ReportViewer ツール バーの構成と使用
[プロパティ] ウィンドウまたはコードでプロパティを設定すると、ReportViewer コントロールと ReportViewer ツール バーを構成できます。特定のコマンドを削除または無効化し、ツール バーを初期化するための値を設定できます。ReportViewer Web サーバー コントロールのプロパティの詳細については、「Microsoft.Reporting.WebForms.ReportViewer のプロパティ」を参照してください。Windows フォーム コントロールのプロパティの詳細については、「Microsoft.Reporting.WinForms.ReportViewer のプロパティ」を参照してください。
ReportViewer ツール バー
ReportViewer コントロールには、配置したアプリケーションでレポートを使用するためのナビゲーション、検索、エクスポート、および印刷の各機能が用意されています。デザイン時にツール バーのプロパティを設定すると、ツール バーの外観を制御したり、実行時オプションの利用条件を決定したりできます。カスタム ツール バーを作成して既定のツール バーを置換すると、ツール バーの実装を変更することができます。
[!メモ]
HTML 形式と GDI (Graphics Design Instrumentation) 形式ではユーザー インターフェイス要素の表示が異なるので、Web サーバー コントロールと Windows フォーム コントロールのどちらを使用しているかによって、レポート ツール バーが多少異なる場合があります。
見出しマップ
ReportViewer ツール バーには、レポートで見出しマップを切り替えるためのアイコンが含まれています。見出しマップは、レポート ビュー領域の左側に隣接しているナビゲーション領域です。ユーザーは、見出しマップに一覧表示されたリンクをクリックすると、レポートの特定の領域に移動できます。見出しマップは、すべてのレポートに含まれているわけではありません。この機能を使用するには、レポート定義で見出しマップを定義する必要があります。見出しマップとその他の対話形式のレポート機能の詳細については、「レポートへの対話機能、表示設定、およびナビゲーションの追加 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。
レポート内の移動
ReportViewer ツール バーには、ページ内を移動するためのさまざまな機能が用意されています。特定のページを選択することも、最初のページまたは最後のページに直接移動することもできます。ページは、レポート定義で明示的に定義された改ページによって決定されます。使用するレポート出力形式によっては、改ページを自動的に計算することもできます。詳細については、「レポートのページ サイズと改ページの定義 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。
複数ページの HTML レポート内を移動する場合は、ブラウザの [戻る] ボタンを使用できます。または、アプリケーションでブラウザのツール バーの代わりに、ReportViewer ツール バーの [戻る] ボタンを使用できます。ReportViewer ツール バーの [戻る] ボタンは、既定では無効になっています。このボタンを使用するには、ReportViewer コントロールの ShowBackButton プロパティを有効にする必要があります。
ドリルスルー レポート内を移動するには、ReportViewer ツール バーの [親のレポートに戻る] コマンド、ブラウザの [戻る] ボタン、または ReportViewer ツール バーの [戻る] ボタンを使用します。ReportViewer Web サーバー コントロールでドリルスルー レポートを表示する場合は、どちらかの [戻る] ボタンのみを使用してください。同じレポート セッションで両方の [戻る] ボタンを使用すると、セッションに含まれなくなったドリルスルー レポートへの移動が試みられる場合があります。この状況が発生すると、エラー メッセージが返されます。[親のレポートに戻る] コマンドを使用すると、このエラーが発生するのを防ぐことができます。
レポートの停止と更新
[更新] ボタンと [停止] ボタンを使用すると、レポートの表示をトリガまたは停止できます。リモートで処理されるサーバー レポートに対して [更新] をクリックすると、レポート サーバーによってレポートが最新のデータで再処理されます。データが実際に更新されるか、キャッシュから取得されるかは、レポートに対して構成されているレポート実行オプションによって決まります。このコントロールを使用しても、サーバーのレポート プロパティがチェックされるわけではありません。そのため、レポートがライブ データを使用するように構成されているかどうかは、レポート サーバーの管理者に問い合わせる必要があります。
ローカル処理モードの更新動作はこれとは異なります。ローカルで処理されるレポートは、アプリケーションによって提供されたデータを使用するので、アプリケーション コードによって更新操作が処理されることが前提となっています。ツール バーの [更新] ボタンを使用するには、更新イベントを処理するコードを指定する必要があります。このイベントを処理しない場合、[更新] は機能しません。Web サーバー コントロールの更新イベントの詳細については、「Refresh」を参照してください。Windows フォーム コントロールの更新イベントの詳細については、「Refresh」を参照してください。
レポートの印刷
ReportViewer ツール バーでは、印刷機能がサポートされています。印刷サポートの実装は、コントロールのバージョンと処理モードごとに異なります。印刷機能はカスタマイズしたり構成したりできませんが、ReportViewer Web サーバー コントロールで実行されるサーバー レポートの場合は、印刷機能をレポート サーバーで有効にする必要があります。詳細については、「ReportViewer からのレポートの印刷」を参照してください。
レポート ページのズーム
ReportViewer ツール バーには、レポートを拡大または縮小するための標準のズーム機能が用意されています。
レポートでの検索
ReportViewer ツール バーに含まれている検索フィールドを使用すると、レポート内で特定のテキストを検索できます。レポートでコンテンツを検索するには、検索する語句を入力します。検索は、大文字小文字を区別せず、現在選択されているページまたはセクションから始まります。ワイルドカード文字や検索用の論理演算子は使用できません。検索対象は、表示可能な内容だけです。レポートで表示/非表示機能が使用されている場合、非表示になっているコンテンツは検索操作で公開されません。同じ値で引き続き検索を続ける場合は、[次へ] をクリックします。
レポートのエクスポート
ReportViewer ツール バーで提供されているエクスポート形式を使用すると、レポートを Excel ファイルまたは PDF ファイルとして保存できます。Web サーバー コントロールを使用している場合は、コントロールの ExportContentDisposition プロパティを設定すると、エクスポートしたレポートをファイルとして保存せずに、Excel または PDF ビューアで直ちに表示できます。
選択した表示形式によっては、同一のレポートでも外観や機能が異なる場合があります。リンク、見出しマップ、およびブックマークが含まれているレポートは、ファイルに保存すると正しく機能しなくなることがあります。レポート内のアイテムの配置方法によっては、レポート レイアウトのファイル形式を変更すると、余分なページや空白が予期せず挿入される場合があります。
参照
概念
ReportViewer からのレポートの印刷
ReportViewer Web サーバーおよび Windows フォーム コントロール
ローカル処理のための ReportViewer の構成
リモート処理用の ReportViewer の構成