第 5 章 :スタンドアロン Windows XP クライアントをセキュリティで保護する
最終更新日: 2006年8月17日
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トピック
概要
Windows NT 4.0 ドメイン内の Windows XP
ローカル グループ ポリシー オブジェクトの設定
Windows XP にセキュリティ テンプレートをインポートする
まとめ
まとめ
概要
Active Directory® ディレクトリ サービス ベースのドメインに属さない Microsoft® Windows® XP Professional ベースのコンピュータの管理には、独自の問題があります。この章では、このガイドの前の各章で推奨されているポリシー設定を最も効果的に適用および管理する方法について説明します。規定のポリシー設定により、組織で Windows XP Professional を実行しているスタンドアロンのデスクトップ コンピュータとラップトップ コンピュータのセキュリティを保護できます。設定はローカル ポリシーを使用して適用し、ローカル管理者を含め、クライアント コンピュータにログオンするすべてのユーザーに適用されます。
この章では、Windows XP で使用可能なすべてのポリシー設定のガイダンスは示しません。しかし、規定のポリシー設定により、現在知られている大部分の脅威から運用環境を保護できると同時に、ユーザーはそれぞれのコンピュータで業務を継続できます。適用するポリシー設定は、組織のセキュリティ目標に基づいている必要があります。
Windows NT 4.0 ドメイン内の Windows XP
Active Directory ドメイン以外の環境にある Windows XP クライアントの具体例としては、Microsoft Windows NT® 4.0 ドメインに属する Windows XP ベースのコンピュータがあります。このような環境では、Windows XP クライアントはスタンドアロン コンピュータと見なされます。このような環境ではポリシー設定が集中管理されないため、管理の負担が大きくなります。Windows NT 4.0 ベースのドメイン コントローラを、Service Pack 6a (SP6a) および最新の更新と共にインストールすることをお勧めします。Windows NT 4.0 SP6a には、NTLM 認証に関する更新が含まれています。これらの更新がないと、Windows NT 4.0 ベースのドメインにある Windows XP ベースのコンピュータでは、ドメインまたはネットワークの接続と通信に関連する問題が発生する可能性があります。管理者は更新が提供されていないかどうかを頻繁に確認する必要があります。
Windows XP Professional では、以前のバージョンの Windows よりもポリシー設定が増えているため、ユーザー設定やコンピュータ設定をさらにカスタマイズできます。また、Windows 2000 Professional で使用できるポリシー設定に加えて、数百もの新しいローカル ポリシー設定を使用できます。ローカル ポリシーは、デスクトップ コンピュータのロックや微調整を行うことができる、強力な管理機能です。ローカル ポリシーを使用して、数多くのさまざまなカスタマイズされたシナリオが可能になります。ドメイン管理者は、ドメインに参加するすべてのクライアント コンピュータのローカル Administrators グループのメンバです。したがって、Windows XP クライアント コンピュータは、所属しているドメインと同程度のセキュリティでしか保護されません。
従来の環境の Windows XP クライアント コンピュータでは、Windows NT 4.0 ドメイン コントローラと通信できるように、第 3 章「Windows XP クライアントのセキュリティ設定」で説明したセキュリティ テンプレートの修正バージョンを使用します。これらのポリシー設定は、この章の最後で説明するスクリプトを使用して適用します。
Windows NT 4.0 ドメイン コントローラと通信するため、コンピュータの構成\Windows の設定\セキュリティの設定\ローカル ポリシー\セキュリティ オプションにある次のポリシー設定を変更します。
Windows 2000 かそれ以降のバージョン - 無効
Microsoft ネットワーク クライアント: 常に通信にデジタル署名を行う - 無効
これらのポリシー設定は、このガイドに付属のレガシー クライアントのセキュリティ テンプレート ファイルで構成済みです。
ローカル グループ ポリシー オブジェクトの設定
Windows XP Professional オペレーティング システムには、それぞれ 1 つのローカル グループ ポリシー オブジェクト (LGPO) があります。ポリシー設定は、グループ ポリシー オブジェクト エディタまたはスクリプトを使用して手動で LGPO に適用します。LGPO に含まれるポリシー設定は、ドメインベースの GPO よりも、特に [セキュリティの設定] の設定が少なくなっています。スタンドアロン クライアント コンピュータとして構成されている LGPO では、フォルダ リダイレクト、リモート インストール サービス、またはグループ ポリシー ソフトウェア インストールがサポートされませんが、これらを使用して、スタンドアロン クライアント コンピュータの運用環境を保護できます。
次の表は、LGPO でグループ ポリシー スナップインにフォーカスしたときに開くグループ ポリシー スナップイン拡張を示しています。
表 5.1 グループ ポリシー スナップイン拡張
| グループ ポリシー スナップイン拡張 | LGPO での利用 |
|---|---|
| ソフトウェア インストール | 不可 |
| スクリプト | 可能 |
| セキュリティの設定 | 可能 |
| 管理用テンプレート | 可能 |
| フォルダ リダイレクト | 不可 |
