CObList クラス
一意でない CObject ポインターの順序付きリストをサポートします。このリストには、順番にアクセスすることも、ポインター値を使ってアクセスすることもできます。
class CObList : public CObject
解説
CObList リストは、双方向リンク リストのように作用します。
POSITION 型の変数はリストのキーとして使用されます。 POSITION 変数は、リストを順番にアクセスするための反復子や、リスト内の位置を保持するブックマークに使用できます。 この位置は、インデックスとは異なります。
リストの先頭、末尾、および POSITION で示す位置への要素の挿入は、高速に行われます。 値またはインデックスで要素を検索するときは、シーケンシャル サーチが行われます。 この検索は、リストが長いほど低速になります。
CObList には、シリアル化および配列要素のダンプをサポートする IMPLEMENT_SERIAL マクロが組み込まれています。 オーバーロードされた出力ストリーム演算子 (<<) または Serialize メンバー関数を使用して CObject ポインターのリストをアーカイブに格納すると、各 CObject 要素が順次シリアル化されます。
リスト内の各 CObject 要素をダンプするときは、ダンプ コンテキストの深さの引数を 1 以上に設定します。
CObList オブジェクトが削除されるとき、または各要素が削除されるときは、CObject ポインターだけが削除され、ポインターが参照しているオブジェクトは削除されません。
CObList から独自のクラスを派生させることができます。 CObject から派生したオブジェクトへのポインターを保持するためにデザインされたこの新しいリスト クラスに、新たにデータ メンバーやメンバー関数を加えます。 このリストは、任意の CObject ポインターを挿入できるので、厳密にはタイプ セーフではないことに注意してください。
注意
リストをシリアル化するときは、派生クラスの実装で IMPLEMENT_SERIAL マクロを使う必要があります。
CObList の使い方の詳細については、「コレクション クラス」を参照してください。
必要条件
**ヘッダー:**afxcoll.h