Business Objects レポーティング ソリューションのアーキテクチャの比較
使用可能な Business Objects レポーティング ソリューションは次の 4 つです。
- Crystal Reports for Visual Studio
- Crystal Reports Developer エディション
- アンマネージド Report Application Server(RAS)
- Crystal Reports Server または BusinessObjects Enterprise
各 Business Objects レポーティング ソリューションの詳細については、「Crystal Reports for Visual Studio について」、「Crystal Reports とは」、または「アップグレード オプション」を参照してください。
各 Business Objects レポーティング ソリューションの基本的なアーキテクチャの違いは、レポート エンジンの配置と実装の方法にあります。
レポート エンジンとは
レポート エンジンは、各 Business Objects レポーティング ソリューションの中核となる機能です。このエンジンが、すべてのユーザー リクエストを処理し、レポート情報を出力します。
同時に処理できるユーザー リクエストの最大数は、ソリューションによって異なります。一部のソリューションでは、アーキテクチャのデザインやライセンスによる制限によって、この最大処理数が設定されます。
各 Business Objects レポーティング ソリューションのその他の主要要素には、次のものがあります。
- レポート定義(.rpt)ファイル
- データ ソース
- レポート ビューア
- SDK
- Enterprise フレームワーク(Crystal Reports Server または BusinessObjects Enterprise に含まれる)
レポート エンジンと他の主要要素との対話方法
レポート エンジンは、レポート定義ファイル(.rpt)をテンプレートとして使用します。次に、データ ソースからデータを取得し、レポート定義を使用して現在リクエストされているレポートを生成後、これをレポート ビューアに渡します。ビューアから受け取った情報や、インターフェイス SDK によってコード化された情報により、レポート上で以降の動作を行うレポート エンジンから、その先の処理が起動されます。
各 Business Objects レポーティング ソリューションにおけるレポート エンジンの設定の違い
レポート エンジンを埋め込む。
Crystal Reports for Visual Studio では、レポート エンジンはアプリケーションの中に埋め込まれます。
この埋め込みレポート エンジンでは、同時に処理できるユーザー リクエストが最大 3 つに制限されています。これにはライセンスによる制限ではなく、埋め込みレポート エンジンのアーキテクチャによる制約です。
レポート エンジンを、個別のレポート サーバー プロセスに抽出する。
アンマネージド Report Application Server(RAS)を使用するソリューションでは、レポート エンジンが個別のサーバー プロセスに抽出されます。このサーバー プロセスは、同じマシンで実行することも、使用中のアプリケーション サーバーからこの処理をオフロードすることによってパフォーマンスを高めるために、物理的に別のハードウェアに配置することもできます。アンマネージド RAS サーバーは、アップグレード オプションとして使用できなくなりました。代わりに、Crystal Reports Server へのアップグレードをお勧めします。詳細については、「アップグレード オプション」を参照してください。
Crystal Reports Advanced Developer エディションでは、アンマネージド Report Application Server(RAS)のパフォーマンス管理バージョンが提供されています。これは、レポートがあまり複雑でなく、ユーザーの対話要求も比較的少ない小規模のデプロイメントに適しています。この製品は利用できなくなりました。
または、プロセッサ ベースでアンマネージド Report Application Server(RAS)のライセンス契約を行い、ご使用のハードウェアを最大限に活用することもできます。この製品は利用できなくなりました。
個別のレポート サーバー プロセスを、完全な Enterprise アーキテクチャにカプセル化する。
Crystal Reports Server または BusinessObjects Enterprise ソリューションでは、Enterprise アーキテクチャ全体が追加され、個別のレポート サーバー プロセスをカプセル化します(RAS)。Enterprise アーキテクチャ上の多数のサーバーの中で、マネージド Report Application Server(RAS)が唯一のサーバーになりました。このアーキテクチャにより、スケジュール、ロード バランス、フェイルオーバー、さらに垂直および水平のスケーラビリティなど、豊富な追加機能が提供されます。