ALTER PROCEDURE (Transact-SQL)

適用対象:SQL ServerAzure SQL DatabaseAzure SQL Managed InstanceAzure Synapse AnalyticsAnalytics Platform System (PDW)Microsoft Fabric の SQL 分析エンドポイントMicrosoft Fabric のウェアハウス

SQL Server で、CREATE PROCEDURE ステートメントを使用して作成した既存のプロシージャを変更します。

Transact-SQL 構文表記規則 (Transact-SQL)

構文

-- Syntax for SQL Server and Azure SQL Database
  
ALTER { PROC | PROCEDURE } [schema_name.] procedure_name [ ; number ]   
    [ { @parameter_name [ type_schema_name. ] data_type }   
        [ VARYING ] [ = default ] [ OUT | OUTPUT ] [READONLY]  
    ] [ ,...n ]   
[ WITH <procedure_option> [ ,...n ] ]  
[ FOR REPLICATION ]   
AS { [ BEGIN ] sql_statement [;] [ ...n ] [ END ] }  
[;]  
  
<procedure_option> ::=   
    [ ENCRYPTION ]  
    [ RECOMPILE ]  
    [ EXECUTE AS Clause ]  
-- Syntax for SQL Server CLR Stored Procedure  
  
ALTER { PROC | PROCEDURE } [schema_name.] procedure_name [ ; number ]   
    [ { @parameter_name [ type_schema_name. ] data_type }   
        [ = default ] [ OUT | OUTPUT ] [READONLY]  
    ] [ ,...n ]   
[ WITH EXECUTE AS Clause ]  
AS { EXTERNAL NAME assembly_name.class_name.method_name }  
[;]  
-- Syntax for Azure Synapse Analytics and Parallel Data Warehouse and Microsoft Fabric
  
ALTER { PROC | PROCEDURE } [schema_name.] procedure_name  
    [ { @parameterdata_type } [= ] ] [ ,...n ]  
AS { [ BEGIN ] sql_statement [ ; ] [ ,...n ] [ END ] }  
[;]  

Note

SQL Server 2014 (12.x) 以前のバージョンの Transact-SQL 構文を確認するには、以前のバージョンのドキュメントを参照してください。

引数

schema_name
プロシージャが属するスキーマの名前を指定します。

procedure_name
変更するプロシージャの名前です。 プロシージャ名は、 識別子のルールに従っている必要があります。

;number
同じ名前のプロシージャをグループ化するために使用する既存の整数を指定します (省略可能)。グループ化されたプロシージャは、DROP PROCEDURE ステートメントを使用して一度に削除できます。

Note

この機能は、 SQL Serverの将来のバージョンで削除される予定です。 新規の開発作業ではこの機能を使用しないようにし、現在この機能を使用しているアプリケーションは修正することを検討してください。

@parameter_name
プロシージャ内のパラメーターです。 パラメーターは 2,100 個まで指定できます。

[ type_schema_name. ] data_type
パラメーターのデータ型とそれが属するスキーマです。

データ型の制約については、「CREATE PROCEDURE (Transact-SQL)」を参照してください。

VARYING
出力パラメーターとしてサポートされている結果セットを指定します。 このパラメーターはストアド プロシージャによって動的に作成され、その内容は変化します。 カーソル パラメーターにのみ適用されます。 このオプションは、CLR プロシージャでは無効です。

default
パラメーターの既定値です。

OUT | OUTPUT
パラメーターが戻りパラメーターであることを示します。

READONLY
パラメーターをプロシージャの本体内で更新または変更できないことを示します。 パラメーターの型がテーブル値型の場合は、READONLY を指定する必要があります。

RECOMPILE
データベース エンジンでは、このプロシージャ用のプランをキャッシュせず、実行時にプロシージャを再コンパイルします。

ENCRYPTION
適用対象: SQL Server (SQL Server 2008 (10.0.x) 以降) と Azure SQL データベース。

データベース エンジンで、ALTER PROCEDURE ステートメントの元のテキストを、暗号化した形式に変換することを示します。 暗号化した形式の出力は、SQL Server 内のどのカタログ ビューでも直接見ることはできません。 システム テーブルまたはデータベース ファイルへのアクセス権を持たないユーザーは、暗号化した形式のテキストを取得できません。 ただし、DAC ポート経由でシステム テーブルにアクセスする権限、または直接データベース ファイルにアクセスする権限を持っているユーザーは、このテキストを使用できます。 また、サーバー プロセスにデバッガーをアタッチできるユーザーは、実行時、元のプロシージャをメモリから取得できます。 システム メタデータのアクセス方法について詳しくは、「メタデータ表示の構成」をご覧ください。

このオプションを使って作成したプロシージャを、SQL Server レプリケーションの一部として発行することはできません。

このオプションは、共通言語ランタイム (CLR) のストアド プロシージャには指定できません。

注意

データベース エンジンでは、アップグレード中に、sys.sql_modules に格納されている暗号化コメントにより、プロシージャが再作成されます。

EXECUTE AS
アクセス後にストアド プロシージャを実行するセキュリティ コンテキストを指定します。

詳細については、「EXECUTE AS 句 (Transact-SQL)」を参照してください。

FOR REPLICATION

レプリケーション用に作成したストアド プロシージャは、サブスクライバーでは実行できないことを示します。 FOR REPLICATION オプションを指定して作成したストアド プロシージャは、ストアド プロシージャ フィルターとして使用され、レプリケーション時にのみ実行されます。 FOR REPLICATION を指定した場合、パラメーターは宣言できません。 このオプションは、CLR プロシージャでは無効です。 RECOMPILE オプションは、FOR REPLICATION を使って作成されたプロシージャでは無視されます。

