Microsoft 基本ディスプレイ ドライバー
Windows 8 以降、Microsoft Basic Display Driver (MSBDD) は、XDDM VGA Save ドライバーと VGA PnP ドライバーに取って代わるインボックス ディスプレイ ドライバーです。 MSBDD は、セットアップ中やセーフ モードで、また、IHV グラフィックス ドライバーがない場合や標準でインストールされているグラフィックス IHV ドライバーが動作していないか無効になっている場合に読み込まれる既定のインボックス ディスプレイ ドライバーです。 このドライバーの主な目的は、Windows がディスプレイ コントローラーの線形フレーム バッファーに書き込みできるようにすることにあります。
MSBDD を使用する主な利点は次のとおりです。
- MSBDD は、DirectX API やデスクトップ コンポジションなどのテクノロジと互換性があるため、一貫性のあるエンド ユーザーおよび開発者エクスペリエンスを実現するのに役立ちます。
- サーバー シナリオでは、WDDM ドライバー モデルによって提供されるより高度な機能 (具体的には、再起動が不要な更新プログラム、動的な開始と停止などの機能) を利用できます。
- MSBDD は、Unified Extensible Firmware Interface (UEFI) グラフィックス出力プロトコル (GOP) をサポートしています。
- MSBDD は、XDDM ハードウェアと WDDM ハードウェアの両方で動作します。
MSBDD では、ビデオ BIOS を使用して、1 台のモニターについてモードと解像度を管理できます。 UEFI プラットフォームでは、MSBDD は起動時に設定された線形フレーム バッファーを継承します。この場合、モードや解像度の変更は実行できません。 下の図に示すように、MSBDD は次のシナリオで使用されます。
サーバー: WDDM 対応のグラフィックス ハードウェアがないサーバー構成では、MSBDD を使用できます。
Windows セットアップ: Windows セットアップの初期段階で、最終ブートの直前に MSBDD のみが読み込まれます。
たとえば、ユーザーは、Windows 8 以降に対するインボックス グラフィックス ドライバーのサポートはないけれども、現在動作状態にある古いプラットフォームを持っていることがあります。 ユーザーは最新のバージョンの Windows にアップグレードし、セットアップ、インストール、IHV ドライバー (使用可能な場合) の取得に MSBDD を使用します。
ドライバーのインストール (次の場合):
- ユーザーが新しい WDDM IHV ドライバーをインストールしている場合、移行時 (古い WDDM IHV ドライバーがアンインストールされた時点から、新しい IHV ドライバーがインストールされる前の時点まで) は MSBDD が使用されます。
- 最新の WDDM IHV ドライバーのインストールで問題が発生した場合、ユーザーまたはシステムは最新のグラフィックス ドライバーを無効にし、MSBDD の使用にフォールバックできます。
- ドライバーのアップグレード: MSBDD を使用して IHV 推奨ドライバーにアップグレードする際、システムの再起動は不要です。
- セーフ モード: このモードでは、信頼できるドライバーのみが読み込まれますが、これには MSBDD も含まれます。
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