- VB .NET のデータ型は、.NET Framework の Common Type System(CTS)に準拠しています。これらのデータ型を使って変数を定義する場合、クラスブロック内に直接定義するメンバ変数と、メソッド内に記述するローカル変数があります。
- 変数の宣言には、Dim 文を使います。As 句の後ろにはデータ型を指定します。ローカル変数を Dim 文で宣言する際に、Static 修飾子をつけるかどうかで、その変数の値が維持される期間が異なります。
- VB .NET では、データ型によって値型と参照型に分類できます。参照型の変数は、その変数を宣言してもデータ実体は確保されません。
- VB .NET の配列変数は参照型です。変数そのものは参照情報のみをもち、配列の実体はヒープ領域にあります。New キーワードを使って、明示的にヒープ領域に実体を確保することもできます。また、多次元配列は、いわゆる多次元配列と多段階配列の2種類があります。
- VB .NET の演算子は、四則演算、文字列連結、代入演算子、ビット演算、条件式、論理演算などさまざまです。一部の演算子は、演算の前に適当な値に、暗黙的に型変換をおこなうものもあります。
- VB .NET では、暗黙的な型変換が起こる場合があります。Option Strict をオンにすると、大きな範囲を表す型から小さな範囲の型への暗黙的な変換はコンパイルエラーになります。また、明示的な型変換には、CInt、CLng などの関数が利用できるほか、.NET Framework クラスライブラリが提供する Convert クラスが利用できます。
- 値型から参照型の変数へ代入すると、新しいデータ実体がヒープに作成され、その参照情報が参照型変数に代入される Boxing が起こります。逆に、参照型から値型へ代入すると、Unboxing が起こります。
- VB .NET のメソッド定義では、戻り値をもたないものには Sub キーワード、戻り値をもつものには Function キーワードを使います。引数の定義には、ByVal、ByRef などの修飾子をつけることができます。
- ByVal をつけた引数は値渡しであり、実引数から仮引数にコピーが渡ります。値型引数を使うとデータの実体がコピーされ、参照型引数を使うと参照情報がコピーされます。参照型引数では、データの実体がコピーされる訳ではありません。また、ByRef をつけた引数は、実引数と仮引数が一身同体になります。
- 列挙型は、Enum キーワードを使って定義するカスタムデータ型で、定義時に列挙された値のいずれかのみを使用できるデータ型です。クラスの外部とクラスの内部、どちらでも定義できます。
- 名前空間はプログラムを論理的に分割するブロックで、階層構造にすることもできます。名前空間の定義には Namespace キーワードを使い、名前空間内の型を参照するには、その型に名前空間とドットをつけて修飾します。または、使用したい名前空間を Imports キーワードを使ってあらかじめ宣言できます。
- VB .NET の IDE では、プロジェクトのプロパティページにおいて、ルート名前空間を指定したり、インポートすべき名前空間を指定することができます。