適用対象: ✔️ Windows VM
この記事では、プレビュー イメージを使用していたがその試用期間が終了したことで、Azure 仮想マシン (VM) を起動できなくなったという問題を解決するための手順について説明します。
症状
ブート診断を使用して VM のスクリーンショットを表示すると、スクリーンショットに次のメッセージを含む Windows Boot Manager が表示されることがわかります。
ファイル: \windows\system32\boot\winload.exe
状態: 0xc0000428
情報: Windows では、このファイルのデジタル署名を確認できません。
または、次のメッセージが表示されます。
ファイル: \Windows\system32\winload.exe
状態: 0xc0000428
情報: このファイルのデジタル署名を確認できませんでした。
原因
VM を構築するために使用されたイメージが、RTM (工場出荷版) イメージでなく、有効期限が設定されたプレビュー イメージでした。
プレビュー イメージには指定されたライフサイクルがあり、有効期限が過ぎたとき、つまりイメージの試用期間が終了すると、このスクリーンショットが表示されます。
プレビュー イメージの例
a699494373c04fc0bc8f2bb1389d6106__Windows-Server-Technical-Preview-201505.01-en.us-127GB.vhd
プレビュー イメージの有効期限を延長することはできません。 プレビューの有効期限が切れると、VM を起動することはできなくなります。
製品によっては、試用期間が異なる場合があります。 たとえば、Windows プレビュー イメージの試用期間は 180 日間です。
Azure では、プレビュー バージョンである Windows のすべてのイメージの説明の中に、運用環境での試用を意図するものではなく、指定された試用期間のみの使用、または "プレビュー リリース" としてのみの使用が可能であるという注記が含まれています。
ソリューション
ヒント
VM の最新のバックアップがある場合は、そのバックアップから VM の復元を試行して、起動の問題を修正することができます。
ご利用のイメージがプレビュー イメージである場合は、使用するイメージの有効期限を延長する方法がないので、プレビュー以外のイメージを使用して新しい VM をデプロイする必要があります。 次の手順を使用すれば、プレビュー イメージを使用していたかどうかを容易に特定できると共に、この VM から新しい VM にデータを転送する場合に役立つリソースが得られます。 イメージがプレビュー イメージであることを明確に識別しても、それが現在有効期限切れになっている場合、イメージの回復は不可能です。
好みに応じて、プレビュー イメージかどうかを特定するために、Azure PowerShell または Azure CLI を使用してイメージに対してクエリを実行することもできます。 以下のコマンドを使用すれば、イメージがプレビュー イメージであることを確認できます。
Azure PowerShell を使用してクエリを実行する
Windows PowerShell アプリケーションを開きます。
次のコマンドを実行します。
$locName = "<LOCATION>" $pubName = "<PUBLISHER NAME>" $offerName = "<OFFER NAME>" $skuName= "<YEAR WHEN THIS IMAGE WAS RELEASED>" Get-AzVMImagePublisher -Location $locName | Select $pubName Get-AzVMImageOffer -Location $locName -PublisherName $pubName | Select Offer Get-AzVMImageSku -Location $locName -PublisherName $pubName -Offer $offerName | Select Skus Get-AzVMImage -Location $locName -PublisherName $pubName -Offer $offerName -Skus $skuName | Select Version
上記のコマンドでは、
<LOCATION>
、<PUBLISHER NAME>
、<OFFER NAME>
、および<YEAR WHEN THIS IMAGE WAS RELEASED>
を、示されている情報に置き換えます。 また、"<" 記号と ">" 記号も削除します。次の例を参照してください。
$locName = "West US" $pubName = "MicrosoftWindowsServer" $offerName = "WindowsServer" $skuName= "2016-Datacenter" Get-AzVMImagePublisher -Location $locName | Select $pubName Get-AzVMImageOffer -Location $locName -PublisherName $pubName | Select Offer Get-AzVMImageSku -Location $locName -PublisherName $pubName -Offer $offerName | Select Skus Get-AzVMImage -Location $locName -PublisherName $pubName -Offer $offerName -Skus $skuName | Select Version
Azure CLI を使用したクエリ
Azure CLI のインストールがまだである場合は、それを行う必要があります。
ダウンロードが完了したら、コマンド プロンプトまたは PowerShell を使用して
az login
コマンドを入力し、次にアカウントの資格情報でサインインします。ログインが完了したら、次のコマンドを入力します。
az vm image list-publishers --location "<LOCATION>" az vm image list-offers --location "West US" --publisher "<PUBLISHER NAME>" az vm image list-skus --location "West US" --publisher "<PUBLISHER NAME>" --offer "<OFFER NAME>" az vm image list --location "West US" --publisher "<PUBLISHER NAME>" --offer "<OFFER NAME>" --sku "<YEAR WHEN THIS IMAGE WAS RELEASED>"
上記のコマンドでは、
<LOCATION>
、<PUBLISHER NAME>
、<OFFER NAME>
、および<YEAR WHEN THIS IMAGE WAS RELEASED>
を、示されている情報に置き換えます。 また、"<" 記号と ">" 記号も削除します。次の例を参照してください。
az vm image list-publishers --location "West US" az vm image list-offers --location "West US" --publisher "MicrosoftWindowsServer" az vm image list-skus --location "West US" --publisher "MicrosoftWindowsServer" --offer "WindowsServer" az vm image list --location "West US" --publisher "MicrosoftWindowsServer" --offer "WindowsServer" --sku "2016-Datacenter"
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