バックグラウンドでのネットワーク通信
フォアグラウンドでないときにネットワーク通信を続けるため、アプリはバックグラウンド タスクと次のいずれかのオプションを使うことができます。
- ソケット ブローカー: 長期的な接続にソケットを使うアプリは、フォアグラウンドから離れるときにソケットの所有権をシステムのソケット ブローカーに委任できます。 ブローカーは、トラフィックがソケットに到着したときにアプリをアクティブ化して所有権をアプリに戻し、その後にアプリが着信トラフィックを処理します。
- コントロール チャネル トリガー。
バックグラウンド タスクでのネットワーク操作の実行
- パケットを受信し、有効期間が短いタスクを実行する必要がある場合は、SocketActivityTrigger を使用して、バックグラウンド タスクをアクティブにします。 タスクを実行すると、電力を節約するためにバックグラウンド タスクが終了します。
- パケットを受信し、有効期間が長いタスクを実行する必要がある場合は、ControlChannelTrigger を使用して、バックグラウンド タスクをアクティブにします。
ネットワーク関連の条件とフラグ
- バックグラウンド タスク BackgroundTaskBuilder.AddCondition に InternetAvailable 条件を追加して、ネットワーク スタックが実行されるまで、バックグラウンド タスクのトリガーを遅らせます。 この条件では、ネットワークが起動するまでバックグラウンド タスクが実行されないため、電力が節約されます。 この条件では、リアルタイムのアクティブ化は行われません。
使用するトリガーに関係なく、バックグラウンド タスクで IsNetworkRequested を設定すると、バックグラウンド タスクが実行されている間、ネットワークは稼働状態のままになります。 これによって、デバイスがコネクト スタンバイ モードに入っている場合でも、タスクの実行中はネットワークを稼働状態に保つようにバックグラウンド タスク インフラストラクチャに指示されます。 バックグラウンド タスクが IsNetworkRequested を使用しない場合、そのバックグラウンド タスクはコネクト スタンバイ モードのとき (たとえば電話の画面がオフになっているとき) にネットワークにアクセスできません。
ソケット ブローカーと SocketActivityTrigger
アプリが DatagramSocket、StreamSocket、または StreamSocketListener 接続を使う場合、SocketActivityTrigger とソケット ブローカーを使って、フォアグラウンドでないときにトラフィックがアプリに到着したという通知を受け取る必要があります。
アプリがアクティブでないときにソケットでデータを受け取って処理するには、アプリは起動時に 1 回限りのセットアップをいくつか実行した後、アクティブでない状態に移行するときにソケットの所有権をソケット ブローカーに転送する必要があります。
1 回限りのセットアップ手順では、次のようにトリガーを作成し、そのトリガーのバックグラウンド タスクを登録し、ソケット ブローカーのソケットを有効します。
- SocketActivityTrigger を作成し、TaskEntryPoint パラメーターを受信パケットを処理するためのコードに設定してトリガーのバックグラウンド タスクを登録します。
var socketTaskBuilder = new BackgroundTaskBuilder();
socketTaskBuilder.Name = _backgroundTaskName;
socketTaskBuilder.TaskEntryPoint = _backgroundTaskEntryPoint;
var trigger = new SocketActivityTrigger();
socketTaskBuilder.SetTrigger(trigger);
_task = socketTaskBuilder.Register();
- ソケットをバインドする前に、ソケットで EnableTransferOwnership を呼び出します。
_tcpListener = new StreamSocketListener();
// Note that EnableTransferOwnership() should be called before bind,
// so that tcpip keeps required state for the socket to enable connected
// standby action. Background task Id is taken as a parameter to tie wake pattern
// to a specific background task.
