完全な TCP オフロード

NDIS 6.0 では、フル TCP オフロードのアーキテクチャが導入されました。 このアーキテクチャは、アプリケーションとオフロード対応 NIC の間に「チムニー」と呼ばれる直接接続を提供するため、「チムニー オフロード」アーキテクチャと呼ばれます。 チムニーは、プロトコルの状態の維持を含め、NIC がオフロードされた接続の TCP 処理の実行を可能にします。

チムニー オフロード アーキテクチャは、ネットワーク集中型アプリケーションのホスト ネットワーク処理を削減します。 これにより、ネットワーク化されたアプリケーションをより効率的にスケーリングしながら、エンド ツー エンドの待機時間を短縮できます。 アプリケーションをホストするために必要なサーバーの数が少なくなり、サーバーはイーサネット帯域幅をフルに使用できます。

TCP チムニーは、1 つ以上の TCP 接続のすべての TCP 処理をオフロードします。 主なパフォーマンス向上は、セグメント化と再構築 (SAR) のオフロード、信頼性の高い接続 (ACK 処理や TCP 再送信タイマーなど) を保証する処理のオフロード、割り込み負荷の削減から得られます。

注: Windows Vista オペレーティング システムは、オペレーティング システムの以前のバージョンで使用可能な個々の TCP タスク オフロードを引き続きサポートします。 これらのタスクは、チムニーを介してオフロードされていない接続でオフロードできます。 オフロード対応 NIC では、チムニー オフロードとタスク オフロードの両方をサポートする必要があります。 このような NIC は、最高レベルのオフロードの最適化を提供します。

NDIS 6.0 以降での TCP チムニー オフロードの詳細については、「NDIS TCP チムニー オフロード」を参照してください。