デバッガ ユーザー インターフェイス (XSLT)
このトピックでは、デバッガのウィンドウとダイアログ ボックスについて説明します。ここでは、XSLT 固有のデバッグ動作を行うユーザー インターフェイスについてのみ説明します。
詳細については、「デバッグ用ユーザー インターフェイス リファレンス」を参照してください。
ローカル ウィンドウ
[ローカル] ウィンドウには、スタイル シートで定義されているすべての変数に関する情報が表示されます。[ローカル] ウィンドウには、次の 3 列の情報が含まれています。
- [名前]
この列には、現在のスコープに存在するすべてのローカル変数の名前が含まれています。ノード セットには、ドリル ダウンするとサブフォルダを表示できるツリー コントロールがあります。
- [値]
この列には、各変数に格納されている値が表示されます。属性、処理命令、コメント、テキスト、および CDATA のノードについては、ノードのテキスト値が表示されます。名前空間ノードについては、名前空間 URI が表示されます。
- [種類]
この列は、[名前] 列に示された各変数のデータ型を識別します。
[ローカル] ウィンドウには、XSLT 変換のコンテキストを追跡する定義済みのコンテキスト変数も表示されます。XSLT デバッガが使用する定義済みのコンテキスト変数について次の表で説明します。
名前 | 説明 |
---|---|
|
コンテキスト サイズです。 |
|
コンテキスト サイズを基準としたコンテキスト ノードの位置、つまりインデックス番号です。 |
|
コンテキスト ノードの値です。 |
詳細については、「方法 : デバッガのコンテキストを変更する」を参照してください。
出力ウィンドウ
[出力] ウィンドウには、デバッグ中に発生したエラー メッセージやセキュリティ例外がすべて表示されます。
XSLT デバッガは、別個のウィンドウを使用してデバッグ出力を表示します。これは、[Show XSL Output (XSL 出力を表示)] コマンドによる出力の表示に使用されるウィンドウと同じものです。
タスク一覧
[タスク一覧] には、スタイル シート内のコンパイル エラーがすべて示されます。エラーをダブルクリックすると、そのエラーがある行にカーソルが移動します。
[タスク一覧] には、XSLT ファイルのスクリプト ブロックで発生したすべてのエラーが含まれます。
[!メモ]
XSLT デバッガには警告がないため、[タスク一覧] に警告が表示されることはありません。
ブレークポイント ウィンドウ
[ブレークポイント] ウィンドウには、現在のプロジェクトに設定されているすべてのブレークポイントが表示されます。ウィンドウの表示中にブレークポイントが追加された場合、ウィンドウは自動的に更新されて新しいブレークポイントを表示します。
[ブレークポイント] ウィンドウは、他の Visual Studio デバッガと同様に動作します。
コマンド ウィンドウ/イミディエイト ウィンドウ
このリリースの XSLT デバッガには実装されていません。
ウォッチ ウィンドウ
[ウォッチ] ウィンドウは、変数を評価するために使用されます。変数の値を変更することもできます。
[ウォッチ] ウィンドウに表示される変数は、現在のコンテキストに関するものです (呼び出し履歴の最上位の項目)。コンテキストを変更すると、[ウォッチ] ウィンドウが更新され、変更後のコンテキストに対して設定されている変数が表示されます。
呼び出し履歴ウィンドウ
[呼び出し履歴] ウィンドウは、呼び出し履歴にある関数の名前、パラメータの型、およびパラメータの値を表示するために使用します。呼び出し履歴の情報は、デバッグされているプログラムがブレークした状態にある場合のみ表示されます。
呼び出し履歴は、XSLT の実行で使用されているさまざまなコンテキストを表しています。たとえば、テンプレート "a" からテンプレート "b" への呼び出しが存在する場合、一覧の最上位に現在のコンテキストが表示された状態で、[呼び出し履歴] ウィンドウにテンプレート "a" とテンプレート "b" が表示されます。ユーザーは、現在実行中のクエリを確認することができます。
XSLT ファイル内にテンプレートの名前がない場合は、XSLT プロセッサによって生成された名前が使用されます。
一覧の最上部にある項目以外の項目をクリックすると、標準では緑色の強調表示と緑色の矢印により、発生した XSLT の実行分岐がどこにあるかがユーザーに示されます。
クイック ウォッチ ダイアログ ボックス
[クイック ウォッチ] ダイアログ ボックスは、XPath 1.0 の式を評価するために使用します。****コンテキスト ノード ([ローカル] ウィンドウの self::node()
ノード) は、XPath 式を実行するためのコンテキストを提供します。XPath 式の実行結果は、[ウォッチ] ウィンドウに表示されます。
XPath 式を評価する際のいくつかの制限について次の一覧に示します。
使用できるのは組み込みの XPath 関数のみです。
document()
やkey()
などの組み込みの XSLT 関数は使用できません。ユーザー定義関数は使用できません。
詳細については、「方法 : XPath 式を評価する」を参照してください。
逆アセンブリ ウィンドウ
逆アセンブリ ウィンドウには、XSLT コンパイラによって生成されたアセンブリ コードが表示されます。このウィンドウは、Visual Studio に備わる他の逆アセンブリ ウィンドウすべてと同じ方法で使用できます。
詳細については、「方法 : [逆アセンブル] ウィンドウを使用する」を参照してください。