クラスター対応更新: よく寄せられる質問

適用対象: Windows Server 2022、Windows Server 2019、Windows Server 2016、Windows Server 2012 R2、Windows Server 2012、Azure Stack HCI、バージョン 21H2 および 20H2

クラスター対応更新 (CAU) は、フェールオーバー クラスター内のすべてのサーバーに対するソフトウェア更新を調整する機能です。サービスの可用性に対する影響は、クラスター ノードの計画フェールオーバーに相当するレベルに抑えることができます。 Hyper-V とライブ マイグレーション、SMB 3.x ファイル サーバーと SMB 透過フェールオーバーなど、継続的可用性を特徴とする一部の利用形態については、CAU を利用することで、サービスの可用性に影響を及ぼさずにクラスターの自動更新を調整できます。

CAU では記憶域スペース ダイレクト クラスターの更新がサポートされていますか。

はい。 CAU では、展開の種類がハイパーコンバージドかコンバージドかに関係なく、記憶域スペース ダイレクト クラスターの更新がサポートされています。 具体的には、CAU オーケストレーションでは、各クラスター ノードを中断すると、基になるクラスター化された記憶域スペースが正常な状態になるのを待機します。

Windows Server 2008 R2 または Windows 7 で CAU を使用できますか。

いいえ。 CAU では、Windows Server 2016、Windows Server 2012 R2、Windows Server 2012、Windows 10、Windows 8.1、または Windows 8 を実行しているコンピューターからのみクラスター更新操作が調整されます。 更新されるフェールオーバー クラスターは、Windows Server 2016、Windows Server 2012 R2、または Windows Server 2012 を実行している必要があります。

CAU は特定のクラスター化されたアプリケーションに制限されていますか。

いいえ。 CAU は、クラスター化アプリケーションの種類を選びません。 CAU は、クラスタリング API と PowerShell コマンドレットの上層に位置する外部のクラスター更新ソリューションです。 そのため、Windows Server のフェールオーバー クラスター内に構成されているあらゆるクラスター化アプリケーションの更新処理を調整できます。

Note

現在、CAU 対応がテストされ、認定が済んでいるクラスター化されたワークロードは、SMB、Hyper-V、DFS レプリケーション、DFS 名前空間、iSCSI、NFS だけです。

CAU は、Microsoft Update や Windows Update からの更新プログラムをサポートしていますか。

はい。 既定では、CAU はクラスター ノード上の Windows Update エージェント (WUA) ユーティリティ API を使用するプラグインで構成されます。 Microsoft Update や Windows Update、Windows Server Update Services (WSUS) を参照して更新プログラムを取得するように WUA インフラストラクチャを構成することが可能です。

CAU は WSUS 更新プログラムをサポートしますか。

はい。 既定では、CAU はクラスター ノード上の Windows Update エージェント (WUA) ユーティリティ API を使用するプラグインで構成されます。 Microsoft Update や Windows Update、ローカルの Windows Server Update Services (WSUS) サーバーを参照して更新プログラムを取得するように WUA インフラストラクチャを構成することが可能です。

CAU で Limited Distribution Release の更新プログラムは適用されますか。

はい。 Limited Distribution Release (LDR) の更新プログラム (修正プログラムとも呼ばれます) は、Microsoft Update や Windows Update では公開されないため、既定で CAU を使用する Windows Update エージェント (WUA) プラグインでダウンロードすることはできません。

ただし、CAU に含まれる第 2 のプラグインを選択して、修正プログラムの更新を適用できます。 この修正プログラム プラグインは、Microsoft 製以外のドライバー、ファームウェア、BIOS の更新プログラムを適用するようにカスタマイズすることもできます。

