チュートリアル: Web パフォーマンス テストへのデータ バインドの追加
このチュートリアルでは、Web パフォーマンス テストにデータ バインドを追加し、それが正常に動作することを検証します。
データ バインドを使用することにより、データベースが Web パフォーマンス テストにデータを提供できるようになります。 データ ソースのデータを、フォーム ポスト パラメーターなどのデータを必要とする Web 要求の一部にバインドできます。 詳細については、「Web パフォーマンス テストへのデータ ソースのバインド」を参照してください。
このチュートリアルでは、次のタスクを行います。
Web パフォーマンス テストにデータ バインドを追加
Web パフォーマンス テストを実行して正常に動作することを検証
必須コンポーネント
このチュートリアルを実行するための要件は次のとおりです。
Visual Studio 2010 Ultimate
「チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成」で作成した Web アプリケーション
「チュートリアル: Web パフォーマンス テストの記録と実行」で作成した Web パフォーマンス テスト
Microsoft Access
重要
Microsoft Access を所有していない場合は、このチュートリアルではなく「チュートリアル: Web パフォーマンス テストへのデータ バインドの追加 (CSV ファイル)」または「チュートリアル: Web パフォーマンス テストへのデータ バインドの追加 (XML ファイル)」を行ってください。
チュートリアルの準備
このチュートリアルでは、バインド先となるサンプル データ ソースが必要です。 Microsoft Access で単純なデータベースを作成します。
データ ソースを準備するには
Microsoft Access で新しい空のデータベースを作成します。 作成したデータベースには ColorData.mdb という名前を付けます。
注意
Microsoft Access 2007 を使用している場合は、[名前を指定して保存] オプション (*.mdb) を使用して、ファイルを Microsoft Office Access 2003 形式で保存します。
ColorID と ColorName の 2 つのフィールドから成る新しいテーブルを作成します。
作成したテーブルを Colors という名前で保存します。
注意
主キーを指定するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[いいえ] をクリックします。 このチュートリアルでは、主キーは必要ありません。
Colors テーブルに次のデ―タを追加します。
ColorID
ColorName
0
赤
1
青
データベースを閉じます。
Web パフォーマンス テストを準備するには
「チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成」で作成した Web アプリケーションを開きます。
Ctrl キーを押しながら F5 キーを押して、ブラウザーで Web アプリケーションを実行します。 最初のページが表示されます。 ブラウザーを閉じます。
注意
この操作により、Web パフォーマンス テストの対象となる Web アプリケーションを実行する ASP.NET 開発サーバーが起動します。 ASP.NET 開発サーバーのアイコンが、タスク バーの右隅の通知領域に表示されます。
「チュートリアル: Web パフォーマンス テストの記録と実行」で作成した Web アプリケーションを開きます。
ソリューション エクスプローラーで、[ColorWebTest.webtest] をダブルクリックします。 Web パフォーマンス テスト エディターが開き、Web 要求の一覧が表示されます。
Web パフォーマンス テストへのデータ バインドの追加
Web パフォーマンス テストにデータ ソースを追加するには
Web テスト エディターのツール バーにある [データ ソースの追加] をクリックします。
テスト データ ソース作成ウィザードが表示されます。
[データ ソース名] ボックスに「ColorsMDB」と入力します。
[データ ソースの種類] ボックスの一覧の [データベース] をクリックします。
[次へ] をクリックします。
既存の接続を選択するか、次の手順を実行します。
[新しい接続] をクリックします。
[データ ソースの選択] ダイアログ ボックスが開きます。
[データ ソース] ボックスの一覧で [Microsoft Access データベース ファイル] をクリックします。
[常にこれを選択する] チェック ボックスをオフにします。
[続行] をクリックします。
[接続のプロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
[データベース ファイル名] ボックスにファイル名を入力するか、[参照] をクリックして目的のファイルを選択します。 たとえば、次のように入力します。
<Your Path>\Data\ColorData.mdb
(省略可能) [接続の確認] ボタンをクリックして、ファイルへの接続を検証します。
[OK] をクリックして、[接続のプロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
データベースにアクセスするための接続文字列がウィザードに入力されます。
[次へ] をクリックします。
