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必須コンポーネントと Team Foundation Server のインストール

シングルサーバー インストールのチュートリアルの 2 番目のトピックでは、Team Foundation Server の必須コンポーネントをインストールして構成する方法と、SharePoint Foundation 2010 および SQL Server Reporting Services を使用する単一サーバー構成に Team Foundation Server をインストールする方法について説明します。

このチュートリアルのトピックでは、Fabrikam Fiber という架空の会社の IT 管理者である Jill Frank が、担当するソフトウェア開発チームをサポートするために、単一サーバー構成に Team Foundation Server をインストールして配置する例を取り上げます。

Team Foundation Server と必須コンポーネントのインストールは、思うほど難しくありません。ソフトウェアのインストール時には常にいくらかの時間と忍耐が必要ですが、次の手順を実行することで、プロセスの合理化、Team Foundation Server の新しい単一サーバー配置のインストール、SQL Server Reporting Services によるレポートの作成を行い、SharePoint Foundation 2010 上にホストされるチーム プロジェクト ポータルを完成することができます。

ヒントヒント

Team Foundation Server は、さまざまな方法でインストールおよび構成できます。このチュートリアルでは、すべての必須コンポーネントの新しいインストールを使用して新しいサーバーをインストールする方法について説明しますが、必須コンポーネントの既存のインストールを使用したり、異なる構成に Team Foundation Server をインストールすることもできます。詳細については、「Team Foundation Server と Visual Studio ALM のインストール」を参照してください。

この配置の例では、Jill はインストール ガイドで Team Foundation Server のシステムの要件とさまざまな構成の種類を確認しました。予想されるユーザーおよびプロジェクトの数と、プロジェクト マネージャーが最も関心を寄せている機能について、プロジェクト マネージャーと話し合いました。選択肢と必要条件を確認した後、Jill は、担当するソフトウェア開発チームとプロジェクト マネージャーのビジネス要件に最も適した構成は、標準ウィザードを使用して Team Foundation Server を単一サーバーにインストールすることであると判断しました。標準ウィザード構成は比較的簡単で、Team Foundation Server のサービス アカウントとしてネットワーク サービス アカウントを使用します。ウィザードによって、別のサービス アカウントを必要とする SharePoint Foundation 2010 もインストールされます。このチュートリアルの前のトピックの「インストールの準備」で、Jill はこのために Active Directory アカウントを作成しました。

Jill が Team Foundation Server をインストールするには、サーバーに最初に必須コンポーネントをインストールして構成する必要があります。このサーバーには、Service Pack 1 をインストールした 64 ビット エディションの Windows Server 2008 R2 オペレーティング システムが動作していて、デュアルコア プロセッサと 10 GB の RAM が搭載され、300 GB の空きディスク領域があります。Team Foundation Server の必須コンポーネントの要件を満たすために、Team Foundation Server と SharePoint Foundation 2010 の両方をサポートする SQL Server のサポートされているバージョンをインストールする必要があります。Jill は、SQL Server 2008 R2 Standard Edition のインストールを選択しました。

このトピックの内容

  • Team Foundation Server をサポートするための SQL Server 2008 R2 のインストール

  • Team Foundation Server のサーバーへのインストール

  • チーム エクスプローラーのサーバーへのインストール

必要なアクセス許可

このトピックの手順を実行するには、ソフトウェアのインストール先であるサーバーの管理者セキュリティ グループのメンバーである必要があります。

Team Foundation Server をサポートするために SQL Server 2008 R2 をインストールには

  1. SQL Server インストール センターを起動します。

  2. [SQL Server インストール センター] ページで、[インストール] を選択し、[新規インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します] を選択します。

  3. [セットアップ サポート ルール] ページで、すべてのルールに合格していることを確認して [OK] をクリックします。

  4. [プロダクト キー] ページで、プロダクト キーを指定するか、無償のエディションを選択し、[次へ] をクリックします。

    ヒントヒント

    評価版を選択し、評価期限が切れる前に更新しなかった場合、Team Foundation Server の配置は使用できなくなります。

  5. [ライセンス条項およびプロダクト キー] ページに表示される使用許諾契約を読みます。ライセンス条項を承諾する場合、[ライセンス条項に同意する] を選択します。必要に応じて利用状況データの Microsoft への送信を行うチェック ボックスをオンにし、[次へ] をクリックします。

  6. [セットアップ サポート ファイル] ページで、[インストール] をクリックします。

  7. [セットアップ サポート ルール] ページで、セットアップ情報を確認します。適切でない条件を修正してから、[次へ] をクリックします。

  8. [セットアップ ロール] ページで、[SQL Server 機能のインストール] を選択し、[次へ] をクリックします。

  9. [機能の選択] ページで、次のチェック ボックスをオンにし、[次へ] をクリックします。

    • データベース エンジン サービス

    • フルテキスト検索

    • Analysis Services

    • Reporting Services

    • クライアント ツール接続

    • 管理ツール (基本)

    • 管理ツール - 完全

    SQL Server 2008 R2 のインストール - 機能

    ヒントヒント

    Team Foundation Server では、管理ツールは技術的には必須ではありませんが、このリリースで配置をバックアップために必要なバックアップ スクリプトを作成するために必要です。また、このツールを使用することで配置の管理をより簡素化できます。

  10. [インストール ルール] ページでエラーまたは警告を処理し、[次へ] をクリックします。

  11. [インスタンスの構成] ページで、[既定のインスタンス] を選択し、[次へ] をクリックします。

  12. [ディスク領域の必要条件] ページで、十分なディスク領域があるかどうか情報を確認して、[次へ] をクリックします。

  13. [サーバー構成] ページで、[すべての SQL Server サービスで同じアカウントを使用する] を選択します。[すべての SQL Server 2008 R2 サービスで同じアカウントを使用する] ウィンドウで、NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE を選択または指定し、[OK] をクリックします。

