Sales Insights でリレーションシップの正常性を管理する

完了

顧客とのリレーションシップは良好ですか? この質問に対する顧客の答えに驚かされるかもしれません。 自分ではすばらしいリレーションシップを築いていると思っていても、顧客側から見るとそうではない場合もあります。 顧客とのリレーションシップに影響を与える要素には、さまざまなものがあります。 顧客と連絡を取るのは営業サイクルの間だけでしょうか。 顧客への返信のスピードはどの程度ですか。 顧客からの返信のスピードはどの程度ですか。 Dynamics 365 Sales Insights Premium には、リレーションシップの構築と維持に役立つさまざまな機能が含まれています。

主要な機能の 1 つとして、関係分析があります。 関係分析では、自分から顧客に向けたコミュニケーションだけでなく、顧客から自分に向けられたコミュニケーションもすべてが対象となります。 自社の営業チームおよび顧客のチーム メンバーが行ったメール、予定、電話、その他の活動の件数が調査されます。

重要

Dynamics 365 Sales Insights Premium は、サブスクリプション ベースのアドオンです。

関係分析

関係分析では、活動の履歴、主要業績評価指標 (KPI)、正常性のスコア、取引先担当者の正常性の傾向、営業案件、リード、取引先企業レコードがわかります。 これらのレコードの種類ごとに、最も重要な KPI (チームの前回と次回のアクティビティを含む) がリスト ビューに表示されるため、概要を把握したり、リストを並べ替えたりすることができます。

関係分析は、営業担当者や営業マネージャーが次のような質問に答える際に役立ちます:

  • 顧客との関係は良好か?

  • 顧客にどの程度の時間を費やたか?

  • 最後に連絡を取ったのはいつか?

  • 次に連絡を取るのはいつか?

  • やり取りしたメールの件数と会議の回数はどうなっているか?

  • 顧客の応答率はどうなっているか?

  • 顧客が開始した活動の数はいくつか?

  • 自社のチームからの返答までにどの程度時間がかかっているか?

  • どの営業案件に時間を費やすべきか?

顧客や営業案件のレコードを閲覧する際に、グラフ、KPI、メールでのやり取り履歴、すべての活動履歴、リレーションシップの正常性など、個々の記録に関する完全な分析を確認できます。

  1. まとめ: 今年と昨年の活動をもとに算出された指標と主要業績評価指標 (KPI) を表示します。

    • 通話の比較: 顧客にかけた電話の数と、顧客からの電話の数を比較する方法を定義します。

    • 時間の比較: 営業担当者が取引先担当者と比較して、どれだけの時間を投資したかを定義します。

    • 応答の比較: 取引先担当者と比較して、コミュニケーションへの応答に要する時間を定義します。

    • メール応答の比較: 対顧客メールへの返信にかかる時間を定義します。

  2. リレーションシップの正常性: 営業案件や活動のデータに基づき、顧客とのリレーションシップの全体的な正常性を表示します。 また、現在のリレーションシップの状態がどのように推移しているのかも表示されます。

  3. 顧客とのやり取り: 営業担当者が開始したやり取りの件数と、取引先担当者が開始したやり取りの件数を比較します。

  4. 時間当たりの投資: 取引先担当者とのメール、電話、会議に営業担当者が費やした時間の合計を、取引先担当者が費やした時間数と比較します。

  5. 応答時間: 営業担当者がこの取引先担当者からのメールへの返信に費やした平均時間と、この取引先担当者がこちらからのメールに費やした平均時間を比較します。

  6. メールの送受信比率: こちらが送信して顧客が受信したメールの数の比率と、顧客が送信してこちらが受信したメールの数と比較します。

  7. リレーションシップ活動: 90 日間の活動の詳細情報が日付および活動の種類ごと (送信済みメール、受信メール、送信済みのミーティング案内、受信したミーティング案内、発信通話、受信通話など) に表示されます。

予測リード スコアリング

このモデルでは、リードおよび取引先担当者や取引先企業などの関連するテーブルからのシグナルに基づいて、0 ~ 100 のスコアがリードに割り当てられます。 これらのスコアを参考にして、営業案件に変換できる可能性の高いリードの特定や優先順位付けを行うことができます。

たとえば、パイプラインにリード A とリード B の 2 つのリードがあるとします。リード スコアリング モデルにより、リード A には 80、リード B には 50 のスコアが適用されています。このスコアを見ると、リード A の方が営業案件に変換できる可能性が高いことが予測できるので、リード A のエンゲージメントを行うことができます。 また、リード B のスコアが低くなっている理由をさらに分析することもできます。それには、このスコアに影響している上位の理由を確認し、このスコアを改善できるかどうかを判断します。

