次の方法で共有


ファイルおよびファイル グループの概要

追加のファイル グループを定義して使用することにより、データベースのパフォーマンスを向上し、データベース オブジェクトのバックアップおよび復元方法をより適切に管理できます。 たとえば、異なる物理ディスク上のファイル グループを定義して、アクセス時間を短縮できます。 スキーマ内のすべてのデータベース オブジェクトを特定のファイル グループに関連付けると、それらのオブジェクトのバックアップや復元をまとめて実行できます。 ファイル グループの詳細については、Microsoft Web サイトの「ファイルとファイル グループのアーキテクチャ」を参照してください。

注意

データ層アプリケーション (DAC) プロジェクトを使用している場合は、ファイルまたはファイル グループを定義できません。 データベースでファイルやファイル グループを制御する場合は、.dbschema データベース プロジェクトを使用する必要があります。

動作

データベース プロジェクトのファイルおよびファイル グループを定義する前に、予期される動作と予期されない問題を区別できるように、次の種類の動作を考慮する必要があります。

スキーマのインポート

既存のデータベースからスキーマをインポートする場合、そのデータベースのファイルおよびファイル グループの定義もインポートします。

スキーマの比較

スキーマを比較することで、異なる名前のファイル グループで同じ名前のオブジェクトが作成されたかどうかを確認できます。 また、ファイル グループがターゲットではなくソースで追加されたか削除されたか確認することもできます。 スキーマの比較方法の詳細については、「方法: データベース スキーマを比較する」を参照してください。

データベース プロジェクトのビルドと配置

ファイルおよびファイル グループ自体を、特定のビルド構成に固有にすることはできません。 ただし、構成に固有の MSBuild 変数を使用してファイルを定義することはできます。 この方法を使用すると、たとえば、ステージング サーバーのパスおよびファイル名とは異なる分離開発環境のパスおよびファイル名を使用できます。

ファイル グループ、ファイル、およびログ ファイルの削除

ファイル グループをデータベース プロジェクトから削除すると、その変更を新しいデータベースに配置できます。ただし、既存のデータベースに配置すると、変更は無視されます。 また、ファイル グループをデータベース プロジェクトから削除すると、そのファイル グループに関連付けられたすべてのファイルも削除されます。 削除したファイル グループ上に存在した、データベース プロジェクトのオブジェクトは、エラー状態で表示されます。 このエラーを解決するには、ファイル グループを再作成するか、別のファイル グループに関連付けるようにオブジェクトの定義を変更する必要があります。 この場合、エラーを解決するまでデータベース プロジェクトを配置できません。

プライマリ ファイル グループは削除できません。 常に、既定のファイル グループを指定しておく必要があります。 ファイル グループにある唯一のファイルを削除すると、ファイル グループの定義が不完全であることを示す警告が [エラー一覧] ウィンドウに表示されます。 また、データベース プロジェクトにある唯一のログ ファイルも削除できません。 データベース プロジェクトでは、少なくとも 1 つのログ ファイルを常に定義しておく必要があります。

制限事項

ファイル グループへの変更の配置、ファイル グループの名前変更、または読み取り専用ファイル グループでのデータベース オブジェクトの定義を実行する場合は、次の制限が発生する場合があります。

変更の配置

データベース プロジェクトにファイル グループを追加する場合、その変更を新しいデータベースまたは既存のデータベースに配置できます。 ファイル グループを削除するか、そのファイルまたはプロパティを変更する場合、それらの変更を新しいデータベースに配置できます。 ただし、プロジェクトを既存のデータベースに配置する場合は、ファイル グループの削除および変更が無視されます。 データベース プロジェクトのファイル グループの名前がターゲットのファイル グループの名前と一致する場合、これらのファイル グループは同じであると見なされます。

ファイル グループの名前を変更して既存のデータベースに配置すると、新しい名前のファイル グループが作成され、既存のファイル グループは変更されません。

オブジェクト定義のファイル グループの名前変更

データベース リファクタリングを使用して、データベース オブジェクトの定義にあるファイル グループ名を更新することができます。 詳細については、「データベース オブジェクトへのすべての参照の名前変更」を参照してください。

読み取り専用ファイル グループのオブジェクトの定義

ファイル グループの [読み取り専用] チェック ボックスをオンにしても、データベース プロジェクトのそのファイル グループのオブジェクトを定義できます。 しかし、これらの変更を既存のデータベースに配置すると、エラーが発生して操作が失敗します。 これらの変更を新しいデータベースに配置すると、[読み取り専用] チェック ボックスがオフの場合と同じように、オブジェクトが作成されます。 オブジェクトが作成されると、ファイル グループはデータベースで読み取り専用に設定されます。

データ層アプリケーションの操作

データ層アプリケーション プロジェクトを作成する場合、そのプロジェクトにファイルまたはファイル グループを定義することはできません。 また、データベース プロジェクトをデータ層アプリケーション プロジェクトに変換すると、そのデータベース プロジェクトで定義されていたファイルやファイル グループが原因でエラーが発生します。 詳細については、「データ層アプリケーション プロジェクトとデータベース プロジェクトの変換」を参照してください。

参照

処理手順

方法 : 配置前スクリプトまたは配置後スクリプトを指定する

方法 : ファイルおよびファイル グループを追加する

概念

データベース プロジェクト設定の概要