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Windows Server Essentials または Windows Server Essentials エクスペリエンスのインストールと構成

適用対象: Windows Server 2016 Essentials、Windows Server 2012 R2 Essentials、Windows Server 2012 Essentials

Windows Server Essentials は、25 人のユーザーおよび 50 台のデバイスまでの小規模企業に最適な最初のサーバーです。 最大 100 人のユーザーと 200 台のデバイスがある組織で、Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割がインストールされた Windows Server 2012 R2 が使用できるようになりました。 このトピックでは両方のシナリオについて説明します。

Windows Server Essentials エクスペリエンスは Windows Server 2016 の役割であり、Windows Server Essentials に適用されるロックや制限なしに Windows Server Essentials で使用できるすべての機能 (リモート Web アクセスや PC バックアップなど) を利用できるようにします。 このサーバーの役割は Windows Server Essentials でも使用でき、既定で有効になっています。

Windows Server Essentials または Essentials エクスペリエンスの役割をインストールする前に、次の制限事項に注意してください。

Windows Server Essentials の Windows Server Essentials エクスペリエンス Windows Server 2016 の Windows Server Essentials エクスペリエンス
- フォレストとドメインのルートにあるドメイン コントローラーである必要があり、すべての FSMO の役割を保持している必要があります。

- 既存の Active Directory ドメインのある環境にはインストールできません (ただし、移行を実行するために 21 日の猶予期間があります)。
- 既存の Active Directory ドメインのある環境にインストールする場合は、ドメイン コントローラーにする必要はありません。

- Active Directory ドメインが存在しない場合、役割をインストールすると、Active Directory ドメインが作成され、サーバーはフォレストおよびドメインのルートにあるドメイン コントローラーになり、すべての FSMO の役割を保持します。
1 つのドメインにのみ展開できます。 1 つのドメインにのみ展開できます。
読み取り専用ドメイン コントローラーは、ドメインに存在できません。 読み取り専用ドメイン コントローラーは、ドメインに存在できません。

注意

オペレーティング システムの評価版をダウンロードするには、TechNet Evaluation Center を参照してください。

Windows Server 2016 のダウンロード

Windows Server Essentials のダウンロード

インストール オプション

このドキュメントでは、Windows Server Essentials をインストールして構成するための詳細な手順について説明します。 ネットワーク環境によって、次のインストール オプションを使用できます。

  • Windows Server Essentials (Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割が既定で有効になっている)

  • Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割がインストールされている Windows Server 2016

デプロイ環境 説明 関連項目
新しい Active Directory 環境 Windows Server Essentials をインストールして、新しい Active Directory 環境を作成することができます。 Windows Server Essentials を展開して、新しい Active Directory 環境をセットアップする
既存の Active Directory 環境 既存の Active Directory 環境に Windows Server Essentials をインストールすることができます。 既存の Active Directory 環境に Windows Server Essentials を展開する
仮想環境 Windows Server Essentials を仮想マシンとして展開できます。 環境の仮想化
自動化されたデプロイ Windows PowerShell を使用して Windows Server Essentials の展開を自動化することができます。 Windows PowerShell を使用して、Windows Server Essentials をインストールおよび構成する

開始する前に

インストールを開始する前に、次のドキュメントを確認してください。

Windows Server Essentials を展開して、新しい Active Directory 環境をセットアップする

Windows Server Essentials は、Active Directory 環境と関連のサーバー機能を迅速にセットアップする方法を提供します。

Windows Server Essentials の展開

Windows Server Essentials を使用している場合は、Windows Server Essentials エクスペリエンスが既に有効になっています。 ただし、サーバーを構成するためにいくつかの手順を実行する必要があります。

物理サーバーに Windows Server Essentials を構成するには
  1. Windows [ようこそ] ページの後、Windows Server Essentials の構成ウィザードがデスクトップに表示されます。

