移行対象の決定

ユーザー状態移行ツール (USMT) 5.0 では、指定した移行 .xml ファイルに基づいて、「USMT によって移行されるもの」に示す項目が既定で移行されます。基本的な移行では、多くの場合、この既定の設定で問題ありません。

ただし、移行する設定を検討する場合は、ユーザーが構成できる設定や標準化する設定についても検討する必要があります。多くの組織は、効果的に管理された環境を構築して運用する契機として、移行を実施します。管理が行われていないコンピューターでユーザーが構成できていた設定の一部を、移行後は、管理された新しいコンピューターでロックすることができます。たとえば、標準の壁紙、Windows(R) Internet Explorer(R) のセキュリティ設定、デスクトップ構成は、標準化できる項目の一例です。

複雑さを軽減して標準化を促すには、標準オペレーティング環境 (SOE) の構築を検討する必要があります。SOE は、すべてのユーザーに配布するハードウェアとソフトウェアの組み合わせです。つまり、SOE を構築することは、組織内の全コンピューターに適用する基準を選ぶことです。たとえば、標準的なハードウェア ドライバー、コア オペレーティング システム機能、コア生産性アプリケーション (特に、ボリューム ライセンスが適用される場合)、コア ユーティリティなどに関する基準です。この環境には、企業のポリシーで定められた標準的なセキュリティ機能も含まれている必要があります。標準オペレーティング環境を利用することで、移行を大幅に簡素化し、展開全体の問題を軽減できます。

このセクションの内容

ユーザーを識別する

移行するユーザーとその移行方法は、コマンド ライン オプションを使って指定します。

アプリケーション設定の識別

移行するアプリケーションを決定し、移行対象とするアプリケーション設定のリストを準備します。

オペレーティング システム設定の識別

移行を利用して、移行先の各コンピューターに新しい標準環境を構築します。

ファイルの種類、ファイル、フォルダーの特定

移行するファイルの種類、ファイル、フォルダー、設定について、各種の場所 (標準の場所や、会社で指定される場所、標準以外の場所) を特定します。

関連項目

他のリソース

USMT によって移行されるもの