタンスに接続します。詳細については、「Reporting Services 構成を開始する方法」を参照してください。
[データベース] ページの [データベースの変更] をクリックします。
[新しいデータベースを作成する] をクリックし、[次へ] をクリックします。
レポート サーバー データベースの作成およびホストに使用するデータベース エンジンのインスタンスに接続します。
使用する SQL Server データベース エンジンのインスタンス名を入力します。使用可能であれば、既定のインスタンスとして実行されているローカルのデータベース エンジンがウィザードに表示されます。使用可能でない場合は、使用するサーバーとインスタンスの名前を入力する必要があります。 名前付きインスタンスは、<servername>\<instancename> の形式で指定します。
レポート サーバー データベースを作成する目的でデータベース エンジンに一度だけ接続するために使用される資格情報を入力します。 この資格情報の使用方法の詳細については、このトピックの「開始前の準備」を参照してください。
[接続テスト] をクリックして、サーバーへの接続を検証します。
[次へ] をクリックします。
データベースの作成に使用するプロパティを指定します。このプロパティの使用方法の詳細については、このトピックの「開始前の準備」を参照してください。
レポート サーバー データベースの名前を入力します。プライマリ データベースと共に、一時データベースが作成されます。データベースの使用方法が判断できるようなわかりやすい名前を使用することを検討してください。指定した名前は、データベースの有効期間を通して使用されます。作成後にレポート サーバー データベースの名前を変更することはできません。
ロールの定義および個人用レポートの表示に使用する言語を選択します。
サーバー モードを選択します。レポート サーバーを SharePoint の製品またはテクノロジと共に配置する場合を除いて、常に [ネイティブ モード] を選択します。
[次へ] をクリックします。
レポート サーバーがレポート サーバー データベースに接続する際に使用する資格情報を指定します。
認証の種類を指定します。
定義済みの SQL Server データベース ログインを使用して接続する場合は、[データベース資格情報] を選択します。レポート サーバーが別のドメイン、信頼されていないドメイン、またはファイアウォールの背後のコンピューター上に存在する場合は、データベース資格情報を使用することをお勧めします。
最低限の特権のみを持ち、データベース サーバーに対する権限のあるドメイン ユーザー アカウントを持っている場合は、[Windows 資格情報] を選択します。
レポート サーバーの接続にレポート サーバーのサービス アカウントを使用する場合は、[サービス資格情報] を選択します。このオプションを指定すると、サーバーは統合セキュリティを使用して接続するので、資格情報は暗号化または格納されません。
[次へ] をクリックします。
[概要] ページの情報で設定が正しいことを確認し、[次へ] をクリックします。
[レポート サーバー URL] ページまたは [レポート マネージャー URL] ページで URL をクリックし、接続を確認します。このテストが成功するように URL を定義する必要があります。レポート サーバー データベースの接続が有効な場合は、ブラウザー ウィンドウにレポート サーバーのフォルダー階層またはレポート マネージャーが表示されます。詳細については、「Reporting Services のインストール状態を確認する方法」を参照してください。