バージョン管理ファイルを破棄する
時間の経過と共に、バージョン管理サーバーに保存されるファイルとフォルダーの数は増加します。 ディスク容量の要件を管理する場合、これは問題になることがあります。 すべてのチーム プロジェクトと各プロジェクトの階層をバージョン管理から除外せざるを得なくなる可能性もあります。 たとえば、チーム プロジェクトを学習の目的だけのために作成した場合や、一部のファイルがウイルスに感染した場合が考えられます。 そのため、Team Foundation 管理者は、バージョン管理の対象になっているファイルやフォルダーを破棄することが必要になる場合があります。
次の手順では、tf destroy コマンドを使用してファイルとフォルダーを破棄する方法を説明します。 ファイルは完全に削除されますが、ファイルに関連した履歴を保持することはできます。 tf destroy に使用できるオプションおよび引数の詳細については、「Destroy コマンド (Team Foundation バージョン管理)」を参照してください。
注意
この操作は、コマンド ラインからのみ使用できます。
必要なアクセス許可
destroy コマンドを使用するには、Team Foundation 管理者セキュリティ グループのメンバーである必要があります。 詳細については、「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。
tf destroy を実行するための必要条件
/keephistory オプションを指定しないで tf destroy を実行する場合は、その前に、破棄するファイルを先に削除することをお勧めします。 詳細については、「バージョン管理からのファイルおよびフォルダーの削除」を参照してください。 ファイルを削除すると、そのファイル名に削除 ID が付加されます。 たとえば、ファイル名が aFile.cs である場合、削除後のファイル名は aFile.cs;x123 になります。x123 が削除 ID です。
ファイルを削除した後は、Team Foundation ウェアハウスを同期できます。 そうしないと、ウェアハウスは破棄された項目とは同期できません。
バージョン管理ファイルを完全に破棄するには
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft Visual Studio 2008]、[Visual Studio Tools] の順にポイントして、[Visual Studio コマンド プロンプト] をクリックします。
aFile.cs ファイルを破棄しないでプレビューするには、コマンド プロンプトで次のように入力します。
>tf destroy /preview /i $/MyTeamProject/aFile.cs
注意
コマンド プロンプト ウィンドウに "Destroyed: $/MyTeamProject/aFile.cs" と表示されますが、/preview オプションを使用した場合、ファイルは実際には破棄されません。
aFile.cs ファイルを破棄するには、コマンド プロンプトで次のように入力します。
>tf destroy /i $/MyTeamProject/aFile.cs
このコマンドは、保留中の変更とシェルブセットに関する情報をコマンド プロンプト ウィンドウに表示します。 /i (非対話形式) を指定したため、[Yes]、[No]、[Yes to all] の入力を求めるダイアログ ボックスは表示されないまま、ファイルは完全に破棄されます。
aFolder 内のすべてのファイルを破棄し、同時に履歴を保持するには、次のように入力します。
>tf destroy /keephistory $/MyTeamProject/aFolder
注意
/keephistory を指定した場合、/preview は使用できません。
このアクションは、aFolder 内のすべてのファイルに関する履歴情報を保持します。 tf history コマンドを使用してファイルの履歴を表示できます。 ソース管理エクスプローラーでも履歴を表示できます。 詳細については、「History コマンド」および「履歴データの表示」を参照してください。
versionSpec の値までの (この値を含む) 履歴情報を保持するには、/stopat オプションを使用します。 versionSpec の値は、最新バージョン、特定の変更セット、または日付にすることができます。 versionspec 値の詳細については、「コマンド ライン構文 (バージョン管理)」を参照してください。
チーム プロジェクト MyTeamProject 内のすべてのファイルを破棄し、同時に 2005 年 10 月 23 日までの (この日付を含む) 履歴を保持するには、次のように入力します。
>tf destroy $/MyTeamProject /keephistory /stopat:D10/23/2005
Team Foundation Server から参照されなくなった内容を直ちにクリーンアップ処理するには、/startcleanup オプションを使用します。 このオプションを使用しない場合、破棄されたファイルは、通常 1 日に 1 回実行される SQL プロセスによってデータベースが保守されるときに削除されます。
aFolder 内のすべてのファイルを直ちに破棄するには、次のように入力します。
>tf destroy /startcleanup $/MyTeamProject/aFolder
参照
処理手順
バージョン管理されているファイルおよびフォルダーの移動、名前の変更、および削除
参照
Destroy コマンド (Team Foundation バージョン管理)
概念
コマンド ラインからのみ実行できる操作 (Team Foundation バージョン管理)