[このデータ ソースで使用できるテーブルから選択する] で [色] のチェック ボックスをオンにします。
[完了] をクリックします。
ファイルを現在のプロジェクトに追加するかどうかを確認するダイアログ ボックスが表示されます。
[いいえ] をクリックします。
[データ ソース] ノードが Web パフォーマンス テストに追加され、階層構造にデータベースが表示されます。
このチュートリアルでは、ファイルをプロジェクトに追加する必要はありません。 実際の作業では、次の表の情報に従ってファイルを追加するかどうかを決定してください。
応答
結果
利点
はい
ファイルがプロジェクトにコピーされます。
プロジェクトを配置するときに追加の作業は必要ありません。
いいえ
ファイルがプロジェクトにコピーされません。 プロジェクトを配置するときに、ファイル パスの更新が必要になることがあります。
サイズが大きくなる可能性のあるデータ ファイルは、プロジェクトとは別に管理する必要があります。 チーム メンバー間で共有するデータ ファイルは、すべてのメンバーがアクセスできる中央の場所に置く必要があります。
[ファイル] メニューの [ColorWebTest.webtest の保存] をクリックして Web パフォーマンス テストを保存します。
Web パフォーマンス テストにデータ バインドを追加するには
Web パフォーマンス テスト エディターで、Red.aspx ページにリダイレクトされる要求を探します。 通常は、要求リストの 2 番目のノードになります。
重要
この Web アプリケーションでは、Default.aspx ページから Red.aspx ページへの移動にリダイレクトを使用します。 Web パフォーマンス テスト エディターの要求リストでは、目的の要求は Red.aspx ではなく Default.aspx に表示されます。 正しい要求を見つけるには、要求のノードを展開し、[フォーム ポスト パラメーター] フォルダーを展開して、そこに RadioButtonList=Red というエントリがあることを確認します。
[RadioButtonList1] ノードを選択します。
[プロパティ] ウィンドウで、[値] プロパティを設定します。 この時点では [Red] に設定されています。これは、Web パフォーマンス テスト記録時に選択されたものです。 プロパティをクリックし、表示される下向きの矢印をクリックします。
[ColorsMDB] を展開し、[Colors] テーブルを展開して、[ColorName] を選択します。 これで、RadioButtonList がデータ ソースにバインドされました。
[テスト] メニューの [テスト設定の編集] をポイントし、[ローカル (local.testsettings)] をクリックします。
[テスト設定の構成] ダイアログ ボックスで、左ペインで [Web テスト] をクリックし、右ペインで [データ ソース行ごとに 1 つ実行] をクリックします。 これにより、テストはデータベースの行ごとに 1 回ずつ反復実行されます。 テストの反復処理ごとに、ポインターはデータベースの次の行に移動します。
[閉じる] をクリックします。 変更を保存するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。
[ファイル] メニューの [ColorWebTest.webtest の保存] をクリックして Web パフォーマンス テストを保存します。
正常な動作を検証するための Web パフォーマンス テストの実行
Web パフォーマンス テストを検証するには
Web テスト エディターの [テストの実行] をクリックして Web パフォーマンス テストを開始し、Web パフォーマンス テスト結果ビューアーを表示します。
Web パフォーマンス テスト結果ビューアーに、Web パフォーマンス テストの 2 回の実行が示されます。 Run 1 は最初の行のデータを使用し、Run 2 は 2 番目の行のデータを使用します。 Run 1 は Red.aspx ページにアクセスし、Run 2 は Blue.aspx ページにアクセスします。
注意
両方のテストの実行を表示するには、Web パフォーマンス テスト結果ビューアー内で必要に応じてスクロール アップします。
注意
Run 2 のエラーは、応答 URL 検証規則に従って発生しました。これは、URL が、記録された URL と一致しないことが原因です。 このエラーを取り除くには、Web パフォーマンス テスト エディターの [検証規則] ノードの下にある [応答 URL] 検証規則を削除します。 詳細については、「Web パフォーマンス テストでの検証規則と抽出ルールの使用」を参照してください。
次の手順
このチュートリアルでは、Web パフォーマンス テストにデータ バインドを追加しました。
検証規則と抽出ルールを Web パフォーマンス テストに追加する方法については、「チュートリアル: Web パフォーマンス テストへの検証規則と抽出規則の追加」を参照してください。 最後に、Web パフォーマンス テストをコード化された Web パフォーマンス テストに変換する方法については、「チュートリアル: コード化された Web パフォーマンス テストの作成」を参照してください。
参照
処理手順
チュートリアル: Web パフォーマンス テストの記録と実行
チュートリアル: Web パフォーマンス テストへの検証規則と抽出規則の追加
チュートリアル: コード化された Web パフォーマンス テストの作成