次の方法で共有


Visual Studio 内の C++ の概要

このチュートリアルを完了すると、Visual Studio を使用してアプリを開発する際に使用できるさまざまなツールおよびダイアログ ボックスの使用方法を習得できます。簡単な "Hello, World" スタイルのアプリを作成しながら、統合開発環境 (IDE) での作業方法について学習します。

このトピックは、次のセクションで構成されています。

Visual Studio へのサインイン

簡単なアプリの作成

アプリへのコードの追加

アプリのデバッグとテスト

アプリのリリース バージョンのビルド

Visual Studio へのサインイン

Visual Studio を初めて起動する際には、Live や Outlook などの Microsoft アカウントを使ってサインインする機会があります。サインインすると、設定をすべてのデバイス間で同期できます。詳細については、「Visual Studio へのサインイン」を参照してください。

Visual Studio を開くと、IDE の 3 つの基本的なパーツを確認できます。ツール ウィンドウ、メニューとツール バー、およびメイン ウィンドウ領域です。ツール ウィンドウは、アプリ ウィンドウの左側および右側にドッキングされており、上部にはクイック起動、メニュー バー、および標準ツール バーがあります。アプリケーション ウィンドウの中央には、スタート ページが表示されます。ソリューションまたはプロジェクトを開くと、この領域にはエディターとデザイナーが表示されます。

Visual C++ 設定が適用された IDE

図 1: Visual Studio IDE

簡単なアプリの作成

Visual Studio でアプリを作成するには、最初にプロジェクトおよびソリューションを作成します。この例では、Windows コンソール アプリを作成します。

コンソール アプリを作成するには

  1. メニュー バーで [ファイル][新規][プロジェクト] の順にクリックします。

    メニュー バーで [ファイル]、[新規作成]、[プロジェクト] を順にクリックします。

  2. [Visual C++] カテゴリで、[Win32 コンソール アプリケーション] テンプレートを選択し、プロジェクトに GreetingsConsoleApp という名前を付けます。

    Win32 コンソール アプリケーション テンプレート

  3. Win32 アプリケーション ウィザードが表示されたら、[完了] を選択します。

    Win32 コンソール アプリケーション ウィザード

Win32 コンソール アプリの基本的なファイルを含む GreetingsConsoleApp プロジェクトとソリューションが作成され、ソリューション エクスプローラーに自動的に読み込まれます。GreetingsConsoleApp.cpp ファイルがコード エディターで開きます。次の項目がソリューション エクスプローラーに表示されます。

図 4: プロジェクト項目

ソリューション エクスプローラーでのソリューションのファイル

アプリケーションへのコードの追加

次に、コンソール ウィンドウに "Hello" と表示するコードを追加します。

コンソール ウィンドウに "Hello" と表示するには

  1. GreetingsConsoleApp.cpp ファイルの return 0; という行の前に空白行を挿入し、次のコードを入力します。

    cout <<"Hello\n";
    

    cout の下に赤い波線が表示されます。その波線をポイントすると、エラー メッセージが表示されます。

    cout のエラー テキスト

    エラー メッセージは、[エラー一覧] ウィンドウにも表示されます。そのウィンドウを表示するには、メニュー バーで [表示][エラー一覧] の順に選択します。

    cout は <iostream> ヘッダー ファイルに含まれます。

  2. iostream ヘッダーを組み込むには、#include "stdafx.h" の次に、以下のコードを入力します。

    #include <iostream>
    using namespace std;
    

    コードを入力したときにボックスが表示され、入力した文字に対応する候補が提示されたはずです。このボックスは、C++ の IntelliSense の一部で、コーディングの一連のヒントを提供します。それには、クラスやインターフェイスのメンバーの一覧と、パラメーター情報が含まれます。定義済みのコード ブロックであるコード スニペットを使用することもできます。詳細については、「IntelliSense の使用方法」および「コード スニペット」を参照してください。

    エラーを修正すると、cout の下の赤い波線が消えます。

  3. 変更内容をファイルに保存します。

    cout のエラーを修復するコード

アプリのデバッグとテスト

GreetingsConsoleApp をデバッグして、コンソール ウィンドウに "Hello" と表示されるかどうかを確認できます。

アプリをデバッグするには

  • デバッガーを起動します。

    [デバッグ] メニューの [デバッグの開始] コマンド

    デバッガーが起動し、コードが実行されます。コンソール ウィンドウ (コマンド プロンプトのように見える別のウィンドウ) が数秒間表示されますが、デバッガーが実行を停止するとすぐに閉じます。テキストを表示するには、ブレークポイントを設定してプログラムの実行を停止する必要があります。

ブレークポイントを追加するには

  1. メニュー バーからブレークポイントを return 0; の行に追加します。単に左側の余白をクリックしても、ブレークポイントを設定できます。

    [デバッグ] メニューの [ブレークポイントの設定/解除] コマンド

    コード行の横の、エディター ウィンドウの左端の余白部分に、赤い円が表示されます。

  2. F5 キーを押してデバッグを開始します。

    デバッガーが起動し、コンソール ウィンドウが表示されて Hello という語が示されます。

    Windows のコマンド プロンプト ウィンドウに表示された文字列 "Hello"

  3. SHIFT + F5 キーを押してデバッグを停止します。

詳細については、「デバッグの準備 : コンソール プロジェクト」を参照してください。

アプリのリリース バージョンのビルド

すべてが機能することを確認したら、アプリのリリース ビルドを準備できます。

ソリューション ファイルをクリーンアップし、リリース バージョンをビルドするには

  1. メニュー バーで、前のビルドで作成された中間ファイルと出力ファイルを削除します。

    [ビルド] メニューの [ソリューションのクリーン] コマンド

  2. GreetingsConsoleApp のビルド構成を [デバッグ] から [リリース] に変更します。

    アプリケーションのリリース バージョンのビルド

  3. ソリューションをビルドします。

    [ビルド] メニューの [ソリューションのビルド] コマンド

このチュートリアルは完了しました。その他の例については、「Visual Studio のサンプル」を参照してください。

参照

概念

チュートリアル : Visual C# または Visual Basic による簡単なアプリケーションの作成

Visual Studio の生産性に関するヒント

Visual Studio の概要

その他の技術情報

Visual Studio のサンプル