WSH 5.6 の新機能
Windows Script Host の最新バージョン (WSH 5.6) では、いくつかの点で機能が強化されています。
引数の扱いに関する改良 コマンド ライン引数の扱いと指定方法が従来より簡単になりました。スクリプトをほかのコマンド ライン スクリプトと一緒に使用する際の手順が簡素化されており、ユーザーにヘルプ情報を提供するスクリプトをより容易に作成できるようになっています。この機能強化により、次の表に示すような操作が可能になりました。詳細については、表の右側に示した WSH 言語機能のトピックを参照してください。
新機能を使った操作 参照先 スクリプトのスイッチをグループ化する <runtime> 要素 スクリプトの名前付きスイッチを定義する <named> 要素 スクリプトの名前なしスイッチを定義する <unnamed> 要素 スクリプトに例や説明を追加する <example> 要素 生成したプロセスとの間で現在のプロセス (IOW、WSH) の環境を共有する Exec メソッド プログラムから標準ストリームにアクセスする Exec メソッド プログラムから環境変数にアクセスする Environment プロパティ 生成したスクリプト プロセスが現在実行中かどうかを判別する Status プロパティ (WshScriptExec) 生成したスクリプト プロセスの StdIn 入力ストリームにアクセスする StdIn プロパティ (WshScriptExec) 生成したスクリプト プロセスの StdOut 出力ストリームにアクセスする StdOut プロパティ (WshScriptExec) 生成したスクリプト プロセスの StdErr 出力ストリームにアクセスする StdErr プロパティ (WshScriptExec) 生成したスクリプト プロセスを終了する Terminate メソッド (WshScriptExec) 名前付きコマンド ライン スクリプト引数にアクセスする WshNamed オブジェクト WshNamed オブジェクトに特定のキー値が格納されているかどうかを判別する Exists メソッド WshNamed オブジェクトまたは WshUnnamed オブジェクトに格納されているスイッチの数を取得する Count メソッド スクリプトのリモート実行 複数のリモート コンピュータ システムにスクリプトを読み込ませて、それらをすべて同時に起動することが可能です。リモート スクリプトの実行中は、進行状況をチェックでき、スクリプトの終了後は、スクリプトが正常に実行されたかどうかを確認できます。また、異常終了した場合は、その原因を確認できます。リモート WSH オブジェクト作成用の新しいディスパッチ オブジェクトとして、WshController オブジェクトが追加されました。さらに、実行中のスクリプトのインスタンスを表す WshRemote オブジェクトも追加されました。
新機能を使った操作 参照先 リモート スクリプト オブジェクトを作成する リモート WSH インターフェイス WshController オブジェクト リモート スクリプト オブジェクトを作成する リモート WSH インターフェイスの使用 CreateScript メソッド リモート スクリプト オブジェクトを作成する ハンドルの取得 WshRemote オブジェクト リモート スクリプト プロセスを開始する Execute メソッド リモート スクリプトが現在実行中かどうかを判別する Status プロパティ (WshRemote) リモート スクリプトが異常終了した原因を判別する Description プロパティ (WshRemoteError) リモート スクリプト内のどのステートメントが異常終了の原因になったかを判別する Line プロパティ (WshRemoteError) リモート スクリプトの異常終了後にエラー情報にアクセスする WshRemoteError オブジェクト コード行のどの文字にエラーがあるかを判別する Character プロパティ スクリプト エラーを表すエラー番号を判別する Number プロパティ スクリプト エラーのソースを判別する Source プロパティ ソース コード内のどの行がエラーの原因になったかを判別する SourceText プロパティ リモート オブジェクト イベントを処理する Start イベント 新しく開始したプロセスをオブジェクトとして扱うことが可能 生成したプロセスのステータスを判別して、それらのプロセスの標準 I/O ストリームにアクセスします。
新機能を使った操作 参照先 プロセスを生成する Exec メソッド 実行中のプロセスを表すオブジェクトにアクセスする WshScriptExec オブジェクト プロセス ステータス情報にアクセスする Status プロパティ (WshScriptExec) 標準 I/O ストリームにアクセスする StdOut プロパティ (WshScriptExec) StdIn プロパティ (WshScriptExec) StdErr プロパティ (WshScriptExec) 現在の作業ディレクトリへのアクセスが可能 アクティブなプロセスの現在の作業ディレクトリを取得または変更できます。
新機能を使った操作 参照先 アクティブなディレクトリの情報にアクセスする CurrentDirectory プロパティ スクリプト固有のセキュリティ問題への対処 セキュリティ モデルが一新されており、従来より安全にスクリプトを配布および実行できます。
新機能を使った操作 参照先 スクリプトの署名と確認 セキュリティと Windows Script Host