  2. 次のように、指示に従ってウィザードを完了します。

    1. [Windows Server Essentials の構成] ページで、[次へ] をクリックします。

    2. [時刻の設定] で、日付、時刻、タイム ゾーンが正しいことを確認し、[次へ] をクリックします。

    3. [会社についての情報] に、「Contoso,Ltd.」などの会社名を入力し、[次へ] をクリックします。 オプションで、内部ドメイン名とサーバー名を変更することができます。

    4. [ネットワーク管理者の作成] で、新しい管理者アカウント名とパスワードを入力します。

      注意

      既定の Administrator アカウント名とパスワードは使用しないでください。

    5. [構成] をクリックします。

  3. 構成プロセス中にサーバーが複数回再起動し、構成が完了するまで、ログオンが自動的に行われます。 このプロセスには約 20 分かかります。

  4. デスクトップで、ダッシュボード アイコンをクリックし、サーバーを起動します。 [ホーム] ページで、[セットアップ] タブに表示されている [作業の開始] タスクを実行します。

    サーバーの構成を完了すると、Windows Server Essentials を実行しているサーバーがドメイン コントローラーとして設定されます。

Windows Server 2012 R2 Standard および Datacenter への Windows Server Essentials エクスペリエンス役割の展開

次の手順に従って、サーバー マネージャーを使用して Windows Server 2012 R2 Standard または Windows Server 2012 R2 Datacenter で Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割を有効にし、構成することができます。

Windows Server 2012 R2 に Windows Server Essentials エクスペリエンス役割を展開するには
  1. ローカル管理者としてサーバーにログオンします。

  2. サーバー マネージャーを開いて、[役割と機能の追加] をクリックします。

  3. [サーバーの役割の選択] で、[Windows Server Essentials エクスペリエンス] 役割を選択します。 ダイアログ ボックスで、[機能の追加] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  4. [機能] で、[次へ] をクリックします。

  5. [Windows Server Essentials エクスペリエンス] 役割の説明を確認して、[次へ] をクリックします。

  6. 次のページで [次へ] をクリックし、確認ページで、[インストール] をクリックします。

  7. インストールが完了すると、Windows Server Essentials エクスペリエンスがサーバーの役割としてサーバー マネージャーに表示されるはずです。

  8. サーバー マネージャーのフラグ通知領域で、フラグをクリックし、[Windows Server Essentials の構成] をクリックします。

  9. (省略可能) 必要に応じて、サーバー名を変更します。

    重要

    Windows Server Essentials を構成した後に、サーバー名を変更することはできません。

  10. 前述の「Windows Server Essentials の展開」のセクションで説明されているように、ウィザードに従って、Windows Server Essentials を構成します。

  11. 前述の「Windows Server Essentials の展開」のセクションで説明されているように、ウィザードに従って、Windows Server Essentials を構成します。

既存の Active Directory 環境に Windows Server Essentials を展開する

組織に既存の Active Directory 環境がある場合は、Windows Server Essentials を展開することもできます。 さらに、Windows Server Essentials をドメイン コントローラーとして展開するかどうかを選択することができます。

重要

このオプションは、Windows Server 2012 R2 Standard または Windows Server 2012 R2 Datacenter に Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割を展開する場合にのみ使用できます。

既存の Active Directory 環境に Windows Server Essentials を展開するには

  1. (省略可能) 必要に応じて、サーバー名を変更します。

    重要

    Windows Server Essentials を構成した後に、サーバー名を変更することはできません。

  2. 次のように、Windows Server Essentials を実行するサーバーを既存のドメインに参加させます。

    1. このサーバーをドメイン コントローラーにする場合は、サーバーをレプリカ ドメイン コントローラーとしてセットアップします。

    2. このサーバーをドメイン コントローラーにしない場合は、Windows ネイティブ ツールを使用して、このサーバーをドメインに参加させます。

  3. サーバーを再起動し、ドメイン管理者としてサーバーにログオンします。

  4. サーバー マネージャーを開いて、[役割と機能の追加] をクリックします。

  5. 次のページで、[次へ] をクリックします。

  6. [サーバーの役割の選択] で、[Windows Server Essentials エクスペリエンス] を選択します。 ダイアログ ボックスで、[機能の追加] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  7. [機能] で、[次へ] をクリックします。

