Share via


SharePoint の Business Connectivity Services

Business Connectivity Services (BCS) の概要およびその機能と、SharePointでの BCS アプリケーション開発に必要な情報を確認します。 SharePointは、さまざまな外部システムと連携する優れた生産性と共同作業ソリューションを作成するハブとして使用できます。 Business Connectivity Services (BCS) は SharePointが外部システムから中央システムにデータを取り込むためのインフラストラクチャです。 BCS には、外部システム データ ソースとその操作方法を記述する柔軟かつ拡張可能な手段があり、新しい SharePoint アドインおよび従来のビジネス システムを操作する中心的なインターフェイスとして SharePointを使用する説得力のある根拠となります。

BCS の機能

BCS は、経験豊富なユーザー、開発者、ビジネス組織の IT 担当者が、次のような操作をより簡単に実行できるメカニズムを提供します。

  • 企業アプリケーション、Web サービス、SharePoint とリッチ クライアント Office アプリケーションの OData サービスから外部データを公開する。

  • Office タイプの動作 (連絡先、タスク、予定など) と機能を外部データとサービスに提供する。

  • Office アプリケーションおよび SharePoint Server から基礎となる外部システム データおよびビジネス オブジェクトに書き戻す機能など、総合的なデータ操作を提供する。

  • 外部データとプロセスのオフライン使用を有効にする。

  • 構造化されていないドキュメントとユーザーの環境と、適切に構造化されているがロックされている外部システムのデータを統合する。

BCS のコンポーネント

SharePointおよび Office 2013に含まれる機能を図 1 に示します。

図 1. Business Connectivity Services 機能セット

Business Connectivity Services 機能セット

BCS での外部コンテンツ タイプの使用

外部コンテンツ タイプは BCS の中核です。 これにより、顧客や注文などのビジネス エンティティのメタデータと動作を一元的な場所から管理および再利用できます。 ユーザーは、その外部データと対話し、より意味のある方法で処理できます。

たとえば、顧客などのビジネス エンティティを考えてみましょう。 独自のデータベースからデータをプルし、SharePoint で操作できるようにする必要があります。 また、フィールド営業担当者が Outlook 2013 でデータをオフラインにできるようにすることもできます。 または、ユーザーが Microsoft Word 内の注文契約ドキュメントの顧客の一覧から顧客を選択できるようにしたい場合があります。 これを可能にするために、1 つの外部コンテンツ タイプを作成し、必要な場所で再利用できます。

BCS での外部コンテンツ タイプの使用の詳細については、「 SharePoint の外部コンテンツ タイプ」を参照してください。

BCS を使用したソリューションの開発

SharePointで BCS を使用し、さまざまなソリューションを作成できます。 たとえば、元の機能をほとんどカスタマイズせずに使用する簡単なソリューションや、SharePointおよび Office 2013の機能のカスタマイズを要するやや高度なソリューション、複雑なシナリオや機能拡張されたリッチ アプリケーションを実現する高度なソリューションを作成できます。 高度なソリューションには Visual Studio でのコード記述が必要です。 高度なソリューションを作成する場合、完全なエンドツーエンド ソリューションにするか、再利用可能なコードベースのコンポーネントにするかを選択できます。

ビジネス ユーザーは BCS を使用して、Web ブラウザーや、Word、Excel などの Microsoft Office クライアント アプリケーションを使用して外部データを操作するさまざまなニーズに迅速かつ簡単に対応できます。 BCS 機能を使用して、コードを記述することなく、Office クライアント アプリケーションや SharePoint サイトで、外部リスト、外部データ列、開発者が作成し IT 部門が承認した再利用可能な BCS コンポーネントなど、複合的なソリューションを作成できます。 このようなソリューションを使用すると、ビジネス ユーザー (およびそのチーム) は、オフラインかオンラインかに関係なく SharePoint データと同じように外部データを簡単に操作したり、Office 2013で外部データを直接操作できます。

使用を開始する方法については、「 SharePoint での BCS の開発環境の設定」を参照してください。

SharePointでの Business Connectivity Services による OData の使用

Open Data Protocol (OData) は、HTTP、JavaScript Object Notation (JSON)、AtomPub などのテクノロジによってデータを Web に公開できるようにする Web プロトコルです。 データ アクセスには特別に構成された URL が使用されます。 このアーキテクチャにより、さまざまなテクノロジを使用してデータを操作できます。

詳細については、「SharePoint で OData ソースをBusiness Connectivity サービスで使用する」を参照してください。

このセクションの内容

関連項目