| Internet Explorer のメンテナンス | 可能 |
| リモート インストール サービス | 不可 |
| 領域名 | 説明 |
|---|---|
| SECURITYPOLICY | アカウント ポリシー、監査ポリシー、イベント ログの設定、およびセキュリティ オプションが含まれます。 |
| GROUP_MGMT | 制限されたグループの設定が含まれます。 |
| USER_RIGHTS | ユーザー権利の割り当ての設定が含まれます。 |
| REGKEYS | レジストリのアクセス許可が含まれます。 |
| FILESTORE | ファイル システムのアクセス許可が含まれます。 |
| SERVICES | システム サービスの設定が含まれます。 |
| 領域名 | 説明 |
|---|---|
| SECURITYPOLICY | アカウント ポリシー、監査ポリシー、イベント ログの設定、およびセキュリティ オプションが含まれます。 |
| GROUP_MGMT | 制限されたグループの設定が含まれます。 |
| USER_RIGHTS | ユーザー権利の割り当ての設定が含まれます。 |
| REGKEYS | レジストリのアクセス許可が含まれます。 |
| FILESTORE | ファイル システムのアクセス許可が含まれます。 |
| SERVICES | システム サービスの設定が含まれます。 |
/log*<FileName>*。構成プロセスの状態のログを記録するファイルを指定します。このパラメータを指定しないと、構成データは %windir%\security\logs ディレクトリ内の Scesrv.log ファイルに記録されます。
/quiet。ユーザーに確認せずに構成プロセスを実行するように指定します。
自動スクリプト
同じポリシー設定を多数のクライアント コンピュータに適用するには、スクリプトを使用した方が便利です。簡単なスクリプトで、この章で前に説明した Secedit.exe ツールを使用して、ローカル ポリシーの適用を自動化できます。スクリプトと関連ファイルをローカル ハード ディスクのサブディレクトリにコピーし、そのサブディレクトリからスクリプトを実行します。
次のスクリプトを使用して、セキュリティ テンプレートを LGPO にインポートし、環境内のスタンドアロン Windows XP クライアント コンピュータのセキュリティを保護できます。
**重要 :**セキュリティ データベース ファイル XP Default Security.sdb が読み取り専用になっていないことを確認してください。スクリプトが正常に機能するには、このファイルを変更できる必要があります。
REM (c) Microsoft Corporation 1997-2005
REM スタンドアロン Windows XP クライアント コンピュータをセキュリティ保護するためのスクリプトREM REM 名前:
Standalone-EC-Desktop.cmd REM バージョン: 2.0
REM この CMD ファイルでは、スタンドアロン Windows XP デスクトップ クライアント コンピュータの
REM セキュリティ保護を目的としたセキュリティ ポリシーをインポートするための適切な
secedit.exe 構文を示します。REM この CMD ファイルを使用する前に、ガイド全体に目を通してください。
REM ポリシーを既定値にリセットします。
secedit.exe /configure /cfg %windir%\repair\secsetup.inf /db secsetup.sdb /verbose
REM アカウントを設定します。
secedit.exe /configure /db "XP Default Security.sdb" /cfg "Standalone-EC-Account.inf"
/overwrite /quiet
REM セキュリティを設定します。
secedit.exe /configure /db "XP Default Security.sdb" /cfg "EC-Desktop.inf"
REM 共有フォルダを削除します。
reg delete "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\
MyComputer\NameSpace\DelegateFolders\
{59031a47-3f72-44a7-89c5-5595fe6b30ee}" /f
REM ローカル ポリシーを更新します。gpupdate.exe /force
次の表に、このガイドに付属のスクリプトと関連ファイルの一覧を示します。各環境のデスクトップおよびラップトップのクライアント コンピュータのファイルがあります。
表 5.3 スタンドアロンのスクリプトおよびファイル
| スクリプト名およびファイル名 | 説明 |
|---|---|
| Standalone-EC-Desktop.cmd | デスクトップ クライアント コンピュータでエンタープライズ クライアント ポリシーを設定するためのスタンドアロン スクリプト。 |
| Standalone-EC-Laptop.cmd | ラップトップ クライアント コンピュータでエンタープライズ クライアント ポリシーを設定するためのスタンドアロン スクリプト。 |
| Standalone-SSLF-Desktop.cmd | デスクトップ クライアント コンピュータでセキュリティ強化 - 機能制限ポリシーを設定するためのスタンドアロン スクリプト。 |
| Standalone-SSLF-Laptop.cmd | ラップトップ クライアント コンピュータでセキュリティ強化 - 機能制限ポリシーを設定するためのスタンドアロン スクリプト。 |
| Standalone-EC-Account.inf | エンタープライズ クライアント環境のアカウント ポリシーのテンプレート。 |
| Standalone-SSLF-Account.inf | セキュリティ強化 - 機能制限環境のアカウント ポリシーのテンプレート。 |