CAU を使用して、累積的な更新プログラムを適用できますか。

はい。 累積的更新プログラムが一般配布リリースの更新プログラムまたは LDR 更新プログラムである場合、CAU によって適用できます。

更新プログラムをスケジュールできますか。

はい。 CAU は以下の更新モードをサポートしており、どちらの場合も更新をスケジューリングすることができます。

自己更新 : 定義されているプロファイルや定期的なスケジュール (月 1 回のメンテナンス時間帯など) に基づいてクラスターが自ら更新を実行します。 必要に応じていつでも自己更新の実行を開始することもできます。 自己更新モードを有効にするには、CAU のクラスター化された役割をクラスターに追加する必要があります。 CAU の自己更新機能は、クラスター化された他のワークロードと同じように動作し、更新コーディネーター コンピューターの計画フェールオーバーや計画外フェールオーバーとシームレスに連携します。

リモート更新: Windows または Windows Server が実行されているコンピューターからいつでも更新実行を開始できます。 更新実行は、[クラスター対応更新] ウィンドウまたは Invoke-CauRun PowerShell コマンドレットを使用して開始できます。 CAU の既定の更新モードはリモート更新です。 クラスター ノードに属していないリモート コンピューターから、タスク スケジューラを使って、Invoke-CauRun コマンドレットを目的のスケジュールで実行できます。

バックアップ中に適用する更新プログラムをスケジュールできますか。

はい。 この点に関して、CAU の制限は一切ありません。 ただし、バックアップを実行中のサーバーに対して (再起動が伴う可能性のある) ソフトウェア更新を実行することは、IT のベスト プラクティス上、好ましくありません。 CAU によるリソースのフェールオーバーとフェールバックの判断は、クラスタリング API だけで実現されている点に注意してください。CAU は、サーバーのバックアップ ステータスを関知しません。

CAU は Configuration Manager と連携できますか。

CAU は、クラスター ノードに対するソフトウェアの更新を調整するツールです。サーバー ソフトウェアの更新は、Configuration Manager によっても実行されます。 これらのツールを構成して、データセンター展開で同じサーバーのカバレッジが重複しないようにすることが重要です (異なる Windows Server Update Services サーバーの使用を含む)。 Configuration Manager によって実行される更新処理はクラスターに対応していないため、この点をおろそかにすると、せっかくの CAU の働きが無駄になります。

CAU を実行するために管理者の資格情報は必要ですか。

はい。 CAU ツールを実行するためには、ローカル サーバーに対する管理者の資格情報か、ツールが実行されるローカル サーバー (またはクライアント コンピューター) の認証後にクライアントを偽装というユーザー権利が必要です。 ただし、クラスター ノードでのソフトウェア更新を調整するには、すべてのノードに対するクラスター管理者の資格情報が CAU に必要です。 資格情報がなくても CAU の UI は起動できますが、クラスター インスタンスに接続して更新をプレビューまたは適用するときに、クラスターの管理者の資格情報を入力するように求められます。

CAU のスクリプトを作成できますか。

はい。 CAU には、豊富なスクリプト オプションを提供する PowerShell コマンドレットが付属します。 CAU の UI が CAU のアクションを実行するときにも、同じコマンドレットが呼び出されます。

アクティブなクラスター化された役割には何が起こりますか。

各ノードでアクティブになっているクラスター化された役割 (アプリケーションとサービス) は、他のノードにフェールオーバーされます。フェールオーバーが完了するまで、ソフトウェア更新処理は開始されません。 CAU はメンテナンス モードを使ってこれらのフェールオーバーを調整し、すべてのクラスター化されたアクティブな役割のノードは一時停止されて、ドレインされます。 ソフトウェアの更新処理が完了すると、CAU によってノードが再開され、クラスター化された役割は、更新済みのノードにフェールバックされます。 これにより、ノードに対してクラスター化された役割の配分は、クラスターに対して CAU Updating Run を実行した後も同じように維持されます。

CAU では、クラスター化された役割のターゲット ノードがどのように選択されますか。

CAU は、クラスタリング API を使って、フェールオーバーを調整します。 クラスタリング API の実装が、内部的なメトリックとインテリジェントな優先度付けのヒューリスティック (ワークロード レベルなど) に基づいて、フェールオーバー先のノードを選択します。

