はじめに
組織は Azure ExpressRoute と高速接続を使用して、オンプレミスのネットワークを Microsoft クラウド サービス (Microsoft Azure や Microsoft 365 を含む) に接続できます。 ExpressRoute はオンプレミス ネットワークと Azure 間の専用接続であるため、接続は、VPN 接続で発生する可能性のある遅延、中断、変動する帯域幅に影響を受けません。 特に、企業ネットワークとパブリック インターネット リンク上の Microsoft Cloud 間の VPN 接続です。
Adatum は、ドローンのビデオ サービスを提供する新しい拡大中の企業です。 あなたは Adatum でネットワークを担当しています。 現時点では、組織はサイト間 VPN 接続を使用して、オンプレミス ネットワーク上のホストを Azure でホストされているサービスに接続します。 Adatum の従業員は、ビデオの後処理タスクと Azure ファイル共有のために、Azure サービスとしてのインフラストラクチャ (IaaS) 仮想マシンを使用して、高解像度のビデオ データを格納します。
最近、サイト間 VPN 接続の品質は日中に変動し、Adatum のワークフローに直接影響することがわかりました。 場合によっては、これはビデオ処理ソフトウェアを実行する IaaS VM への接続に遅延が発生していることを意味します。 それ以外の場合、Adatum のオフィスから Azure ファイル共有へのビデオ ファイルの転送で、速度が低下したり、停止したりする可能性があります。 ファイル転送には数分かかるものも、数時間かかるものもあります。
あなたはネットワークを担当し、Adatum のメイン サイトと Azure データセンター (Adatum ワークロードがあります) 間の接続の帯域幅と信頼性を向上させたいと考えています。 鉱物探索要求に関連する機密性の高いドローンの画像を生成するために Adatum を採用しているクライアントもあるため、組織のオンプレミス ネットワークと、パブリック インターネットを通過する Microsoft クラウド サービスの間のネットワーク トラフィックの量を最小限に抑えたいと考えています。
このモジュールでは、Azure ExpressRoute の機能、そのしくみ、および Adatum のニーズを満たすソリューションとして Azure ExpressRoute の使用を選択すべきタイミングについて説明します。
学習の目的
このモジュールでは、次のことを行います。
- Azure ExpressRoute の概要と提供される機能について学習する。
- Azure ExpressRoute が組織のニーズを満たすかどうかを判断する。
- Azure ExpressRoute と Azure VPN の違いを理解する。
前提条件
基本的なネットワークの概念についての理解