| EC-Desktop.inf | エンタープライズ クライアント環境のデスクトップ クライアント コンピュータのセキュリティ テンプレート。 |
| EC-Laptop.inf | エンタープライズ クライアント環境のラップトップ クライアント コンピュータのセキュリティ テンプレート。 |
| SSLF-Desktop.inf | セキュリティ強化 - 機能制限環境のデスクトップ クライアント コンピュータのテンプレート。 |
| SSLF-Laptop.inf | セキュリティ強化 - 機能制限環境のラップトップ クライアント コンピュータのテンプレート。 |
| XP Default Security.sdb | 既定のポリシー データベース。 |
| スクリプト名およびファイル名 | 説明 |
|---|---|
| Legacy-EC-Desktop.cmd | デスクトップ クライアント コンピュータでエンタープライズ クライアント ポリシーを設定するためのレガシー スクリプト。 |
| Legacy-EC-Laptop.cmd | ラップトップ クライアント コンピュータでエンタープライズ クライアント ポリシーを設定するためのレガシー スクリプト。 |
| Legacy-SSLF-Desktop.cmd | デスクトップ クライアント コンピュータでセキュリティ強化 - 機能制限ポリシーを設定するためのレガシー スクリプト。 |
| Legacy-SSLF-Laptop.cmd | ラップトップ クライアント コンピュータでセキュリティ強化 - 機能制限ポリシーを設定するためのレガシー スクリプト。 |
| Legacy-EC-Account.inf | レガシー エンタープライズ環境のアカウント ポリシーのテンプレート。 |
| Legacy-SSLF-Account.inf | レガシー セキュリティ強化 - 機能制限環境のアカウント ポリシーのテンプレート。 |
| Legacy-EC-Desktop.inf | レガシー エンタープライズ クライアント環境のデスクトップ クライアント コンピュータのセキュリティ テンプレート。 |
| Legacy-EC-Laptop.inf | レガシー エンタープライズ クライアント環境のラップトップ クライアント コンピュータのセキュリティ テンプレート。 |
| Legacy-SSLF-Desktop.inf | レガシー セキュリティ強化 - 機能制限環境のデスクトップ クライアント コンピュータのテンプレート。 |
| Legacy-SSLF-Laptop.inf | レガシー セキュリティ強化 - 機能制限環境のラップトップ クライアント コンピュータのテンプレート。 |
| XP Default Security.sdb | 既定のポリシー データベース。 注 :データベースに書き込みアクセス権があることを確認してください。読み取り専用に設定することはできません。 |
まとめ
Windows XP のローカル ポリシーは、Active Directory ドメインに属さない複数の Windows XP オペレーティング システムに一貫性のあるセキュリティ ポリシー設定を適用できる便利な方法です。Windows XP のローカル ポリシーを効果的に展開するには、ローカル ポリシーの適用方法をしっかりと理解してください。また、すべてのクライアント コンピュータが適切な設定に構成されていることと、環境内の各コンピュータで適切なセキュリティが定義されていることを確認してください。
関連情報
次のリンク先には、Windows XP Professional のセキュリティに関する追加情報があります。
セキュリティ構成マネージャの詳細についてはhttps://technet2.microsoft.com/WindowsServer/ja/library/74d8fed6-cf2f-4ba4-94f3-fc95bad914b01041.mspxを参照してください。
Windows Server 2003 のグループ ポリシーの詳細については、https://www.microsoft.com/japan/technet/prodtechnol/windowsserver2003/technologies/management/gp/default.mspx を参照してください。
Windows Server でのグループ ポリシーのトラブルシューティングについては、 https://www.microsoft.com/download/details.aspx?FamilyId=B24BF2D5-0D7A-4FC5-A14D-E91D211C21B2&displaylang=en のホワイトペーパー「グループ ポリシーのトラブルシューティング」 を参照してください。
グループ ポリシー適用の問題のトラブルシューティングについては、https://support.microsoft.com/default.aspx?scid=250842 のマイクロソフト サポート技術情報 250842 を参照してください。
セキュリティ ツールおよびチェックリストの詳細については、https://www.microsoft.com/japan/technet/security/tools/default.mspx を参照してください。
Active Directory および SYSVOL でグループ ポリシー オブジェクトを識別する方法については、https://support.microsoft.com/default.aspx?scid=216359 のマイクロソフト サポート技術情報 216359 (英語情報) を参照してください。
管理用テンプレートの役割については、https://www.microsoft.com/resources/documentation/windows/xp/all/proddocs/en-us/adminad.mspx の Web ページを参照してください。