CAU ではクラスター化された役割に対する負荷分散は実行されますか。

クラスター化されたノードに対する負荷分散は実行されませんが、クラスター化された役割の配分は可能な限り維持されます。 クラスター ノードの更新が完了すると、更新前にホストされていたクラスター化された役割のそのノードへのフェールバックが試みられます。 CAU は、クラスタリング API を使って、一時停止プロセスの最初の状態に、リソースをフェールバックします。 したがって、計画外のフェールオーバーおよび優先所有者の設定がない場合は、クラスター化された役割の配分は変化しません。

ノードの更新順序はどのようにして決まるのですか。

既定では、アクティビティのレベルに基づいてノードの更新順序が選択されます。 ホストしているクラスター化された役割の少ないノードから先に更新されます。 ただし、CAU の UI または PowerShell コマンドレットで更新実行のパラメーターを指定することによって、管理者がノードの更新順序を指定できます。

クラスター ノードがオフラインの場合は、どうなるでしょうか。

更新実行を開始する管理者は、オフラインを許容するノード数のしきい値を指定できます。 したがって、クラスター ノードの一部がオフラインだったとしても、クラスターに対する CAU 更新実行は続行できます。

CAU を使って 1 つのノードだけを更新することはできますか。

いいえ。 CAU は、あくまでクラスターを対象とした更新ツールです。更新対象として選択できるのはクラスターだけです。 単一のノードを更新する場合は、CAU は使わずに、既存のサーバー更新ツールを利用できます。

更新プログラムが CAU 以外から実行された場合、CAU から報告を受けることはできますか。

いいえ。 CAU が生成できるレポートの対象は、CAU 内から実行された Updating Run に限られます。 ただし、CAU 以外の方法でインストールされた更新プログラムは、その後の CAU 更新実行できちんと考慮されます。必要に応じて、各クラスター ノードに適用できる追加の更新プログラムが判断されます。

CAU は独自の IT プロセスのニーズをサポートできますか。

はい。 それぞれの企業ユーザーが抱える IT プロセスのニーズを満たすために、CAU には次の手段が用意されています。

スクリプト: 更新実行では、更新前の PowerShell スクリプトと更新後の PowerShell スクリプトを指定できます。 更新前スクリプトは、各クラスター ノードで、ノードが一時停止される前に実行されます。 更新後スクリプトは、各クラスター ノードで、更新プログラムがインストールされた後に実行されます。

Note

更新前スクリプトと更新後スクリプトを実行する各クラスター ノードに、.NET Framework 4.6 または 4.5 と PowerShell のバイナリがインストールされている必要があります。 また、クラスター ノードで PowerShell のリモート処理を有効にする必要もあります。 システム要件の詳細については、「クラスター対応更新の要件とヒント集」を参照してください。

高度な更新実行オプション: 管理者は、各ノードで更新プロセスを再試行する最大回数など、多くの高度な更新実行オプションを追加指定できます。 これらのオプションは、CAU UI または CAU PowerShell コマンドレットを使って指定できます。 カスタム設定は、更新実行プロファイルに保存し、以降の更新実行に再利用することができます。

公開プラグイン アーキテクチャ: CAU には、プラグインを登録、登録解除、選択するための機能が備わっています。CAU には 2 つの既定のプラグインが付属しています。1 つは各クラスター ノードで Windows Update エージェント (WUA) API の調整を行い、もう 1 つはクラスター ノードからアクセスできるファイル共有に手動でコピーされた修正プログラムを適用します。 これら 2 つのプラグインで満たすことのできない独自のニーズがある企業は、公開されている API 仕様を基に新しい CAU プラグインを作成できます。 詳細については、「 クラスター対応更新プラグインのリファレンス」をご覧ください。

異なる更新シナリオをサポートするように CAU プラグインを構成およびカスタマイズする方法については、「プラグインの仕組み」をご覧ください。

CAU のプレビュー結果や更新結果をエクスポートするにはどうすればよいですか。

CAU のエクスポート オプションは、コマンド ライン インターフェイスと UI から利用できます。

コマンド ライン インターフェイスのオプション:

