fsutil objectid

適用対象: Windows Server 2022、Windows Server 2019、Windows Server 2016、Windows 10、Windows Server 2012 R2、Windows 8.1、Windows Server 2012、Windows 8

分散リンク追跡 (DLT) クライアント サービスとファイル レプリケーション サービス (FRS) で使われる内部オブジェクトであるオブジェクト識別子 (OID) を管理し、ファイル、ディレクトリ、リンクなどの他のオブジェクトを追跡します。 オブジェクト識別子は、ほとんどのプログラムから見えないため、変更しないでください。

警告

オブジェクト識別子の削除、設定、その他の変更は行わないでください。 オブジェクト識別子を削除または設定すると、ファイルの一部からデータ (最悪の場合はデータのボリューム全体) が失われる可能性があります。 さらに、分散リンク追跡 (DLT) クライアント サービスと ファイル レプリケーション サービス (FRS) の動作にも悪影響を及ぼす可能性があります。

構文

fsutil objectid [create] <filename>
fsutil objectid [delete] <filename>
fsutil objectid [query] <filename>
fsutil objectid [set] <objectID> <birthvolumeID> <birthobjectID> <domainID> <filename>

パラメーター

パラメーター 説明
create 指定したファイルにまだオブジェクト識別子がない場合は作成します。 ファイルに既にオブジェクト識別子がある場合、このサブコマンドは query サブコマンドと同等です。
delete オブジェクト識別子を削除します。
query オブジェクト識別子を照会します。
set オブジェクト識別子を設定します。
<objectID> ボリューム内で一意であることが保証されている、ファイル固有の 16 バイトの 16 進数の識別子を設定します。 オブジェクト識別子は、分散リンク追跡 (DLT) クライアント サービスと ファイル レプリケーション サービス (FRS) でファイルを識別するために使います。
<birthvolumeID> 最初にオブジェクト識別子を取得したときにファイルが配置されていたボリュームを示します。 この値は、DLT クライアント サービスで使われる 16 バイトの 16 進数の識別子です。
<birthobjectID> ファイルの元のオブジェクト識別子を示します (objectID は、ファイルの移動時に変わることがあります)。 この値は、DLT クライアント サービスで使われる 16 バイトの 16 進数の識別子です。
<domainID> 16 バイトの 16 進数のドメイン識別子。 この値は現在使われていないので、すべて 0 に設定する必要があります。
<filename> ファイル名と拡張子を含め、ファイルへの完全なパスを指定します (C:\documents\filename.txt など)。

解説

  • オブジェクト識別子を持つファイルには、作成時のボリューム識別子、作成時のオブジェクト識別子、ドメイン識別子もあります。 ファイルを移動すると、オブジェクト識別子が変わることがありますが、作成時のボリューム識別子と作成時のオブジェクト識別子は同じままです。 このような動作なので、ファイルがどこに移動されたかにかかわらず、Windows オペレーティング システムで常にファイルを見つけることができます。

オブジェクト識別子を作成するには、次のように入力します。

fsutil objectid create c:\temp\sample.txt

オブジェクト識別子を削除するには、次のように入力します。

fsutil objectid delete c:\temp\sample.txt

オブジェクト識別子を照会するには、次のように入力します。

fsutil objectid query c:\temp\sample.txt

オブジェクト識別子を設定するには、次のように入力します。

fsutil objectid set 40dff02fc9b4d4118f120090273fa9fc f86ad6865fe8d21183910008c709d19e 40dff02fc9b4d4118f120090273fa9fc 00000000000000000000000000000000 c:\temp\sample.txt