コモン WPF コントロール
更新 : 2007 年 11 月
Windows Presentation Foundation (WPF) を使用すると、視覚的な面で拡張されたユーザー インターフェイスをアプリケーションに対して作成することができます。標準の Windows フォーム アプリケーションでよく見られていた一般的なコントロールも WPF アプリケーションで拡張されています。標準の WPF コントロールは、Windows フォームの [ツールボックス] のものと似ています。WPF コントロールは、System.Windows.Forms 名前空間ではなく、System.Windows.Controls 名前空間の一部です。WPF コントロールは XAML マークアップを使って作成することもできます。詳細については、「WPF アプリケーションのユーザー インターフェイスのデザイン」を参照してください。
[ツールボックス] からデザイン サーフェイスに WPF コントロールをドラッグするときのコントロールは、Windows フォーム アプリケーションのコントロールと似ています。ただし、WPF コントロールはカスタマイズできます。WPF のコントロールは、視覚効果に優れたアプリケーションを作成するためのスタイルやテンプレートをサポートします。コントロールの外観を変更するには、XAML エディタでコントロールにスタイルと属性を追加します。XAML マークアップを手動で書き込むのは難しいので、Expression Blend などの、XAML を自動生成するアプリケーションを使うことを検討することもできます。詳細については、「Expression Blend との連携」を参照してください。
手順
WPF ウィンドウにコントロールを追加するには
[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。
[新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスの [テンプレート] ペインで、[WPF アプリケーション] をクリックします。
[プロジェクト名] ボックスに「WPFControls」と入力し、[OK] をクリックします。
新しい Windows Presentation Foundation プロジェクトが作成されます。
ツールボックスから TextBox コントロールを WPF ウィンドウの右側上へドラッグします。
テキスト ボックスをクリックします。
[プロパティ] ウィンドウで、テキスト ボックスに対して次のプロパティを設定します。
プロパティ
値
VerticalAlignment
Top
Width
75
Height
26
Button コントロールを WPF ウィンドウのテキスト ボックスの横に追加します。
次の例に示すように、XAML エディタで、Button の開始タグと終了タグの間にあるテキストを Button から Add に変更します。
<Button Height="23" HorizontalAlignment="Right" Margin="0,59,35,0" Name="Button1" VerticalAlignment="Top" Width="75">Add</Button>
この新しい値を入力すると、ボタン上のテキストが変わります。
テキスト ボックスの下にある WPF ウィンドウに ListBox コントロールを追加します。
このボタンをダブルクリックして既定のイベント ハンドラを追加し、次のコードを追加します。
if (textBox1.Text != "") { listBox1.Items.Add(textBox1.Text); textBox1.Text = ""; }
F5 キーを押してプログラムを実行します。先ほど追加したテキスト ボックス、リスト ボックス、およびボタンのあるウィンドウが表示されます。
テキスト ボックスにテキストを入力し、[Add] ボタンをクリックします。リスト ボックスにテキストが追加されることを確認します。
リスト ボックスに他のテキストを追加します。
標準の WPF コントロール
最も一般的な WPF コントロールを次の表に示します。これらのコントロールは、ツールボックスの [共通] タブに用意されています。
コントロール名 |
説明 |
---|---|
System.Windows.Controls.Border |
コンテンツの周囲に境界線を表示します。 |
System.Windows.Controls.Button |
ユーザーがボタンをクリックして、アクションを実行できるようにします。Button がクリックされると、Buttonbase.Click イベントが発生します。 |
System.Windows.Controls.CheckBox |
ユーザーがチェック ボックスをオンまたはオフにして、Yes/No または True/False の値を示すことができるようにします。 |
System.Windows.Controls.ComboBox |
ユーザーがドロップダウン リストから項目を選択できるようにします。ユーザーがドロップダウン矢印をクリックすると、リストが表示されます。 |
System.Windows.Controls.Grid |
列と行で構成される柔軟なグリッド領域を定義します。 |
System.Windows.Controls.Image |
イメージを表示します。 |
System.Windows.Controls.Label |
フォーム上のテキストを表示します。アクセス キーのサポートを提供します。 |
System.Windows.Controls.ListBox |
ユーザーがリストから項目を選択できるようにします。 |
System.Windows.Controls.RadioButton |
ユーザーが複数の項目から 1 つだけを選択できるようにします。同じコンテナ内では、複数のラジオ ボタンを同時に選択することができません。 |
System.Windows.Controls.StackPanel |
子コントロールを垂直方向または水平方向にスタックできるようにします。 |
System.Windows.Control.TabControl |
ビジュアル コンテンツを表形式で配置できるようにします。 |
System.Windows.Controls.TextBox |
書式設定されていないテキストを表示し、ユーザーがテキストを入力できるようにします。 |
ツールボックスでは、他にも次のコントロールを使用できます。
コンテナ コントロール。System.Windows.Controls.Canvas、System.Windows.Controls.DockPanel、System.Windows.Controls.Frame など。詳細については、「WPF コンテナ コントロールの概要」を参照してください。
メニューとツール バー。System.Windows.Controls.Menu、System.Windows.Controls.ToolBar、System.Windows.Controls.Primitives.StatusBar など。
ドキュメント コントロール。System.Windows.Controls.DocumentViewer、System.Windows.Controls.FlowDocumentPageViewer など。
参照
処理手順
WPF アプリケーションのユーザー インターフェイスのデザイン