Graphics::TranslateTransform メソッド (gdiplusgraphics.h)
Graphics::TranslateTransform メソッドは、この Graphics オブジェクトのワールド変換マトリックスをそれ自体と翻訳行列の積で更新します。
構文
Status TranslateTransform(
[in] REAL dx,
[in] REAL dy,
[in, optional] MatrixOrder order
);
パラメーター
[in] dx
種類: REAL
変換の水平方向のコンポーネントを指定する実数。
[in] dy
種類: REAL
変換の垂直コンポーネントを指定する実数。
[in, optional] order
型: MatrixOrder
省略可能。 乗算の順序を指定する MatrixOrder 列挙体の要素。 MatrixOrderPrepend は、翻訳行列が左側にあることを指定し、 MatrixOrderAppend は翻訳行列が右側にあることを指定します。 既定値は MatrixOrderPrepend です。
戻り値
種類: 状態
メソッドが成功した場合は、 Status 列挙体の要素である Ok を返します。
メソッドが失敗した場合は、 Status 列挙体の他の要素のいずれかを返します。
注釈
例
次の使用例は、 Graphics オブジェクトのワールド変換を回転に設定します。 Graphics::TranslateTransform を呼び出すと、Graphics オブジェクトの既存のワールド変換行列 (回転) に変換行列が乗算されます。 MatrixOrderAppend 引数は、乗算が右側の変換行列で行われることを指定します。 その時点で、 Graphics オブジェクトのワールド変換マトリックスは複合変換を表します。最初に回転し、次に平行移動します。 DrawEllipse の呼び出しでは、回転および翻訳された楕円が描画されます。
VOID Example_TranslateTransform(HDC hdc)
{
Graphics graphics(hdc);
Pen pen(Color(255, 0, 0, 255));
graphics.RotateTransform(30.0f);
graphics.TranslateTransform(100.0f, 50.0f, MatrixOrderAppend);
graphics.DrawEllipse(&pen, 0, 0, 200, 80);
}
要件
要件 | 値 |
---|---|
サポートされている最小のクライアント | Windows XP、Windows 2000 Professional [デスクトップ アプリのみ] |
サポートされている最小のサーバー | Windows 2000 Server [デスクトップ アプリのみ] |
対象プラットフォーム | Windows |
ヘッダー | gdiplusgraphics.h (Gdiplus.h を含む) |
Library | Gdiplus.lib |
[DLL] | Gdiplus.dll |