float (C# リファレンス)
更新 : 2007 年 11 月
float キーワードは、32 ビットの浮動小数点数値を格納する単純型を表します。float 型の有効桁数とおおよその範囲は、次のとおりです。
型 |
おおよその範囲 |
有効桁数 |
.NET Framework 型 |
---|---|---|---|
float |
±1.5 × 10−45 to ±3.4 × 1038 |
7 桁 |
リテラル
既定では、代入演算子の右側にある実数値リテラルは double として扱われます。したがって、float 変数を初期化するには、次の例のように、サフィックス f または F を使用します。
float x = 3.5F;
上の宣言でサフィックスを使用しなかった場合は、double 値を float 変数に格納することになるため、コンパイル エラーになります。
変換
数値の整数型と浮動小数点型を 1 つの式に混在させることができます。混在する場合は、整数型が浮動小数点型に変換されます。式の評価は、次の規則に従います。
浮動小数点型のうちの 1 つが double である場合、式は double になります。関係式またはブール式では bool になります。
式に double 型が 1 つも存在しない場合、式は float になります。関係式またはブール式では bool になります。
浮動小数点の式に含まれる値は、次のとおりです。
正および負の 0
正および負の無限大
非数 (NaN)
有限の 0 以外の値
値の詳細については、「IEEE Standard for Binary Floating-Point Arithmetic」(IEEE の Web サイト) を参照してください。
使用例
次の例では、int、short、および float は数式で使用されているため、float 型を結果として返します。float は、System.Single 型のエイリアスです。この式には double が存在しない点に注意してください。
class FloatTest
{
static void Main()
{
int x = 3;
float y = 4.5f;
short z = 5;
var result = x * y / z;
Console.WriteLine("The result is {0}", result);
Type type = result.GetType();
Console.WriteLine("result is of type {0}", type.ToString());
}
}
/* Output:
The result is 2.7
result is of type System.Single //'float' is alias for 'Single'
*/
C# 言語仕様
詳細については、「C# 言語仕様」の次のセクションを参照してください。
4.1.6 浮動小数点型
6.2.1 明示的な数値変換