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ファイアウォールを超えたテスト コントローラーおよびテスト エージェントの構成

次の図は、テスト コントローラー、テスト エージェント、およびクライアント間のコネクション ポイントを示しています。 ここでは、着信および発信接続に使用されるポートに加え、これらのポートで使用されるセキュリティ要件の詳細についても説明します。

テスト コントローラーとテスト エージェントのポートとセキュリティ

リモート テスト実行コンポーネントを接続するために使用されるテクノロジは、TCP ポート経由の .NET リモート処理です。 詳細については、「.NET リモート処理」を参照してください。

  • 着信接続   テスト コントローラーが使用する既定のポートは 6901 で、テスト エージェントの既定のポートは 6910 です。 クライアントは既定ではランダムなポートを使用して、テスト コントローラーからのテスト結果を受信します。 すべての着信接続に対して、テスト コントローラーは呼び出しを行っているパーティを認証し、そのパーティが特定のセキュリティ グループに所属しているかを検証します。

    • テスト コントローラー   着信接続は TCP ポート 6901 で行われます。 必要に応じて着信ポートを設定することができます。 詳細については、「着信ポートの設定」を参照してください。

      テスト コントローラーは、テスト エージェントとクライアントに対して発信接続できる必要があります。

      注意

      テスト コントローラーでは、着信である [ファイルとプリンターの共有] 接続が開いていることが必要です。

    • テスト エージェント   着信接続は TCP ポート 6910 で行われます。 必要に応じて着信ポートを設定することができます。 詳細については、「着信ポートの設定」を参照してください。

      テスト エージェントは、テスト コントローラーに対して発信接続できる必要があります。

    • クライアント   既定では、着信接続に対してランダム TCM ポートが使用されます。 必要に応じて着信ポートを設定することができます。 詳細については、「着信ポートの設定」を参照してください。

      テスト コントローラーがクライアントに初めて接続しようとするとき、ファイアウォールの通知を受け取る場合があります。

      Windows Server 2008 では既定でファイアウォールの通知は無効になっていますが、着信接続を受け取ることができるように、クライアント プログラム (devenv.exe、mstest.exe、 mlm.exe) に対するファイアウォールの例外を手動で追加する必要があります。

  • 発信接続   すべての発信接続に対してランダム TCP ポートが使用されます。

    • テスト コントローラー   テスト コントローラーはエージェントとクライアントに対して発信接続できる必要があります。

    • テスト エージェント   テスト エージェントはコントローラーに対して発信接続できる必要があります。

    • クライアント   クライアントはコントローラーに対して発信接続できる必要があります。

テスト コントローラーとテスト エージェントのセキュリティ問題などの詳細については、「Troubleshooting Guide for Visual Studio Test Controller and Agent (Visual Studio テスト コントローラーとエージェントのトラブルシューティング ガイド)」を参照してください。

着信ポートの設定

テスト コントローラー、テスト エージェント、およびクライアントが使用する既定の着信ポートを変更できます。 テスト コントローラー、テスト エージェント、またはクライアントを他のソフトウェアと共に使用する際、ポート設定が競合していると、着信ポートの変更が必要になることがあります。

ポートを変更するもう 1 つの理由として、テスト コントローラーとクライアント間のファイアウォールの制限があります。 この場合、ファイアウォールを通過してテスト コントローラーがクライアントに結果を送信できるように、手動でポートを設定することができます。

  • コントローラー サービス   <ドライブ文字:>\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 10.0\Common7\IDE\QTCcontroller.exe.config file を編集してポートの値を変更します。

    <appSettings>
      <add key="ControllerServicePort" value="6901"/>
    </appSettings>
    
  • エージェント サービス <ドライブ文字:>\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 10.0\Common7\IDE\QTAgentService.exe.config file を編集してポートを変更します。

    <appSettings>
      <add key="AgentServicePort" value="6910"/>
    </appSettings>
    
  • クライアント   レジストリ エディターを使用して次のレジストリ (ダブルワード) 値を追加します。 クライアントは指定した範囲のポートの 1 つを使用して、テスト コントローラーからのデータを受信します。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\MICROSOFT\VisualStudio\10.0\EnterpriseTools\QualityTools\ListenPortRange\PortRangeStart

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\MICROSOFT\VisualStudio\10.0\EnterpriseTools\QualityTools\ListenPortRange\PortRangeEnd

参照

その他の技術情報

Visual Studio Agents、テスト コントローラー、およびビルド コントローラーのインストールと構成

テスト コントローラーおよびテスト エージェントを使用した複数のテスト コンピューターへのロード テストの分散