Sync Framework の再配布

Sync Framework コンポーネントは、アプリケーション配置に Sync Framework インストール パッケージを 1 つ以上含めることで再配布されます。アプリケーションの要件に合わせたインストールを可能にするために、各コンポーネントは独立したパッケージで提供されます。SDK のパッケージ化または個々の DLL のインストールによる Sync Framework の再配布は、サポートされていません。

インストール対象パッケージの決定

Microsoft ダウンロード センターには、Sync Framework のインストール パッケージが 3 つ用意されています。これらのパッケージによって、コンポーネントが Program Files\Microsoft Sync Framework\v2.0\Runtime にインストールされます。インストール パスの最終ディレクトリは、プロセッサのアーキテクチャに応じて \x86、\x64、または \ia64 になります。マネージ DLL もグローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) に追加されます。

アプリケーションの機能に基づいて、次のパッケージのうちどれが必要であるかを判断します。一覧に示すパッケージ名は、x86 プラットフォーム用の初期英語版のパッケージ名です。その他のバージョンのパッケージ名は異なります。

  • Synchronization-v2.0-x86-ENU.msi (このパッケージは他のパッケージの前提条件であるため、最初にインストールする必要があります)

    インストールされる DLL 説明

    Microsoft.Synchronization.dll、Synchronization2.dll、FeedSync2.dll

    同期ランタイム、コア コンポーネント、および Web 同期コンポーネント用のマネージ API とネイティブ API。詳細については、「カスタム プロバイダーを使用したデータ ストアの同期」および「Web フィードの同期」を参照してください。

  • ProviderServices-v2.0-x86-ENU.msi

    インストールされる DLL 説明

    Microsoft.Synchronization.MetadataStorage.dll、MetaStore2.dll、Msfdb.dll、Msfdbqp.dll、Msfdbse.dll

    Metadata Storage Service 用のマネージ API およびネイティブ API と、サービスが使用する簡易データベース用 DLL。詳細については、「Sync Framework Metadata Storage Service」を参照してください。

    Microsoft.Synchronization.SimpleProviders.dll、SimpleProviders2.dll

    単純なカスタム プロバイダー用のマネージ API とネイティブ API。詳細については、「簡易カスタム プロバイダーの実装」を参照してください。

    Microsoft.Synchronization.Files.dll、FileSyncProvider2.dll

    ファイル同期プロバイダー用のマネージ API とネイティブ API。詳細については、「ファイルの同期」を参照してください。

  • DatabaseProviders-v2.0-x86-ENU.msi

    インストールされる DLL 説明

    Microsoft.Synchronization.Data.dll、Microsoft.Synchronization.Data.Server.dll、Microsoft.Synchronization.Data.SqlServer.dll、Microsoft.Synchronization.Data.SqlServerCe.dll

    データベース同期プロバイダー用のマネージ API。詳細については、「データベースの同期」を参照してください。

必須パッケージのインストール

どのパッケージがアプリケーションに必須であるかを判断したら、これらの前提条件をアプリケーション配置の一環として各ユーザーのコンピューターにインストールする必要があります。各 Sync Framework インストール パッケージは、パッケージ内のコンポーネントがユーザーのコンピューターに存在するかどうかを検出して、存在しない場合にはそのコンポーネントをインストールします。Sync Framework コンポーネントがそれ以降にアンインストールされた場合、手動かアプリケーションによって再インストールしないと、アプリケーションは正常に実行できなくなります。

Visual Studio では、ClickOnce 配置機能か Windows Installer 配置テクノロジを使用して、アプリケーションを配置することができます。アプリケーション配置に Visual Studio を使用する場合、Sync Framework が提供するブートストラップ パッケージを使用して、インストールの前提条件となるパッケージの追加処理を単純化することができます。ブートストラップ パッケージは、Microsoft ダウンロード センターから入手できます。ダウンロード パッケージには、これらのパッケージの使用方法についての詳細な手順も含まれています。

Visual Studio によるアプリケーション配置と前提条件の詳細については、次のトピックを参照してください。

トピック 説明

配置方法の選択

ClickOnce および Windows Installer を使用して、Visual Studio から Windows ベースのアプリケーションを配置する方法について説明します。

カスタム前提条件の追加

Visual Studio でアプリケーション配置の前提条件を指定する方法について説明します。

[必須コンポーネント] ダイアログ ボックス

Visual Studio の [必須コンポーネント] ダイアログ ボックスで使用できるオプションについて説明します。

参照

概念

インストール、再配布、バージョン互換性