  • PowerShell コマンドレット Invoke-CauScan | ConvertTo-Xml を使って結果をプレビューする。 出力結果: XML

  • PowerShell コマンドレット Invoke-CauRun | ConvertTo-Xml を使って結果のレポートを生成する。 出力結果: XML

  • PowerShell コマンドレット Get-CauReport | Export-CauReport を使って結果のレポートを生成する。 出力結果: HTML、CSV

UI オプション:

  • [更新プログラムのプレビュー] 画面からレポートの結果をコピーする。 出力結果: CSV

  • [レポートの作成] 画面からレポートの結果をコピーする。 出力結果: CSV

  • [レポートの作成] 画面からレポートの結果をエクスポートする。 出力結果: HTML

CAU はどうすればインストールできますか。

CAU のインストールは、フェールオーバー クラスタリング機能にシームレスに統合されています。 CAU は次のようにインストールされます。

  • クラスター ノードにフェールオーバー クラスタリングをインストールすると、CAU Windows Management Instrumentation (WMI) プロバイダーが自動的にインストールされます。

  • フェールオーバー クラスタリング ツール機能がサーバーまたはクライアント コンピューターにインストールされる場合、クラスター対応更新の UI および PowerShell コマンドレットが自動的にインストールされます。

CAU の更新対象となるクラスター ノードで、特定のコンポーネントが実行されている必要はありますか。

クラスター ノードで特定のサービスが実行されている必要はありません。 ただし、クラスター ノードには、特定のソフトウェア コンポーネント (WMI プロバイダー) がインストールされている必要があります。 このコンポーネントは、フェールオーバー クラスタリング機能と一緒にインストールされます。

さらに、自己更新モードを有効にするには、CAU のクラスター化された役割をクラスターに追加する必要があります。

CAU と VMM の使用の違いは何ですか。

  • System Center Virtual Machine Manager (VMM) が Hyper-V クラスターの更新にのみ重点が置かれているのに対し、CAU は、Hyper-V クラスターを含め、サポートされているあらゆるタイプのフェールオーバー クラスターを更新することができます。

  • VMM には別途ライセンスが必要ですが、CAU のライセンスは、すべての Windows Server に付属します。 CAU の機能、ツール、UI は、フェールオーバー クラスタリングのコンポーネントと一緒にインストールされます。

  • System Center のライセンスを既に所有している場合は、これまでどおり、管理とソフトウェア更新のための環境が一体化されている VMM を使って Hyper-V クラスターを更新することができます。

  • CAU は、Windows Server 2016、Windows Server 2012 R2、Windows Server 2012 を実行しているクラスターでのみサポートされます。 VMM では、Windows Server 2008 R2 および Windows Server 2008 を実行しているコンピューター上の Hyper-V クラスターもサポートされています。

自己更新を行うように構成されているクラスターに対してリモート更新を使うことはできますか。

はい。 更新プログラムを自動的にインストールするように Windows Update が構成されていても、Windows Update スキャンはいつでも強制的に実行できますが、それと同様に、自己更新構成のフェールオーバー クラスターも、リモート更新を通じてオンデマンドで更新できます。 ただし、更新実行が実行されていないことを確認する必要はあります。

クラスター更新設定を複数のクラスターで再利用することはできますか。

はい。 CAU には、クラスター更新時の Updating Run の動作を決める更新実行オプションが多数あります。 これらのオプションは更新実行プロファイルとして保存でき、他のクラスターで再利用することができます。 更新に関して同様のニーズを持つフェールオーバー クラスターには、保存しておいた設定を再利用することをお勧めします。 たとえば、ビジネス上きわめて重要なサービスを支えているすべての Microsoft SQL Server クラスター用として、"ビジネス クリティカルな SQL Server クラスター更新実行プロファイル" を作成します。

CAU プラグインの仕様はどこにありますか。

その他の参照情報