IT 管理: ビジネスと IT の転換
2013 年にリリースされるエンタープライズ向けのテクノロジは、これまで大企業だけが享受していたオートメーションと効率の水準に、あらゆる規模のビジネスが到達するのに役立ちます。
Tijl Vuyk
減量、新しいスキルの習得、長い間先延ばしにしていたことを行うなど、新年には多くの人が決意表面を行います。同様に、企業が、何によってビジネスを推進して、どう改善できるかについて、新しい現実的な視点を持って、新年のスタートを切ることはよくあります。現実問題として、現在、どのような規模の企業も、速く、大きく、より競争の激しい市場で競う必要があります。
これまで存在していたエンタープライズ レベルのオートメーションの障壁はなくなり、より小規模な企業にも手が届くものになりました。今年は、ビジネス プロセスを整備し、IT プロセスとビジネス プロセスの投資からより多くのものを回収し始めるための転換が企業に求められる年になるでしょう。これは成功を収めるうえで重要なことです。
消費の増加
Gartner Inc. は 2013 年の世界の IT 消費が 3.7 兆ドルになると予測しています。これは 2012 年から 4.2% の増加です。また、IT 業界で最も急成長するセグメントは企業向けソフトウェアだと予測しています (出典: Information-Age.com で公開されている Gartner のデータ (英語))。企業向けソフトウェアは、生産性を向上し、ビジネスで結果を出すために設計されていますが、オートメーションがなければ何の意味もありません。オートメーションは、エンタープライズ レベルの機能でなければなりません。
企業向けソフトウェアを使用しているときでも、多くの企業では、依然としてかなりの時間を手動によるタスクに費やしています。このような手動によるタスクは、多数の部署、ビジネス ユニット、プラットフォーム、アプリケーション、または地理的な場所にわたるビジネス プロセスを結び付けるために行われています。手動によるタスクは、ビジネス プロセスのパッチのようなものとして機能しているかもしれませんが、実際は、企業が、企業全体に対して行っている投資を最大限活用できていないことを意味しています。また、リスクが高く、エラーを招きやすい手動によるビジネス プロセスが運用されており、その結果、手動によるタスクによって進捗が遅れ、企業の競争上の優位性が抑制される可能性があることも意味しています。
2013 年に、企業は、この旧式の連続していないオートメーション観を断ち切る必要があります。企業は、全体論的な方法で、時間がかかる不明確なビジネス プロセスに目を向ける必要があります。また、このような従来の操作ごとに分離されているビジネス プロセスを、自動化、連動、改善する革新的な方法を見つける必要があります。
重要なビジネス プロセスがどのように連動すべきかについて全体像を把握すると、ビジネス部門と IT 部門のリーダーは、はるかに生産的かつ効率的な形で連携し、企業は、企業全体で IT リソースを活用できるようになり、測定可能な大きな価値を享受するようになるでしょう。企業では、より速く、正確で、予測可能な成果を達成するために、データの収集や分析からモバイル アプリケーションやセキュリティに至るまで、接続できるあらゆるビジネス プロセスを接続するでしょう。今年は、より多くの企業が、エンタープライズ レベルのオートメーションによる戦略的な改善の新しい機会を生かす必要があります。
クラウドからのリモート制御
多くの企業が既にクラウド ベースのソリューションを使って、アプリケーションや情報を共有し、共同作業のためのリソースを提供しています。それは、クラウド ベースのソリューションは、コスト、スケーラビリティ、および可用性において、大きなメリットがあるからです。今年、企業は、クラウドベースのサービスから、さらに多くのもの (オートメーションを含む) を求めるようになるでしょう。
以前、大規模なオートメーションでは、ハードウェアやソフトウェアなどの大きな支出を伴う大規模な実装が必要でした。ですが、現在は、とにかく状況が違います。現在、企業は、クラウドベースのオートメーションを、以前より速くて良い成果をもたらすサービスとして使用できます。このようなクラウド ベースのオートメーション サービスを使用すると、利用者は、どこでも、いつでもビジネス プロセス オートメーションを適用したり、制御したりすることができます。その結果、コストは削減され、必要な労力も少なくなります。
ビジネス部門と IT 部門の担当者は、実装、変更、および拡張しやすい、自動化されたビジネス プロセスを構築できます。クラウド ベースのオートメーションは、大きなハードウェアやソフトウェアのフットプリントを導入および整備する必要がないサービスとして提供されるので、ビジネス プロセスのオートメーションは、ずっと簡単に管理および使用できます。クラウド ベースのオートメーションは、戦略的優先度が高いビジネスの重要なタスクを促進して結び付けることができるので、重要な作業の安全なリモート制御機能として、すぐ使用されるようになるでしょう。
アプリの分野における成功
IT 市場は、顧客中心主義主導で進化しています。個々の IT ユーザーがスマートフォンのアプリを必要としているように、企業のビジネス部門や IT 部門の担当者も、特定の問題に対応するパッケージ化されたソリューションを必要としています。また、このソリューションが、所有している他の企業向けソフトウェアと連動することも望んでいます。また、ソリューションは、すばやく実装できて、費用対効果も高くなければなりません。法人顧客は、使わない可能性のあるソフトウェア (シェルフウェア) は購入しません。これはオートメーションの課題の 1 つに過ぎません。
クラウド ベースのオートメーション サービスが普及するにつれて、法人顧客は使わない可能性のあるハードウェア、ソフトウェア、またはライセンスに費用を払う必要がなくなります。モジュール方式の Automation as a Service により、企業は、必要なときに、エンド ツー エンドでビジネス プロセスを結び付けて改善できるようになります。スマートフォンのアプリのように、革新的なプロバイダーは、すぐに成果が出る、従量課金制のパッケージ化されたオートメーション ソリューションを提供しています。
的を絞ってパッケージ化されたプロセス オートメーションにより、企業は、標準化された、世界基準の自動化された連動型のビジネス プロセスをすぐ実装できます。企業は、これを、配送通知や請求からサプライ チェーンや監査に至るまで、あらゆるものに適用できます。これまで存在していた効率的な完全なオートメーションへの障壁は消え、ビジネス プロセス オートメーションの時代が幕を開けました。
新しい年、新しいアプローチ
2010 ~ 2020 年の 10 年間には、これまでにない新しい切迫感があります。あらゆる規模の企業が、市場への反応速度の加速、ビジネスの拡大、より良いサービスの提供のために、積極的に取り組んでいます。これは、顧客、情報、および成果を求める競争です。
Amazon.com Inc. のような消費財ベンダーは、品物を翌日に配送するサービスを実現しています。メーカーは、サプライ チェーンと物流活動を厳格に統制し、ダウンタイムを減らして、大幅なコスト削減を実現しています。サービス プロバイダーは、ターゲット顧客を追跡するための詳細なデータを駆使して、これまでにない方法で顧客ベースにアクセスしています。
これらすべてを牽引しているのは、新しいテクノロジをベースとしたものですが、ビジネス プロセスの効率を高める動きの中核を担っているのは、オートメーションです。今年は、より集中的で優れたオートメーションが、あらゆる企業にとっても最も重大な変革をもたらすものとなるでしょう。
Tijl Vuyk は Redwood Software Inc. の創設者であり、最高経営責任者です。24 年間以上にわたって、IT プロセスとビジネス プロセスのサポートを測定可能で実質的な成功に導くことに携わってきました。彼のリーダーシップの元、Redwood Software Inc. は、企業のビジネス プロセスと IT プロセスのオートメーションをリードする企業の 1 つとなりました。