_tcpListener. EnableTransferOwnership(_task.TaskId,SocketActivityConnectedStandbyAction.Wake);
_tcpListener.ConnectionReceived += OnConnectionReceived;
await _tcpListener.BindServiceNameAsync("my-service-name");
ソケットが正しくセットアップされたら、アプリが中断する直前に、ソケットで TransferOwnership を呼び出してソケット ブローカーに転送します。 ブローカーはソケットを監視し、データが受信されたらバックグラウンド タスクをアクティブにします。 次の例には、StreamSocketListener ソケットの転送を実行する TransferOwnership ユーティリティ関数が含まれています (さまざまな種類の各ソケットに独自の TransferOwnership メソッドがあるため、転送する所有権を持つソケットに適したメソッドを呼び出す必要があることに注意してください。OnSuspending コードの読みやすさを維持するため、コードにはオーバーロードされた TransferOwnership ヘルパーを含め、使用するソケットの種類ごとに 1 つずつ実装することをお勧めします)。
アプリは、次のうち適切なメソッドを使って、ソケットの所有権をソケット ブローカーに転送し、バックグラウンド タスクの ID を渡します。
- DatagramSocket の TransferOwnership メソッドのいずれか
- StreamSocket の TransferOwnership メソッドのいずれか
- StreamSocketListener の TransferOwnership メソッドのいずれか
// declare int _transferOwnershipCount as a field.
private void TransferOwnership(StreamSocketListener tcpListener)
{
await tcpListener.CancelIOAsync();
var dataWriter = new DataWriter();
++_transferOwnershipCount;
dataWriter.WriteInt32(transferOwnershipCount);
var context = new SocketActivityContext(dataWriter.DetachBuffer());
tcpListener.TransferOwnership(_socketId, context);
}
private void OnSuspending(object sender, SuspendingEventArgs e)
{
var deferral = e.SuspendingOperation.GetDeferral();
TransferOwnership(_tcpListener);
deferral.Complete();
}
バックグラウンド タスクのイベント ハンドラーで、次の作業を行います。
- まず、非同期メソッドを使ってイベントを処理できるように、バックグラウンド タスクの保留を取得します。
var deferral = taskInstance.GetDeferral();
- 次に、イベント引数から SocketActivityTriggerDetails を抽出し、イベントが発生した理由を調べます。
var details = taskInstance.TriggerDetails as SocketActivityTriggerDetails;
var socketInformation = details.SocketInformation;
switch (details.Reason)
- ソケット アクティビティが原因でイベントが発生した場合、ソケットに DataReader を作成してリーダーを非同期で読み込み、アプリのデザインに従ってデータを使います。 ソケット アクティビティの通知を再度受け取るには、ソケットの所有権をソケット ブローカーに戻す必要がある点に注意してください。
次の例では、ソケットで受け取ったテキストがトーストに表示されます。
case SocketActivityTriggerReason.SocketActivity:
var socket = socketInformation.StreamSocket;
DataReader reader = new DataReader(socket.InputStream);
reader.InputStreamOptions = InputStreamOptions.Partial;
await reader.LoadAsync(250);
var dataString = reader.ReadString(reader.UnconsumedBufferLength);
ShowToast(dataString);
socket.TransferOwnership(socketInformation.Id); /* Important! */
break;
- キープアライブ タイマーの有効期限が切れたためにイベントが発生した場合、ソケットをライブに維持してキープアライブ タイマーを再開するには、コードがソケット経由でデータを送信する必要があります。 繰り返しになりますが、イベント通知を今後も受け取るには、ソケットの所有権をソケット ブローカーに戻す必要があります。
case SocketActivityTriggerReason.KeepAliveTimerExpired:
socket = socketInformation.StreamSocket;
DataWriter writer = new DataWriter(socket.OutputStream);
writer.WriteBytes(Encoding.UTF8.GetBytes("Keep alive"));
await writer.StoreAsync();
writer.DetachStream();
writer.Dispose();
socket.TransferOwnership(socketInformation.Id); /* Important! */
break;
- ソケットが閉じられたためにイベントが発生した場合、ソケットを再確立します。新しいソケットを作成した後、必ずその所有権をソケット ブローカーに転送します。 次のサンプルでは、新しいソケット接続の確立に使うことができるようにホスト名とポートがローカル設定に保存されています。
case SocketActivityTriggerReason.SocketClosed:
socket = new StreamSocket();
socket.EnableTransferOwnership(taskInstance.Task.TaskId, SocketActivityConnectedStandbyAction.Wake);
if (ApplicationData.Current.LocalSettings.Values["hostname"] == null)
{
break;
}
var hostname = (String)ApplicationData.Current.LocalSettings.Values["hostname"];