注意

このオプションは、包含データベースでは使用できません。

{ [ BEGIN ] sql_statement [;] [ ...n ] [ END ] }
プロシージャの本体を構成する 1 つ以上の Transact-SQL ステートメントを指定します。 省略可能な BEGIN キーワードと END キーワードを使用して、ステートメントを囲むことができます。 詳細については、「CREATE PROCEDURE (Transact-SQL)」の「ベスト プラクティス」、「全体的な解説」、および「制限事項と制約事項」の各セクションを参照してください。

EXTERNAL NAME assembly_name.class_name.method_name
適用対象: SQL Server 2008 (10.0.x) 以降。

CLR ストアド プロシージャで参照する .NET Framework アセンブリのメソッドを指定します。 class_name は、有効な SQL Server 識別子であること、およびアセンブリにクラスとして存在していることが必要です。 クラス名に名前空間とその区切り文字のピリオド (.) が含まれる場合は、クラス名をかっこ ([ ]) または引用符 ("") で区切る必要があります。 指定するメソッドは、クラスの静的メソッドであることが必要です。

既定では、SQL Server は CLR コードを実行できません。 共通言語ランタイム モジュールを参照するデータベース オブジェクトを作成、変更、および削除することはできますが、SQL Server でこれらの参照を実行するには、clr enabled オプションを有効にする必要があります。 このオプションを有効にするには、sp_configure を使用します。

注意

CLR プロシージャは、包含データベースではサポートされていません。

全般的な解説

Transact-SQL ストアド プロシージャを CLR ストアド プロシージャに変更したり、その逆に変更することはできません。

ALTER PROCEDURE では権限は変更されず、従属ストアド プロシージャまたはトリガーに影響することはありません。 しかし、QUOTED_IDENTIFIER と ANSI_NULLS の現在のセッション設定は、変更時にストアド プロシージャに含まれます。 ストアド プロシージャの最初の作成時に有効であった設定と変更後の設定が異なる場合、ストアド プロシージャの動作が変わる可能性があります。

以前のプロシージャ定義が WITH ENCRYPTION または WITH RECOMPILE を使用して作成されている場合、これらのオプションは、ALTER PROCEDURE に指定されるときだけ有効になります。

ストアド プロシージャの詳細については、「CREATE PROCEDURE (Transact-SQL)」を参照してください。

セキュリティ

アクセス許可

プロシージャの ALTER 権限、または db_ddladmin 固定データベース ロールのメンバーシップが必要です。

次の例では、uspVendorAllInfo ストアド プロシージャを作成します。 このプロシージャは、Adventure Works Cycles を提供するすべてのベンダーの名前と、そのベンダーの提供製品、信用格付け、およびベンダーが現時点で製品を提供できるかどうかを返します。 このプロシージャを作成した後、別の結果セットを返すように変更されます。

IF OBJECT_ID ( 'Purchasing.uspVendorAllInfo', 'P' ) IS NOT NULL   
    DROP PROCEDURE Purchasing.uspVendorAllInfo;  
GO  
CREATE PROCEDURE Purchasing.uspVendorAllInfo  
WITH EXECUTE AS CALLER  
AS  
    SET NOCOUNT ON;  
    SELECT v.Name AS Vendor, p.Name AS 'Product name',   
      v.CreditRating AS 'Rating',   
      v.ActiveFlag AS Availability  
    FROM Purchasing.Vendor v   
    INNER JOIN Purchasing.ProductVendor pv  
      ON v.BusinessEntityID = pv.BusinessEntityID   
    INNER JOIN Production.Product p  
      ON pv.ProductID = p.ProductID   
    ORDER BY v.Name ASC;  
GO    

次の例では、uspVendorAllInfo ストアド プロシージャを変更します。 EXECUTE AS CALLER 句を削除し、指定した製品を供給するベンダーだけを返すようにプロシージャの本体を変更します。 ここでは、 LEFT 関数および CASE 関数を使用して、結果セットの表示をカスタマイズします。

USE AdventureWorks2022;  
GO  
ALTER PROCEDURE Purchasing.uspVendorAllInfo  
    @Product VARCHAR(25)   
AS  
    SET NOCOUNT ON;  
    SELECT LEFT(v.Name, 25) AS Vendor, LEFT(p.Name, 25) AS 'Product name',   
    'Rating' = CASE v.CreditRating   
        WHEN 1 THEN 'Superior'  
        WHEN 2 THEN 'Excellent'  
        WHEN 3 THEN 'Above average'  
        WHEN 4 THEN 'Average'  
        WHEN 5 THEN 'Below average'  
        ELSE 'No rating'  
        END  
    , Availability = CASE v.ActiveFlag  
        WHEN 1 THEN 'Yes'  
        ELSE 'No'  
        END  
    FROM Purchasing.Vendor AS v   
    INNER JOIN Purchasing.ProductVendor AS pv  
      ON v.BusinessEntityID = pv.BusinessEntityID   
    INNER JOIN Production.Product AS p   
      ON pv.ProductID = p.ProductID   
    WHERE p.Name LIKE @Product  
    ORDER BY v.Name ASC;  
GO  

結果セットは次のようになります。

Vendor               Product name  Rating    Availability  
-------------------- ------------- -------   ------------  
Proseware, Inc.      LL Crankarm   Average   No  
Vision Cycles, Inc.  LL Crankarm   Superior  Yes  
(2 row(s) affected)`  

参照

CREATE PROCEDURE (Transact-SQL)
DROP PROCEDURE (Transact-SQL)
EXECUTE (Transact-SQL)
EXECUTE AS (Transact-SQL)
EVENTDATA (Transact-SQL)
ストアド プロシージャ (データベース エンジン)
sys.procedures (Transact-SQL)