    [スタートアップの種類] 列で、編集できるすべてのサービスに [自動] を指定し、[次へ] をクリックします。

    ネットワーク サービス/自動に設定されるアカウント

  14. [データベース エンジン サービス] ページの [アカウントの準備] タブで、[Windows 認証モード][現在のユーザーの追加] を順に選択して SQL Server のこのインスタンスの管理者として自分のアカウントを追加します。必要に応じて、データベース管理者として作業を行うユーザーのユーザー アカウントを追加し、[次へ] をクリックします。

  15. [Analysis Services の構成] ページの [アカウントの準備] タブで、[現在のユーザーの追加] を選択し、Analysis Services データベースの管理者として自分のアカウントを追加します。必要に応じて、管理者として作業を行うユーザーのユーザー アカウントを追加し、[次へ] をクリックします。

  16. [Reporting Services の構成] ページで、[ネイティブ モードの既存の構成をインストールする] を選択し、[次へ] をクリックします。

  17. [エラーの報告] ページで、エラー情報を Microsoft に送信するかどうかを選択し、[次へ] をクリックします。

  18. [インストール ルール] ページでエラーまたは警告を確認し、[次へ] をクリックします。

  19. [インストールの準備完了] ページで、インストールされるコンポーネントの一覧を確認し、次の図に示す機能の一覧と一致していたら、[インストール] をクリックします。変更が必要な場合は、[戻る] をクリックします。

    SQL Server 2008 R2 のインストール - 準備完了

    [インストールの進行状況] ページで、各コンポーネントのインストールの進行状況を監視することもできます。すべてのコンポーネントのインストールが終了すると、[完了] ページが表示されます。

  20. [完了] ページで、[閉じる] をクリックします。

  21. インストールが完了した後、使用している製品用にリリースされた Service Pack または更新プログラムを適用するには Microsoft Update にアクセスしてください。Team Foundation Server の基本的な要件を満たすために SP1 をインストールする必要があります。

Team Foundation Server のサーバーへのインストール

必須コンポーネントのインストールが終了すると、Team Foundation Server 自体をインストールする準備が整いました。この例の配置では、Jill は、標準ウィザードを使用して Team Foundation Server をインストールすることにしました。

標準ウィザードを使用して Team Foundation Server をインストールするには

  1. インストール メディアを起動します。Team Foundation Server 構成センターで、[標準の単一サーバー][ウィザード起動] を順に選択します。

    Team Foundation Server 標準構成ウィザードが表示されます。

    標準の単一サーバー (TFS) のインストール

  2. [ようこそ] ページで、[次へ] をクリックします。

  3. [サービス アカウント] ページの [ユーザー アカウント] で、SharePoint Foundation 2010 用と、SQL Server Reporting Services でデータ ソースのレポート リーダー アカウントとして使用するサービス アカウントの名前を指定します。

    [パスワード] に、このサービス アカウントのパスワードを指定します。

    必要に応じて、[テスト] をクリックして、サービス アカウントが有効なアカウントかどうかをテストします。この手順は必須ではありませんが、実行することをお勧めします。アカウントのすべての情報を指定したら、[次へ] をクリックします。

    アカウントおよびパスワードの指定

  4. [インストール] ページで、情報および警告を確認してから [SharePoint Foundation 2010 のインストール] をクリックします。

  5. Team Foundation Server による SharePoint Foundation 2010 のインストールが完了すると、成功メッセージが表示されます。[次へ] をクリックします。

  6. [レビュー] ページで、Team Foundation Server のインストール情報を確認します。変更が必要な場合は、[前へ] をクリックし、変更を行います。すべての情報が正しくなったら、[次へ] をクリックします。

    インストール前のレビュー情報

  7. [準備チェック] ページで、すべてのコンポーネントのインストール準備が完了していることがウィザードによって確認されます。準備チェックに失敗した場合や警告が表示された場合は、情報を確認し、必要に応じて調整します。

    ヒントヒント

    準備チェックに失敗すると問題が解決するまでソフトウェアのインストールはできませんが、警告は、インストールを続行することもできます。

    準備チェックが問題ない場合は、[構成] を選択します。

  8. [構成の進行状況] ページで、インストールの進行状況を監視することもできます。インストールが完了したら、[次へ] をクリックします。

  9. [閉じる] をクリックして、標準構成ウィザードを終了します。

  10. [閉じる] をクリックして、構成センターを終了します。

    Team Foundation Server 管理コンソールが開きます。新しく構成したサーバーの情報を確認します。

チーム エクスプローラーはほとんどの管理タスクで必要ありませんが、いくつかの管理機能が用意されています。また、ソフトウェア開発チームに必要なチーム プロジェクトを作成するには、チーム エクスプローラーを使用する方法しかありません。サーバーにインストールすると、別のコンピューターに移動しなくても必要に応じてプロジェクトを作成できるので便利です。

チーム エクスプローラーをインストールするには

  1. Team Foundation Server のインストール メディアを参照し、チーム エクスプローラー フォルダーを開きます。

  2. vs_TeamExplorer アプリケーションを見つけて、実行します。

    Visual Studio チーム エクスプローラーのインストール ウィンドウが表示されます。

  3. [ライセンス条項に同意する] を選択し、[インストール] をクリックします。

これで、最初のチーム プロジェクトの作成を開始する準備が整いました。

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