var port = (String)ApplicationData.Current.LocalSettings.Values["port"];
await socket.ConnectAsync(new HostName(hostname), port);
socket.TransferOwnership(socketId);
break;
- イベント通知の処理を完了したら、必ず保留を終了してください。
deferral.Complete();
SocketActivityTrigger とソケット ブローカーの使い方を示す詳しいサンプルについては、SocketActivityStreamSocket のサンプルに関するページをご覧ください。 Scenario1_Connect.xaml.cs ではソケットの初期化が実行され、SocketActivityTask.cs ではバックグラウンド タスクが実装されます。
サンプルを見ると、新しいソケットが作成されるか、既存のソケットが取得されると、すぐに TransferOwnership が呼び出されることがわかります。このトピックで説明したように OnSuspending イベント ハンドラーを使って行われるのではありません。 これは、このサンプルが SocketActivityTrigger の使い方を示すことに重点を置いており、実行中に他のアクティビティにソケットを使っていないためです。 実際のアプリはより複雑と思われるため、OnSuspending を使って TransferOwnership を呼び出すタイミングを判断してください。
コントロール チャネル トリガー
まず、コントロール チャネル トリガー (CCT) を適切に使っていることを確認します。 DatagramSocket、StreamSocket、または StreamSocketListener 接続を使っている場合は、SocketActivityTrigger を使うことをお勧めします。 StreamSocket には CCT を使うことができますが、リソースを多く使うため、コネクト スタンバイ モードでは動作しない可能性があります。
WebSocket、IXMLHTTPRequest2、System.Net.Http.HttpClient、または Windows.Web.Http.HttpClient を使っている場合は、ControlChannelTrigger を使う必要があります。
ControlChannelTrigger と WebSocket
重要
このセクションで説明される機能 (ControlChannelTrigger と WebSockets) は、10.0.15063.0 およびそれ以前のバージョンの SDK でサポートされています。 また、これはプレリリース バージョンの Windows 10 Insider Preview でもサポートされています。
ControlChannelTrigger で MessageWebSocket または StreamWebSocket を使う場合は、特別な注意事項がいくつかあります。 ControlChannelTrigger で MessageWebSocket または StreamWebSocket を使う際には、トランスポート固有の使用パターンとベスト プラクティスに従う必要があります。 また、StreamWebSocket でパケットを受け取る要求の処理方法にも、これらの注意事項が関係します。 MessageWebSocket でパケットを受け取るための要求には影響しません。
ControlChannelTrigger で MessageWebSocket または StreamWebSocket を使う際に従う必要のある使用パターンとベスト プラクティスを次に示します。
- 未処理のソケット受信は、常にポストされ続ける必要があります。 これは、プッシュ通知タスクの実行を許可するために必要です。
- WebSocket プロトコルで、キープアライブ メッセージの標準モデルを定義します。 WebSocketKeepAlive クラスは、クライアント側から開始される WebSocket プロトコルのキープアライブ メッセージをサーバーに送信することができます。 WebSocketKeepAlive クラスは、アプリによって KeepAliveTrigger の TaskEntryPoint として登録される必要があります。
いくつかの特別な注意事項は、StreamWebSocket でパケットを受け取る要求の処理方法にかかわってきます。 特に、ControlChannelTrigger で StreamWebSocket を使うアプリは、読み取り処理に、await モデル (C# と VB.NET) やタスク (C++) ではなく、生の非同期パターンを使う必要があります。 生の非同期パターンは、このセクションで後述するサンプル コードに示しています。
生の非同期パターンを使うことによって、Windows は、ControlChannelTrigger のバックグラウンド タスクの IBackgroundTask.Run メソッドを、受信完了コールバックの戻りと同期させることができます。 Run メソッドは、完了コールバックから制御が戻った後に呼び出されます。 これによって、Run メソッドが呼び出される前に、アプリはデータ/エラーを確実に受け取ることができます。
アプリは、完了コールバックから制御を戻す前に別の読み取りをポストしなければならない点に注意してください。 また、MessageWebSocket または StreamWebSocket トランスポートで DataReader を直接使うことはできません。上で説明した同期に支障をきたします。 トランスポートで直接 DataReader.LoadAsync メソッドを使うことはサポートされません。 別の方法として、StreamWebSocket.InputStream プロパティの IInputStream.ReadAsync メソッドから返された IBuffer を後で DataReader.FromBuffer メソッドに渡して処理することはできます。
次のサンプルでは、StreamWebSocket の読み取りを生の非同期パターンを使って処理しています。
void PostSocketRead(int length)
{
try
{
var readBuf = new Windows.Storage.Streams.Buffer((uint)length);
var readOp = socket.InputStream.ReadAsync(readBuf, (uint)length, InputStreamOptions.Partial);
readOp.Completed = (IAsyncOperationWithProgress<IBuffer, uint>
asyncAction, AsyncStatus asyncStatus) =>
{
switch (asyncStatus)
{
case AsyncStatus.Completed:
case AsyncStatus.Error:
try
{
// GetResults in AsyncStatus::Error is called as it throws a user friendly error string.