フォームでは、リード スコア ウィジェットを使用して、スコアに影響している上位 10 位までの理由を確認できます。 これらの理由は、リードの属性および関連するテーブルの属性に基づいています。 これは、スコアを改善し、営業案件に変換するために、リードについて分析して、働きかけるうえで役立ちます。

次の画面では、リード スコアに影響を与える理由とともに、典型的なリード スコア ウィジェットを表示します。

  1. リード スコア: リード スコア、リードのグレード、リード スコアの傾向など、リードの基本情報を表示します。[自分のオープンなリードのスコア] ビューに戻らなくても、基本情報を確認できます。

  2. 経時的なリード スコア: 過去 1 か月のリードのスコアを強調しているグラフです。

  3. スコアを上げる要素: リード スコアに良い影響を与えている要素の一覧を表示します。 営業案件への変換について、リードの分析と検討を行うのに役立ちます。

  4. スコアを下げる要素: リード スコアに悪い影響を与えている要素の一覧を表示します。

重要

モデルを作成するには、過去 2 年以内に作成された、見込みありと評価されたリードと見込みなしとして評価されたリードの両方が少なくも 40 件ずつ必要です。

予測営業案件スコアリング

このモデルでは、営業案件および取引先担当者や取引先企業などの関連するテーブルからのシグナルに基づいて、0 ~ 100 のスコアが営業案件に割り当てられます。 これらのスコアを参考にして、受注に変換できる可能性の高い営業案件の特定や優先順位付けを行うことができます。

たとえば、パイプラインに営業案件 A と営業案件 B の 2 つの営業案件があるとします。営業案件スコアリング モデルにより、営業案件 A には 75、営業案件 B には 55 のスコアが適用されています。このスコアを見ると、営業案件 A の方が受注成約に変換できる可能性が高いことが予測できるので、営業案件 A のエンゲージメントを行うことができます。 また、営業案件 B のスコアが低くなっている理由をさらに分析することもできます。それには、このスコアに影響している上位の理由を確認し、このスコアを改善する方法を判断します。

重要

モデルを作成するには、過去 2 年以内に作成された、見込みありと評価された営業案件と見込みなしとして評価された営業案件の両方が少なくも 40 件ずつ必要です。

注分析

タイムライン コントロールは、取引先担当者、営業案件、リード、取引先企業、サポート案件の各フォームで使用できます。

注を保存すると、注のテキストが強調表示され、選択すると候補が表示されます。 レコメンデーションには、活動の作成、タスク、取引先担当者、ミーティング、コンテンツの要求、問題の検出などがあります。

たとえば、「5 月 4 日午後 4 時に顧客とミーティング」という注を作成したとします。このテキストを選択すると、Dynamics 365 により自動的に、予定を作成することが推奨されます。

1 つの注に関連付けられたレコメンデーションが複数ある場合は、Dynamics 365 にすべてのレコメンデーションが表示されます。 要件に応じて、適切なタイミングでアクションを実行することができます。 たとえば、価格に関して顧客に連絡し、取引についてさらに話し合うためのミーティングを設定するという注を作成したとします。 注には、予定を作成し、電話を予定することを勧める提案が表示されます。

つながりを探す

つながりを探す機能のリレーションシップは、Microsoft Exchange 環境におけるユーザーのコミュニケーションとコラボレーションのパターンから算出されます。 このデータは、Microsoft Exchange 環境の他のユーザーとつながるために役立ち、関係の構築を促進することができます。 Microsoft Exchange の組織の外部の取引先担当者やリードに関するクエリを実行でき、Microsoft Exchange の組織の内部のユーザーに関するクエリを実行できる場合もあります。 たとえば、Microsoft Exchange の組織の内部のユーザーが、内部ユーザーのメール アドレスを Microsoft Exchange のアドレス帳に追加すると、クエリが可能になります。

つながりを探す機能は、取引先担当者フォームおよびリード フォームで使用できます。 リードまたは取引先担当者を開いて Sales Insights ビューを選択すると、[つながりを探す] タイルが表示されます。

構成

電子メール エンゲージメント、自動取り込み、限定的な営業アクセラレータ機能など、Sales Insights の基本機能がそのまま有効になっています。 Sales Insights Premium を購入した組織は、搭載された機能を有効化し、構成することで、より効果的に活用することができます。 Sales Insights Premium には以下の機能を搭載しています:

  • 関係分析

  • 予測リード スコアリング

  • 予測営業案件スコアリング

  • 注分析

  • 話題

  • つながりを探す

Dynamics 365 Sales Insights の使用および構成の詳細については、次の Microsoft Learn モジュールを参照してください。