  8. [Windows Server Essentials エクスペリエンス] の説明を確認して、[次へ] をクリックします。

  9. 次のページで [次へ] をクリックし、確認ページで、[インストール] をクリックします。

  10. インストールが完了すると、Windows Server Essentials エクスペリエンスがサーバーの役割としてサーバー マネージャーに表示されます。

  11. サーバー マネージャーのフラグ通知領域で、フラグをクリックし、[Windows Server Essentials の構成] をクリックします。

  12. ウィザードに従って、Windows Server Essentials を構成します。 Active Directory 構成に応じて、Windows Server Essentials をドメイン コントローラー上に構成しているか、またはドメイン メンバーとして構成しているかどうかが通知されます。 [構成] をクリックして、構成を開始します。 構成プロセスが完了するまで、約 10 分かかります。

環境の仮想化

Windows Server Essentials、Windows Server 2012 R2 Standard、Windows Server 2012 R2 Datacenter は、仮想マシンとして実行できます。 Hyper-V を実行するサーバーで、Hyper-V 管理ツールを使用して仮想マシンを実行します。 ライセンスの観点から、Windows Server Essentials を使用すると、Hyper-V の役割を設定し、環境を仮想化できます。 このライセンスにより、Windows Server Essentials を実行している別のゲスト オペレーティング システムをセットアップできます。 Windows Server Essentials を使用すると、システム プロバイダーの構成に応じて、仮想化環境をシームレスにセットアップすることができます。

Windows Server Essentials を仮想マシンとして展開するには

  1. Windows [ようこそ] ページの後 (システム プロバイダーの構成による)、[開始する前に] ページに、Windows Server Essentials を仮想インスタンスまたは物理ハードウェアとしてセットアップするオプションが表示されます。 これらのオプションが使用できるかどうかは、システム プロバイダーによって事前定義されており、両方のオプションが常に使用できるとは限りません。 Windows Server Essentials を仮想マシンとしてインストールするには、[Windows Server Essentials のインストール] で、[仮想インスタンスとしてインストール] を選択して、[構成] をクリックします。

  2. ウィザードによって仮想マシンがプロビジョニングされますが、これには約 5 分かかります。

  3. 次に、前述の「Windows Server Essentials の展開」のセクションで説明されているように、Windows Server Essentials を構成します。

Windows PowerShell を使用して、Windows Server Essentials をインストールおよび構成する

Windows PowerShell コマンドレットを使用して、Windows Server Essentials のインストールを自動化できます。

Windows PowerShell を使用して Windows Server Essentials をインストールするには

  1. 管理者特権でのコマンド プロンプトから Windows PowerShell コンソールを開きます。

  2. 次のコマンドを使用して Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割をインストールします。

    Add-WindowsFeature ServerEssentialsRole
    
  3. Get-Help Start-WssConfigurationService を実行します。

    1. 次のコマンドを実行して、Windows Server Essentials をドメイン コントローラーとしてセットアップするための構成を開始します。

      Start-WssConfigurationService -CompanyName "ContosoTest" -DNSName "ContosoTest.com" -NetBiosName "ContosoTest" -ComputerName "YourServerName  œNewAdminCredential $cred
      
    2. 次のコマンドを実行して、Windows Server Essentials を既存のドメイン メンバーとしてセットアップするための構成を開始します。 このタスクを実行するには、Active Directory の Enterprise Admin グループと Domain Admin グループのメンバーである必要があります。

      Start-WssConfigurationService  œCredential <Your Credential>
      
      
  4. 次のコマンドを使用して、インストールの進行状況を監視します。

    • インストール状態が進行状況バーに表示されるようにするには、 Get-WssConfigurationStatus œShowProgressを実行します。

    • 進行状況バーなしで、即時の進行状況を得るには、 Get-WssConfigurationStatusを実行します。

関連項目