IBuffer localBuf = asyncAction.GetResults();
uint bytesRead = localBuf.Length;
readPacket = DataReader.FromBuffer(localBuf);
OnDataReadCompletion(bytesRead, readPacket);
}
catch (Exception exp)
{
Diag.DebugPrint("Read operation failed: " + exp.Message);
}
break;
case AsyncStatus.Canceled:
// Read is not cancelled in this sample.
break;
}
};
}
catch (Exception exp)
{
Diag.DebugPrint("failed to post a read failed with error: " + exp.Message);
}
}
ControlChannelTrigger のバックグラウンド タスクの IBackgroundTask.Run メソッドが呼び出される前に確実に読み取り完了ハンドラーが呼び出されます。 Windows は、読み取り完了コールバックからのアプリの復帰を待機する内部的な同期機構を備えています。 通常、アプリは、MessageWebSocket または StreamWebSocket からのデータやエラーを読み取り完了コールバックですぐに処理します。 メッセージそのものは、IBackgroundTask.Run メソッドのコンテキスト内で処理されます。 以下のサンプルでは、この点をメッセージ キューを使って示しています。メッセージは、読み取り完了ハンドラーによってメッセージ キューに挿入され、バックグラウンド タスクによって後から処理されます。
次のサンプルは、StreamWebSocket の読み取りを処理するための生の非同期パターンで使う読み取り完了ハンドラーを示しています。
public void OnDataReadCompletion(uint bytesRead, DataReader readPacket)
{
if (readPacket == null)
{
Diag.DebugPrint("DataReader is null");
// Ideally when read completion returns error,
// apps should be resilient and try to
// recover if there is an error by posting another recv
// after creating a new transport, if required.
return;
}
uint buffLen = readPacket.UnconsumedBufferLength;
Diag.DebugPrint("bytesRead: " + bytesRead + ", unconsumedbufflength: " + buffLen);
// check if buffLen is 0 and treat that as fatal error.
if (buffLen == 0)
{
Diag.DebugPrint("Received zero bytes from the socket. Server must have closed the connection.");
Diag.DebugPrint("Try disconnecting and reconnecting to the server");
return;
}
// Perform minimal processing in the completion
string message = readPacket.ReadString(buffLen);
Diag.DebugPrint("Received Buffer : " + message);
// Enqueue the message received to a queue that the push notify
// task will pick up.
AppContext.messageQueue.Enqueue(message);
// Post another receive to ensure future push notifications.
PostSocketRead(MAX_BUFFER_LENGTH);
}
WebSocket に関連して、キープアライブ ハンドラーについても詳しく説明します。 WebSocket プロトコルで、キープアライブ メッセージの標準モデルを定義します。
MessageWebSocket または StreamWebSocket を使う場合、アプリの中断状態を解除し、キープアライブ メッセージをサーバー (リモート エンドポイント) に定期的に送信するためには、WebSocketKeepAlive クラス インスタンスを KeepAliveTrigger の TaskEntryPoint として登録する必要があります。 これは、アプリのバックグラウンド登録コードとパッケージ マニフェストで行う必要があります。
Windows.Sockets.WebSocketKeepAlive のタスク エントリ ポイントは、次の 2 か所で指定する必要があります。
- ソース コードで KeepAliveTrigger トリガーを作成する部分 (以下の例を参照)。
- キープアライブのバックグラウンド タスクが宣言されているアプリ パッケージ マニフェスト。
次のサンプルでは、アプリ マニフェストの <Application> 要素の下に、ネットワーク トリガー通知とキープアライブ トリガーを追加しています。
<Extensions>
<Extension Category="windows.backgroundTasks"
Executable="$targetnametoken$.exe"
EntryPoint="Background.PushNotifyTask">
<BackgroundTasks>
<Task Type="controlChannel" />
</BackgroundTasks>
</Extension>
<Extension Category="windows.backgroundTasks"
Executable="$targetnametoken$.exe"
EntryPoint="Windows.Networking.Sockets.WebSocketKeepAlive">
<BackgroundTasks>
<Task Type="controlChannel" />
</BackgroundTasks>
</Extension>
</Extensions>
