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タグベース アプリケーション開発モデル

ASP.NET バージョン 2.0 では、Crystal Reports for Visual Studio を強化する多くの変更が行われました。最も大きな変更の 1 つは、ASPX ページで XML が拡張して使用されるようになり、完全なタグベース アプリケーション開発モデルになったことです。

ASP.NET の初期バージョンでは、XML タグは次のような重要な役割を果たしていました。

  • XML タグは、ASPX ページの各 Visual .NET コントロールを表す。
  • 各タグに関連付けられたプロパティにより、ASPX ページで基本設定を直接設定できる。
  • より複雑なコントロールでは、ネストされたタグを使用して詳細な設定を行う。

ASP.NET 2.0 では、XML は完全なタグベース アプリケーション開発モデルに拡張されました。DataSource フレームワークは、このモデルの重要なコンポーネントです。完全なタグベースであり、コードを記述する必要なしにデータベースにアクセスして対話することができます。

タグベース アプリケーション開発モデルの採用は、次に示す 2 つの GUI の革新を含む ASP.NET 2.0 でさらに促進されました。

  • スマート タスク

    [スマート タスク]パネルは、.NET コントロールを Web フォームに追加したときに表示されます。スマート タスクを使用すると、機能を容易に設定することができます。[スマート タスク]パネルで選択を行うたびに、プロパティと XML コントロール タグ内にネストされたタグ情報が自動生成されます。

  • [サーバー エクスプローラ]ウィンドウから DataSource コントロールをドラッグ アンド ドロップすることによる統合。

    [サーバー エクスプローラ]ウィンドウからテーブルを Web フォームにドラッグすると、DataGrid が自動生成されます。DataGrid は、関連する DataSource コントロールを介して、対応するデータベース テーブルのデータを表示するよう事前に設定されています。このデータは、グラフィック形式(デザイン ビュー)とテキストベースの宣言 XML(ソース ビュー)の両方で表示されます。[スマート タスク]パネルのオプションを選択して、DataGrid を変更し、DataGrid のレコードのソート、編集、更新、および削除を容易に行うことができます。データの変更は、基本となるデータベースに反映されます。

CrystalReportViewer コントロールと Crystal Reports への影響

Crystal Reports は、CrystalDataSource コントロール フレームワークを実装する新しい ReportSource コントロールを使用して、タグベース アプリケーション開発モデルの利点を活用します。CrystalReportSource コントロールは Crystal レポートをカプセル化します。

Note

CrystalReportSource コントロールの詳細については、「CrystalReportSource コントロール」を参照してください。

タグベース アプリケーション開発モデルを使用する場合、CrystalReportViewer コントロールは[スマート タスク]パネルで行う選択を介して CrystalReportSource コントロールに関連付けられます。選択内容は、ASPX ページに対して生成される XML タグに表されます。

Note

CrystalReportViewer コントロールと CrystalReportSource コントロールの新しい関係は、DataGrid コントロール(または他の .NET ビジュアル コントロール)と SqlDataSource コントロールに使用される構造に反映されます。

その他の開発モデル

ASP.NET 2.0 では、タグベース アプリケーション モデルはオプションのフレームワークです。一部の開発者は、設定と拡張性において最大の柔軟性を確保するためにコーディング開発モデルを好む場合があります。そのような場合は、ASP.NET バージョン 1.0 タグ モデルだけを使用し、分離コード クラスでコードを記述して機能を利用してください。

Note

ASP.NET 2.0 では、ページ アーキテクチャの変更により、ASPX ページに関連付けられるクラスは分離コード クラスと呼ばれるようになりました。ASPX ページの基本クラスとして機能するコード分離クラスの代わりに、ASPX ページとその関連クラスは、Object Browser の 1 つのクラスとして公開される、単一クラスの 2 つのセグメントに再構成されました。この分割は、.NET Framework バージョン 2.0 の新機能であるパーシャル クラスにより可能になりました。