主要業績評価指標 (KPI) を作成します。 KPI は、キューブ内のメジャー グループに関連付けられた計算のコレクションであり、ビジネスやシナリオの成功を評価するために使用します。
構文
CREATE KPI CURRENTCUBE | <Cube Name>.KPI_Name AS KPI_Value
[,Property_Name = Property_Value, ...n]
引数
KPI_Name
KPI 名を指定する有効な文字列です。KPI_Value
数値を返す有効な多次元式 (MDX) 式です。Property_Name
KPI のプロパティの名前を指定する有効な文字列です。Property_Value
KPI のプロパティの値を定義する有効なスカラー式です。
説明
現在接続しているキューブ以外のキューブを指定すると、エラーになります。 したがって、キューブ名の代わりに CURRENTCUBE を使用して、現在のキューブを確実に指定してください。
KPI のプロパティ
次の表は、KPI のすべてのプロパティを示しています。 これらのプロパティに既定値はありません。 したがって、KPI のプロパティに特定の値が割り当てられるまで、そのプロパティに対してクエリを実行すると NULL 値が返されます。
プロパティの識別子 |
意味 |
|---|---|
GOAL |
数値を返す有効な MDX 式です。 |
STATUS |
数値を返す有効な MDX 式です。 |
STATUS_GRAPHIC |
クライアント アプリケーションが使用するグラフィック イメージのセットを定義する文字列です。 |
TREND |
数値を返す有効な MDX 式です。 |
TREND_GRAPHIC |
クライアント アプリケーションが使用するグラフィック イメージのセットを定義する文字列です。 |
WEIGHT |
数値を返す有効な MDX 式です。 |
CURRENT_TIME_MEMBER |
時間ディメンションのメンバーを 1 つ返す有効な MDX 式です。 CURRENT_TIME_MEMBER は、すべての相対時間関数の参照ポイントを設定します。 |
PARENT_KPI |
親 KPI の名前を指定する文字列です。 |
CAPTION |
KPI のキャプションとしてクライアント アプリケーションが使用する文字列です。 |
DISPLAY_FOLDER |
クライアント アプリケーションによって KPI が表示される、表示フォルダーのパスを指定する文字列です。 フォルダー レベルの区切り記号は、クライアント アプリケーションによって定義されます。 Analysis Services が提供するツールおよびクライアントでは、円記号 (\) がレベルの区切り記号です。定義されたメンバーで複数の表示フォルダーを指定するには、セミコロン (;) を使用してフォルダーを区切ります。 |
ASSOCIATED_MEASURE_GROUP |
すべての MDX 計算で参照される必要がある、メジャー グループの名前を指定する文字列です。 |
GOAL、STATUS、TREND の各プロパティの値は、-1 ~ 1 の間に評価される MDX 式です。 ただし、これらのプロパティで実際に使用される値の範囲は、クライアント アプリケーションによって定義されます。 Analysis Services が提供するツールおよびクライアントを使用して KPI を参照すると、-1 未満の値は -1、1 を超える値は 1 として扱われます。
STATUS_GRAPHIC と TREND_GRAPHIC は共に文字列値であり、表示する正しいイメージのセットを識別するために、クライアント アプリケーションが使用します。 これらの文字列は表示関数の動作も定義します。 この動作には、表示する状態の数 (通常は奇数) と、これらの各表示でどのイメージを使用するかなどがあります。
SQL Server データ ツールでの KPI グラフィック
SQL Server データ ツール (SSDT) では、KPI グラフィックに 3 つまたは 5 つの状態があります。 次の表に、これらの各状態の値を示します。
KPI グラフィックの状態の数 |
これらの状態の値 |
|---|---|
3 |
悪い = -1 ~ -0.5 OK = -0.4999 ~ 0.4999 良い = 0.50 ~ 1 |
5 |
悪い = -1 ~ -0.75 リスク = -0.7499 ~ -0.25 OK = -0.2499 ~ 0.2499 上昇 = 0.25 ~ 0.7499 良い = 0.75 ~ 1 |
注 |
|---|
反転ゲージや反転した状態の矢印などの一部のグラフィックでは、範囲が逆になります。 つまり、-1 が良い評価、1 が悪い評価になります。 |
SQL Server データ ツール (SSDT) では、KPI グラフィックの名前によって、そのグラフィックの状態が 3 つであるか 5 つであるかを判断できます。 次の表に、SQL Server データ ツール (SSDT) によって KPI グラフィックに関連付けられた使用法、名前、および状態の数を示します。
グラフィックの使用法 |
KPI グラフィックの名前 |
状態の数 |
|---|---|---|
状態 |
図形 |
3 |
状態 |
信号機 |
3 |
状態 |
道路標識 |
3 |
状態 |
ゲージ |
3 |
状態 |
反転ゲージ |
5 |
状態 |
温度計 |
3 |
状態 |
円柱 |
3 |
状態 |
外観 |
3 |
状態 |
変位の矢印 |
3 |
傾向 |
標準の矢印 |
3 |
傾向 |
状態の矢印 |
3 |
傾向 |
反転した状態の矢印 |
5 |
傾向 |
外観 |
3 |
注