ControlChannelTrigger と StreamWebSocket、MessageWebSocket、または StreamSocket に対する非同期操作のコンテキストで await ステートメントを使う際には、特に注意する必要があります。 TaskTask<bool> オブジェクトを使うと、プッシュ通知と WebSocket キープアライブの ControlChannelTrigger を StreamWebSocket に対して登録し、このトランスポートを接続できます。 この登録の一環として、StreamWebSocket トランスポートが ControlChannelTrigger のトランスポートとして設定され、読み取りがポストされます。 Task.Result は、タスクのすべてのステップが実行されてメッセージ本文でステートメントが返されるまで現在のスレッドをブロックします。 タスクは、このメソッドが true または false を返すまで解決されません。 これにより、メソッド全体が実行されることが保証されます。 Task には、Task によって保護される await ステートメントを複数含めることができます。 ControlChannelTrigger オブジェクトで StreamWebSocket または MessageWebSocket をトランスポートとして使う場合はこのパターンを使う必要があります。 完了までに長時間かかる可能性がある操作 (一般的な非同期読み取り操作など) に対しては、既に説明した生の非同期パターンを使う必要があります。
次のサンプルは、プッシュ通知と WebSocket キープアライブの ControlChannelTrigger を StreamWebSocket に対して登録します。
private bool RegisterWithControlChannelTrigger(string serverUri)
{
// Make sure the objects are created in a system thread
// Demonstrate the core registration path
// Wait for the entire operation to complete before returning from this method.
// The transport setup routine can be triggered by user control, by network state change
// or by keepalive task
Task<bool> registerTask = RegisterWithCCTHelper(serverUri);
return registerTask.Result;
}
async Task<bool> RegisterWithCCTHelper(string serverUri)
{
bool result = false;
socket = new StreamWebSocket();
// Specify the keepalive interval expected by the server for this app
// in order of minutes.
const int serverKeepAliveInterval = 30;
// Specify the channelId string to differentiate this
// channel instance from any other channel instance.
// When background task fires, the channel object is provided
// as context and the channel id can be used to adapt the behavior
// of the app as required.
const string channelId = "channelOne";
// For websockets, the system does the keepalive on behalf of the app
// But the app still needs to specify this well known keepalive task.
// This should be done here in the background registration as well
// as in the package manifest.
const string WebSocketKeepAliveTask = "Windows.Networking.Sockets.WebSocketKeepAlive";
// Try creating the controlchanneltrigger if this has not been already
// created and stored in the property bag.
ControlChannelTriggerStatus status;
// Create the ControlChannelTrigger object and request a hardware slot for this app.
// If the app is not on LockScreen, then the ControlChannelTrigger constructor will
// fail right away.
try
{
channel = new ControlChannelTrigger(channelId, serverKeepAliveInterval,
ControlChannelTriggerResourceType.RequestHardwareSlot);
}
catch (UnauthorizedAccessException exp)
{
Diag.DebugPrint("Is the app on lockscreen? " + exp.Message);
return result;
}
Uri serverUriInstance;
try
{
serverUriInstance = new Uri(serverUri);
}
catch (Exception exp)
{
Diag.DebugPrint("Error creating URI: " + exp.Message);
return result;
}
// Register the apps background task with the trigger for keepalive.
var keepAliveBuilder = new BackgroundTaskBuilder();
keepAliveBuilder.Name = "KeepaliveTaskForChannelOne";
keepAliveBuilder.TaskEntryPoint = WebSocketKeepAliveTask;
keepAliveBuilder.SetTrigger(channel.KeepAliveTrigger);
keepAliveBuilder.Register();
// Register the apps background task with the trigger for push notification task.
var pushNotifyBuilder = new BackgroundTaskBuilder();
pushNotifyBuilder.Name = "PushNotificationTaskForChannelOne";
pushNotifyBuilder.TaskEntryPoint = "Background.PushNotifyTask";
pushNotifyBuilder.SetTrigger(channel.PushNotificationTrigger);
pushNotifyBuilder.Register();
// Tie the transport method to the ControlChannelTrigger object to push enable it.
