マクロ IDE のモード

[アーティクル]
09/17/2008

更新 : 2007 年 11 月

Visual Studio マクロ統合開発環境 (IDE: Integrated Development Environment) で作業している場合、実行する操作は環境の現在のモードによって決まります。デザインモードでマクロを作成し、実行/デバッグモードで実行およびデバッグし、中断モードではブレークポイントを使用してステップ実行を行います。

デバッグを簡単にするために、マクロ IDE では実行/デバッグモードとデザインモードでマクロを編集できます。中断モードではマクロを編集できません。

デザインモード、実行/デバッグモード、および中断モードで使用できる機能を次の表に示します。

コマンド	デザインモード	実行/デバッグモード	中断モード
[開始] (F5)	有効状態	有効状態	続行
[デバッグせずに実行する]	有効状態	削除	削除
[停止/リセット]	無効状態	有効状態	有効状態
[デタッチ]	削除	有効状態	有効状態
[アタッチ]	有効状態	削除	削除

マクロ IDE からのプロジェクトの実行

マクロ IDE 内からプロジェクトを実行した場合、カーソルの位置によって発生するイベントが異なります。プロシージャの外側で、またはエディットバッファが空のときにプロジェクトを実行すると、すべてのプロジェクトが実行され、デバッグがアタッチされ、マクロ IDE が実行/デバッグモードになります。プロシージャの内側でプロジェクトを実行すると、指定したマクロに加えてすべてのプロジェクトが実行され、デバッガがまだアタッチされていない場合はアタッチされ、マクロ IDE が実行/デバッグモードになり、プロシージャが実行されます。

実行/デバッグモードまたは中断モードになっているときに、マクロ IDE がブレークポイントで停止した場合は、ホストではコマンドを起動できず、マクロ IDE の状態を変更する可能性のあるメッセージは抑制されます。

マクロエクスプローラからのプロジェクトの実行

マクロエクスプローラ内からプロジェクトを実行すると、すべてのプロジェクトが実行され、次にプロシージャが実行されます。マクロ IDE はインスタンス化されず、デバッガもアタッチされません。プロジェクトを停止するとイベントのフックが解除されて状態が失われ、プロジェクトを再起動するとイベントが再接続されます。

[デバッグ] メニューのコマンドの違い

Visual Studio IDE の [デバッグ] メニューには、Visual Studio マクロ IDE の [デバッグ] メニューでは使用できないコマンドや存在しないコマンドが表示されます。次の表に、[デバッグ] メニューのすべてのコマンドの一覧と、マクロ IDE で使用できるかどうかを示します。

メニューコマンド	マクロ IDE での状態	ショートカットキー	コメント
[ウィンドウ]、[ブレークポイント]	有効状態	Ctrl + Alt + B	[ブレークポイント] ウィンドウを表示します。
[ウィンドウ]、[イミディエイト]	有効状態	Ctrl + Alt + I	[イミディエイト] ウィンドウを開きます。
[デバッグを有効にする]	有効状態	Ctrl + Shift + E	IDE を実行モードにし、デバッガをアタッチします。
[ビルド]	有効状態	Ctrl + Shift + B	すべてのコードをコンパイルします。
[開始]	有効状態	F5	プログラムを起動します。
[デバッグなしで開始]	有効状態	Ctrl + F5	デバッガを開かずにプログラムを起動します。
[例外]	有効状態	Ctrl + Alt + E	デバッガによる例外またはそのカテゴリの処理方法を変更できます。
[ステップイン]	無効状態	該当なし	使用できません。
[ステップオーバー]	無効状態	該当なし	使用できません。
[ブレークポイントの作成]	有効状態	Ctrl + B	[データ] タブと [アドレス] タブが削除された、[ブレークポイントの作成] ダイアログボックスを表示します。
[すべてのブレークポイントの解除]	有効状態	Ctrl + Shift + F9	少なくとも 1 つのブレークポイントが設定されている必要があります。

メモ :
[デバッガ] オブジェクトと Visual Studio オートメーションモデルは組み合わせないでください。Visual Studio マクロ IDE 内部のコマンドを自動化するマクロで Debugger オブジェクトを使用すると、予期しない結果になることがあります。