この記事では、Microsoft Dynamics GP プロジェクト 会計におけるさまざまな会計方法とその収益認識への影響について説明します。
適用対象: Microsoft Dynamics GP
元の KB 番号: 857542
はじめに
プロジェクト会計では、いくつかの異なる会計方法を使用できます。 各方法は、特に収益認識と認識される金額に対して、プロジェクトに異なる影響を与えます。
実行時会計方法
この会計方法は、時間プロジェクトと品目プロジェクト専用です。 収益と原価は、原価トランザクションが転記されるときに認識されます。 たとえば、原価トランザクションの転記時に、販売原価勘定が借方記入されます。
請求時会計方法
この会計方法は、時間プロジェクトと品目プロジェクト専用です。 収益とコストは、プロジェクトの請求時に認識されます。 原価トランザクションが転記されると、仕掛品 (WIP) アカウントが借方記入されます。 コストの請求時に同じ勘定が貸方記入され、販売原価勘定が借方記入されます。
コスト対コスト (達成率) 会計方法
この会計方法は、固定価格プロジェクトと Cost Plus プロジェクト用です。 収益認識トランザクションを入力すると、プロジェクト コストに基づいて計算された達成率に基づいて収益が認識されます。 すべての実際のコストが認識されます。
数式の例を次に示します。
(現在までの実績コスト/予測合計コスト) * 予測請求額 = 達成収益額
注意
この会計方法を使用する予定の場合は、コスト カテゴリのコストを予算に設定する必要があります。 コストの予算を立てないと、0%の完了となります。 そのため、収益は認識されません。
作業量消費 (達成率) 会計方法
この会計方法は、固定価格プロジェクトと Cost Plus プロジェクト用です。 収益認識トランザクションを入力すると、プロジェクトのすべてのコスト カテゴリのプロジェクト数量に対して計算された達成率に基づいて収益が認識されます。 実際のコストがすべて認識されます。
数式の例を次に示します。
(実績数量累計/予測合計数量) * 予測請求金額 = 認識収益額
注
この会計方法を使用する予定の場合は、原価カテゴリの数量を予算化する必要があります。 予算を設定しないと、完了率が0%になります。 そのため、収益は認識されません。
労力費用 - 労働のみ (進捗率) 会計方法
この会計方法は、固定価格プロジェクトと Cost Plus プロジェクト用です。 収益は、プロジェクトのタイムシート コスト カテゴリの直接作業時間で計算される達成率に基づいて認識されます。 実際のコストが全て認識されます。 この計算は、収益認識トランザクションを入力するときに発生します。
数式の例を次に示します。
(現在までの作業時間の実績数量/予測作業時間合計) * 予測請求金額 = 達成収益額
注意
- この会計方法を使用する予定の場合は、タイムシート原価カテゴリの数量を予算化する必要があります。 数量を予算に組み込まないと、結果は0%になります。 そのため、収益は認識されません。
- この方法を使用する場合は、[プロジェクトメンテナンス]ウィンドウで[収益認識の複合]チェック ボックスがオンになっている必要があります。
完成した会計手法
この会計方法は、固定価格プロジェクト、および Cost Plus プロジェクト用です。 プロジェクトが大幅に完了すると、収益とコストが認識されます。 つまり、収益認識エントリ ウィンドウにアクセスするには、プロジェクトの状態を Completed に変更する必要があります。
メモ
サービス料金が使用されている場合を除き、いつ実行された会計方法または請求時会計方法に対しても、収益認識トランザクションは入力しません。 サービス料は、定額制の会計方法を使用します。
ラタブル会計方法
収益は、手数料の期間にわたって認識されます。 収益は、支払い予定の料金額に従って認識できます。 サービス料金は課金される必要はありません。 ただし、サービス料金は決定する必要があります。
メモ
結合とセグメント化は、収益認識にも影響します。 [プロジェクトメンテナンス]ウィンドウで [収益認識の組み合わせ ]チェック ボックスがオンの場合、達成率の計算は、プロジェクトのすべてのコスト カテゴリの合計に基づきます。 チェック ボックスがオフの場合、各コスト カテゴリは完了率を独自に計算します。 [契約メンテナンス] ウィンドウで [収益認識の 組み合わせ ] チェック ボックスもオンになっている場合、契約の各プロジェクトが結合され、完了の全体的な割合が決定されます。