// Note that if the transport' s TCP connection is broken at a later point of time,
// the ControlChannelTrigger object can be reused to plug in a new transport by
// calling UsingTransport API again.
try
{
channel.UsingTransport(socket);
// Connect the socket
//
// If connect fails or times out it will throw exception.
// ConnectAsync can also fail if hardware slot was requested
// but none are available
await socket.ConnectAsync(serverUriInstance);
// Call WaitForPushEnabled API to make sure the TCP connection has
// been established, which will mean that the OS will have allocated
// any hardware slot for this TCP connection.
//
// In this sample, the ControlChannelTrigger object was created by
// explicitly requesting a hardware slot.
//
// On systems that without connected standby, if app requests hardware slot as above,
// the system will fallback to a software slot automatically.
//
// On systems that support connected standby,, if no hardware slot is available, then app
// can request a software slot by re-creating the ControlChannelTrigger object.
status = channel.WaitForPushEnabled();
if (status != ControlChannelTriggerStatus.HardwareSlotAllocated
&& status != ControlChannelTriggerStatus.SoftwareSlotAllocated)
{
throw new Exception(string.Format("Neither hardware nor software slot could be allocated. ChannelStatus is {0}", status.ToString()));
}
// Store the objects created in the property bag for later use.
CoreApplication.Properties.Remove(channel.ControlChannelTriggerId);
var appContext = new AppContext(this, socket, channel, channel.ControlChannelTriggerId);
((IDictionary<string, object>)CoreApplication.Properties).Add(channel.ControlChannelTriggerId, appContext);
result = true;
// Almost done. Post a read since we are using streamwebsocket
// to allow push notifications to be received.
PostSocketRead(MAX_BUFFER_LENGTH);
}
catch (Exception exp)
{
Diag.DebugPrint("RegisterWithCCTHelper Task failed with: " + exp.Message);
// Exceptions may be thrown for example if the application has not
// registered the background task class id for using real time communications
// broker in the package manifest.
}
return result
}
ControlChannelTrigger で MessageWebSocket または StreamWebSocket を使う方法について詳しくは、ControlChannelTrigger StreamWebSocket のサンプルに関するページをご覧ください。
ControlChannelTrigger と HttpClient
ControlChannelTrigger で HttpClient を使う場合は、特別な注意事項がいくつかあります。 ControlChannelTrigger で HttpClient を使う際には、トランスポート固有の使用パターンとベスト プラクティスに従う必要があります。 また、HttpClient でパケットを受信する要求の処理方法にも、これらの注意事項が関係します。
注 SSL を使う HttpClient では、ネットワーク トリガー機能と ControlChannelTrigger の使用は現在サポートされていません。 ControlChannelTrigger で HttpClient を使う際に従う必要のある使用パターンとベスト プラクティスを次に示します。
- アプリで、特定の URI に要求を送る前に、System.Net.Http 名前空間の HttpClient オブジェクトまたは HttpClientHandler オブジェクトにさまざまなプロパティやヘッダーを設定する必要がある場合があります。
- アプリには、ControlChannelTrigger で使う HttpClient トランスポートを作る前に、トランスポートをテストし、正しく設定するための初期要求が必要な場合があります。 トランスポートを正しく設定できることがアプリによって確認されると、HttpClient オブジェクトを ControlChannelTrigger オブジェクトで使うトランスポート オブジェクトとして構成できます。 このプロセスは、一部のシナリオでトランスポートを使って確立された接続が中断されないようにするためのものです。 SSL と証明書を使う場合、アプリには、PIN 入力用、または選択する証明書が複数ある場合に表示されるダイアログが必要になる場合があります。 プロキシ認証とサーバー認証が必要になる場合があります。 プロキシ認証またはサーバー認証の期限が切れると、接続が閉じる場合があります。 これらの認証期限の問題に対処する 1 つの方法として、タイマーを設定できます。 HTTP リダイレクトが必要な場合、2 回目の接続は正しく確立できないことがあります。 初期テスト要求により、HttpClient オブジェクトを ControlChannelTrigger オブジェクトでトランスポートとして使う前にアプリが最新のリダイレクト URL を使用できることが確認されます。
他のネットワーク トランスポートとは異なり、ControlChannelTrigger オブジェクトの UsingTransport メソッドに直接 HttpClient オブジェクトを渡すことはできません。 HttpClient オブジェクトと ControlChannelTrigger 用に特別な方法で HttpRequestMessage オブジェクトを構築する必要があります。 HttpRequestMessage オブジェクトは、RtcRequestFactory.Create メソッドを使って作成します。 そのうえで、作成した HttpRequestMessage オブジェクトを UsingTransport メソッドに渡します。
次のサンプルでは、HttpClient オブジェクトと ControlChannelTrigger で使う HttpRequestMessage オブジェクトを構築しています。
using System;
using System.Net;
using System.Net.Http;
using System.Threading;
using System.Threading.Tasks;
using Windows.Networking.Sockets;
public HttpRequestMessage httpRequest;
public HttpClient httpClient;
public HttpRequestMessage httpRequest;
public ControlChannelTrigger channel;
public Uri serverUri;
private void SetupHttpRequestAndSendToHttpServer()
{
try
{
// For HTTP based transports that use the RTC broker, whenever we send next request, we will abort the earlier
// outstanding http request and start new one.
