チュートリアル: 単純な Transact-SQL スクリプトの作成と実行
このチュートリアルでは、Visual Studio で Transact-SQL エディターを使用して、単純な Transact-SQL スクリプトを作成し、実行します。このチュートリアルでは、次の作業について説明します。
Transact-SQL エディター セッションを開く
SQL Server 2005 以降の SQL Server のインスタンスに接続する
単一のクエリを実行することで、接続が正しく機能していることを確認する
データベースからの接続を解除して、オフラインで作業する
スクリプトを更新して Transact-SQL ステートメントを追加する
スクリプトの Transact-SQL 構文を検証し、エラーを特定して訂正する
スクリプトを実行して、返された結果を表示する
クライアント統計を検証する
スクリプトを保存する
必要条件
Visual Studio、および SQL Server 2005 以降の SQL Server のインスタンスが必要です。また、SQL Server のインスタンスにログインすることも必要となります。SQL Server の権限の詳細については、「レッスン 2: データベース オブジェクトに対する権限の構成」を参照してください。
Transact-SQL エディターのセッションを開くには
[データ] メニューの [Transact-SQL エディター] をポイントして、[新しいクエリ接続] をクリックします。Transact-SQL エディターが表示され、[サーバーに接続] ダイアログ ボックスがエディターの手前に表示されます。
次に、SQL Server のインスタンスに接続するための情報を入力します。
SQL Server のインスタンスに接続するには
[サーバーに接続] ダイアログ ボックスで、[サーバーの種類] が [データベース エンジン] に設定されていることを確認します。
[サーバー名] ボックスで、データベース サーバーの名前を指定します。Visual Studio を実行しているコンピューターと同じコンピューター上で実行されている SQL Server の既定のインスタンスを指定するには、このコンピューターの名前を入力します。
[認証] ボックスで、[Windows 認証] または [SQL Server 認証] を選択します。
Microsoft Windows 資格情報を使用してサーバーにログオンする場合は、[Windows 認証] をクリックします。
SQL Server 認証を使用してサーバーにログオンする場合は、[SQL Server 認証] をクリックし、[ユーザー名] ボックスと [パスワード] ボックスにユーザー名とパスワードをそれぞれ入力します。
[接続] をクリックします。入力したログイン情報と関連付けられたサーバーおよび既定のデータベースとの接続が確立されます。
[Transact-SQL エディター] ツール バーで、[データベース] リストから適切なデータベースを選択します。
次に、単純な SELECT ステートメントを実行することで、接続を確認します。
接続を確認するには
Transact-SQL エディターで、「SELECT SERVERPROPERTY('ServerName')」と入力します。
[データ] メニューの [Transact-SQL エディター] をポイントして、[SQL の実行] をクリックします。結果ペインが開き、クエリ結果がグリッドに表示されます。クエリを実行する方法はこれ以外にもいくつかあります。詳細については、「方法: クエリを実行する」を参照してください。
次に、データベース サーバーへの接続を解除して、オフラインで作業します。
サーバーへの接続を解除して、オフラインで作業するには
[データ] メニューの [Transact-SQL エディター] をポイントし、[接続] をポイントして [切断] をクリックします。
エディター セッションがサーバーから切断されます。ウィンドウのタイトルが [SQLQueryN.sql - 接続されていません] に変わります。ここで、N はクエリに割り当てられた連番です。非接続状態で作業していることがプロパティ ブラウザーに反映されます。
次に、Transact-SQL スクリプトを編集して複数のステートメントを追加します。
Transact-SQL スクリプトにステートメントを追加するには
Transact-SQL エディターで、前の手順で追加した SELECT ステートメントを削除します。
エディターで次のように入力します。
select SERVERPROPERTY('BuildClrVersion') select SERVERPROPERTY('Collation') sel SERVERPROPERTY('Edition')
重要
これらのステートメントには、次の検証手順を例示するため、構文エラーが意図的に含まれています。
次に、スクリプトの構文を検証します。
スクリプトの構文を検証するには
[データ] メニューの [Transact-SQL エディター] をポイントして、[SQL 構文の検証] をクリックします。SQL Server のインスタンスに再接続するよう求めるメッセージが自動的に表示されます。
サーバーに再接続するには、このチュートリアルの前の手順で行ったようにして、[データベース エンジンへの接続] ダイアログ ボックスに必要な情報を入力します。
次に、[接続] をクリックします。接続が確立されると、Visual Studio によって Transact-SQL ステートメントの検証がただちに実行されます。
結果ペインが開き、[メッセージ] タブが表示されます。入力したスクリプトにはエラー (select ではなく sel) が含まれているため、次のエラー メッセージが [メッセージ] タブに表示されます。
Msg 102, Level 15, State 1, Line 3
Incorrect syntax near 'SERVERPROPERTY'.
3 番目のステートメントを次のように訂正します。
select SERVERPROPERTY('Edition')
[データ] メニューの [Transact-SQL エディター] をポイントし、[SQL 構文の検証] をクリックすることで、スクリプトを再検証します。構文が検証され、"Command(s) completed successfully." というメッセージが [メッセージ] タブに表示されます。
次に、データベースに再接続して、スクリプトを実行し、結果を検証します。
スクリプトを実行して結果を表示するには
[データ] メニューの [Transact-SQL エディター] をポイントし、[SQL の実行] をクリックすることで、スクリプトを実行します。
2 つのステートメントの結果が結果ペインに表示されます。既定では、結果は [結果] タブのグリッドに表示されます。両方の結果セットを一度に表示できない場合は、結果ペインの一番右の垂直スクロール バーを使用するか、分割バーを使って結果ペインのサイズを変更します。
SERVERPROPERTY 関数を呼び出すたびに、1 行が返されます。
[メッセージ] タブをクリックします。このタブには、実行した各ステートメントについてサーバーから返されたメッセージが表示されます。この場合は、次のメッセージが表示されます。
(1 row(s) affected)
(1 row(s) affected)
(1 row(s) affected)
クライアント統計を検証するには
[データ] メニューの [Transact-SQL エディター] をポイントし、[クライアント統計情報を含める] をクリックすることで、クライアント統計を有効にします。
Transact-SQL スクリプトをさらに数回実行します。これを行うには、[データ] メニューの [Transact-SQL エディター] をポイントして、[SQL の実行] をクリックします。Ctrl キーと Shift キーを押しながら E キーを押すことで、スクリプトを実行することもできます。
[クライアント統計] タブをクリックすることで、スクリプトの各実行に関する情報を表示します。スクリプトを実行するたびに、列が 1 つ表示されます。
スクリプトをディスクに保存するには
[ファイル] メニューの [SQLQueryN.sql の保存] (先ほどと同様に、N はクエリに割り当てられた連番) をクリックします。
[ファイル名を付けて保存] ダイアログ ボックスが表示され、スクリプトのパスとファイル名を指定できるようになります。
[ファイル名] に「ServerPropertyExamples.sql」と入力します。
[保存] をクリックしてスクリプトをディスクに保存します。
スクリプトがディスクに保存されます。ウィンドウのタイトルが更新され、新しい名前が表示されます。この名前は、[ウィンドウ] タブのツールヒントにも表示されます。
関連項目
タスク
方法: Transact-SQL エディターでデータベースに接続する
方法: 同一エディター セッション内で別のデータベースに接続する