コマンド ライン構文 (Team Explorer Everywhere)
これで Team Foundation Server のクロス プラットフォームのコマンド ライン クライアント がインストールされました。ただし、コマンドを入力する前に、一般的な構文と使用方法を理解する必要があります。
このトピックの内容
オプションの指定
UNIX コンピューターでは、絶対パスはフォワード スラッシュ (/) で始まります。したがって、オプションはハイフン (-) で開始します。このようにしないと、Team Foundation Server のクロス プラットフォームのコマンド ライン クライアント はオプションとパスを見分けることはできません。
引用符とエスケープ
Unix シェルでは、ワイルドカードや正規表現などに対して多くの特殊文字がサポートされています。引数にシェルによって特殊文字と見なされる文字が含まれている場合、コマンドに対するそれらの引数をエスケープするか引用符で囲む必要があります。次に示すように、UNIX シェルのリテラル テキストをマークできます。
文字の前に円記号 (\) を付けて、文字のリテラル値を保持します。次に例を示します。
tf checkout -recursive $/Inventory/Client\ Suite/
囲まれた文字のリテラル値を保持するには、テキストを単一引用符 ('') で囲みます。ドル記号 ($) とワイルドカードを使って参照されているシェル変数は、単一引用符で囲まれている場合は展開されません。次に例を示します。
tf checkout -recursive ‘$/Inventory/Client Suite/’
囲まれた文字 ($、`、\、および ! は除く) のリテラル値を保持するには、テキストを二重引用符 ("") で囲みます。
このような例外が原因で、変数が展開され、サブシェルも評価対象となります。さらに、円記号を使用すると文字をエスケープすることができ、履歴イベントも展開されます。次の例では、! が履歴イベントに展開されないようにするために、円記号が必要であることを示します。
tf checkin -comment:”Fixed the bug\!” file.java
Visual Studio Team Foundation Server のサーバー パスの先頭文字はドル記号ですが、Unix シェルでは、変数の展開を開始する際にドル記号を使用します。sh、ksh、bash、zsh などのシェルでは、ドル記号の後に続くサーバー パス内の文字が有効な変数名ではないと認識されます。そのため、このようなシェルは Team Foundation Server のクロス プラットフォームのコマンド ライン クライアントにドル記号をそのまま渡します。
ただし、csh から派生したシェル (tcsh など) では、このようにコマンド ラインが解析されることはありません。このようなシェルでは、ドル記号を読み取り、その後に続くテキストと一致する変数を置き換えようとします。後に続くテキストがスラッシュ (/) で、これらのシェルでは変数名の先頭文字が英字である必要があるため、エラーが表示されます。csh シェルまたは tcsh シェルを使用する場合は、円記号または単一引用符を使用してサーバー パス内のドル記号をエスケープする必要があります。二重引用符を使用すると、シェルは変数を展開します。次に、csh シェルのエスケープ、および引用符使用の例を示します。
tf checkout -recursive \$/Inventory/Client\ Suite/
tf checkout -recursive ‘$/Inventory/Client Suite/’
tf checkout -recursive \$”/Inventory/Client Suite/”
項目の指定
項目の指定は、Team Foundation Server のクロス プラットフォームのコマンド ライン クライアントのオプションまたはコマンドに対する入力パラメーターであるファイルまたはフォルダーを示すローカル パスまたはサーバー パスです。項目の指定には、バージョン指定サフィックスをセミコロンで区切って含めることができます。このサフィックスは省略可能です。サフィックスを指定するのは、項目の履歴バージョンを参照する場合だけです。
項目の指定の例は次のとおりです。
項目の指定 |
説明 |
---|---|
$/Inventory/src |
フォルダーへのサーバー パス |
$/Inventory/src/Class.java |
ファイルへのサーバー パス |
/tmp/Inventory |
作業フォルダーへのローカル パス (Unix) |
/tmp/Inventory/src/Class.java |
ファイルへのローカル パス (Unix) |
C:\Inventory\src |
作業フォルダーへのローカル パス (Windows) |
C:\Inventory\src\Class.java |
ファイルへのローカル パス (Windows) |
$/Inventory/src;C4095 |
フォルダーの変更セット 4095 へのサーバー パス |
.\Class.java;C129 |
ファイルの変更セット 129 への相対ローカル パス (Windows) |
./Class.java;Lrelease-1.0 |
ファイルのラベル "release-1.0" への相対ローカル パス (Unix) |
$/Inventory/src/file.txt;Wdev;john |
開発ワークスペース内の John が所有するバージョンへのサーバー パス |
file.txt;D01/01/2007 |
2007 年 1 月 1 日のローカル パス
メモ
ISO 8601 の日付がサポートされます。日付はユーザーのロケールに従って解析されます。
|
file.txt;X1067 |
deletionID が 1067 の以前に削除されたファイル |
バージョン指定
バージョン指定は、バージョン管理内の項目の特定の 1 バージョンまたはバージョンの範囲を参照する特殊な形式の文字列です。バージョン指定の使用方法は 2 つあり、項目の指定 (前の「Item Specifications」を参照) のサフィックスとして使用するか、特定のコマンドに対する -version オプションに対するスタンドアロン値として使用します。
バージョン指定の例は次のとおりです。
バージョン指定の形式 |
説明 |
---|---|
T |
最新バージョン |
Cn |
変更セット n のバージョン |
LlabelID |
ラベル labelID のバージョン |
Wname; owner |
owner が所有するワークスペース名 name の現在のバージョン |
Ddatestring |
datestring で指定されている日付と時刻のバージョン |
XdeletionID |
サーバーによって削除され、deletionID が指定されたバージョン |