// For example in case when http server is taking longer to reply, and keep alive trigger is fired in-between
// then keep alive task will abort outstanding http request and start a new request which should be finished
// before next keep alive task is triggered.
if (httpRequest != null)
{
httpRequest.Dispose();
}
httpRequest = RtcRequestFactory.Create(HttpMethod.Get, serverUri);
SendHttpRequest();
}
catch (Exception e)
{
Diag.DebugPrint("Connect failed with: " + e.ToString());
throw;
}
}
いくつかの特別な注意事項は、HttpClient で HTTP 要求を送信して応答の受け取りを開始するための要求の処理方法にかかわってきます。 特に、ControlChannelTrigger で HttpClient を使うアプリは、送信処理に、await モデルではなく、Task を使う必要があります。
HttpClient を使った場合、ControlChannelTrigger のバックグラウンド タスクの IBackgroundTask.Run メソッドと、受信完了コールバックの戻りとの同期が生じません。 したがって、アプリは、ブロックする HttpResponseMessage を Run メソッドで使い、応答全体を受け取るまで待機するしかありません。
ControlChannelTrigger での HttpClient の使用は、StreamSocket や MessageWebSocket、StreamWebSocket のトランスポートとは大きく異なります。 HttpClient 受信コールバックは、HttpClient コード以後、Task を介してアプリに送られます。 つまり、データまたはエラーがアプリにディスパッチされるとすぐに ControlChannelTrigger プッシュ通知タスクが作動します。 以下のサンプル コードは、HttpClient.SendAsync メソッドから返された responseTask をグローバルなストレージに格納します。プッシュ通知タスクがそれを取り出し、インラインで処理します。
次のサンプルは、HttpClient を ControlChannelTrigger と組み合わせて使い、送信要求を処理しています。
using System;
using System.Net;
using System.Net.Http;
using System.Threading;
using System.Threading.Tasks;
using Windows.Networking.Sockets;
private void SendHttpRequest()
{
if (httpRequest == null)
{
throw new Exception("HttpRequest object is null");
}
// Tie the transport method to the controlchanneltrigger object to push enable it.
// Note that if the transport' s TCP connection is broken at a later point of time,
// the controlchanneltrigger object can be reused to plugin a new transport by
// calling UsingTransport API again.
channel.UsingTransport(httpRequest);
// Call the SendAsync function to kick start the TCP connection establishment
// process for this http request.
Task<HttpResponseMessage> httpResponseTask = httpClient.SendAsync(httpRequest);
// Call WaitForPushEnabled API to make sure the TCP connection has been established,
// which will mean that the OS will have allocated any hardware slot for this TCP connection.
ControlChannelTriggerStatus status = channel.WaitForPushEnabled();
Diag.DebugPrint("WaitForPushEnabled() completed with status: " + status);
if (status != ControlChannelTriggerStatus.HardwareSlotAllocated
&& status != ControlChannelTriggerStatus.SoftwareSlotAllocated)
{
throw new Exception("Hardware/Software slot not allocated");
}
// The HttpClient receive callback is delivered via a Task to the app.
// The notification task will fire as soon as the data or error is dispatched
// Enqueue the responseTask returned by httpClient.sendAsync
// into a queue that the push notify task will pick up and process inline.
AppContext.messageQueue.Enqueue(httpResponseTask);
}
次のサンプルは、HttpClient を ControlChannelTrigger と組み合わせて使い、受け取った応答を読み取っています。
using System.Net;
using System.Net.Http;
using System.Threading;
using System.Threading.Tasks;
public string ReadResponse(Task<HttpResponseMessage> httpResponseTask)
{
string message = null;
try
{
if (httpResponseTask.IsCanceled || httpResponseTask.IsFaulted)
{
Diag.DebugPrint("Task is cancelled or has failed");
return message;
}
// We' ll wait until we got the whole response.
// This is the only supported scenario for HttpClient for ControlChannelTrigger.
HttpResponseMessage httpResponse = httpResponseTask.Result;
if (httpResponse == null || httpResponse.Content == null)
{
Diag.DebugPrint("Cannot read from httpresponse, as either httpResponse or its content is null. try to reset connection.");
}
else
{
// This is likely being processed in the context of a background task and so
// synchronously read the Content' s results inline so that the Toast can be shown.
// before we exit the Run method.
message = httpResponse.Content.ReadAsStringAsync().Result;
}
}
catch (Exception exp)
{
Diag.DebugPrint("Failed to read from httpresponse with error: " + exp.ToString());
}
return message;
}
HttpClient と ControlChannelTrigger を使う方法について詳しくは、ControlChannelTrigger HttpClient のサンプルに関するページをご覧ください。
ControlChannelTrigger と IXMLHttpRequest2
ControlChannelTrigger で IXMLHTTPRequest2 を使う場合は、特別な注意事項がいくつかあります。 ControlChannelTrigger で IXMLHTTPRequest2 を使用する場合は、トランスポート固有の使用パターンとベスト プラクティスに従う必要があります。 ControlChannelTrigger の使用が、IXMLHTTPRequest2 で HTTP 要求を送受信するための要求の処理方法に影響することはありません。
ControlChannelTrigger で IXMLHTTPRequest2 を使う際の使用パターンとベスト プラクティス
- トランスポートとして使われる IXMLHTTPRequest2 オブジェクトの有効期限は、1 つの要求/応答のみで構成されます。 ControlChannelTrigger オブジェクトと併用する場合は、ControlChannelTrigger オブジェクトを一度作って設定してから UsingTransport メソッドを繰り返し呼び出して、そのたびに新しい IXMLHTTPRequest2 オブジェクトを関連付けると便利です。 アプリは、新しい IXMLHTTPRequest2 オブジェクトを提供する前に以前の IXMLHTTPRequest2 オブジェクトを削除して、割り当てられたリソース制限を超えないようにする必要があります。
- アプリは、Send メソッドを呼び出す前に、SetProperty メソッドと SetRequestHeader メソッドを呼び出して HTTP トランスポートを設定する必要がある場合があります。
- アプリには、ControlChannelTrigger で使うトランスポートを作る前に、トランスポートをテストし、正しく設定するための初期 Send 要求が必要な場合があります。 アプリによってトランスポートが正しく設定されていることが確認されると、IXMLHTTPRequest2 オブジェクトを ControlChannelTrigger で使うトランスポート オブジェクトとして構成できます。 このプロセスは、一部のシナリオでトランスポートを使って確立された接続が中断されないようにするためのものです。 SSL と証明書を使う場合、アプリには、PIN 入力用、または選択する証明書が複数ある場合に表示されるダイアログが必要になる場合があります。 プロキシ認証とサーバー認証が必要になる場合があります。 プロキシ認証またはサーバー認証の期限が切れると、接続が閉じる場合があります。 これらの認証期限の問題に対処する 1 つの方法として、タイマーを設定できます。 HTTP リダイレクトが必要な場合、2 回目の接続は正しく確立できないことがあります。 初期テスト要求により、IXMLHTTPRequest2 オブジェクトを ControlChannelTrigger オブジェクトでトランスポートとして使う前にアプリが最新のリダイレクト URL を使用できることが確認されます。
IXMLHTTPRequest2 と ControlChannelTrigger を使う方法について詳しくは、ControlChannelTrigger と IXMLHTTPRequest2 のサンプルに関するページをご覧ください。