マスター ファイル テーブル (ローカル ファイル システム)

NTFS ファイル システムには、 マスター ファイル テーブル (MFT) と呼ばれるファイルが含まれています。 MFT には、NTFS ファイル システム ボリューム上のすべてのファイル (MFT 自体を含む) に対して少なくとも 1 つのエントリがあります。 ファイルに関するすべての情報 (サイズ、時刻、日付スタンプ、アクセス許可、データ コンテンツなど) は、MFT エントリまたは MFT エントリによって記述される MFT の外部の領域に格納されます。

NTFS ファイル システム ボリュームにファイルが追加されると、MFT に追加されるエントリが増え、MFT のサイズが大きくなります。 NTFS ファイル システム ボリュームからファイルが削除されると、その MFT エントリは空きとしてマークされ、再利用できます。 ただし、これらのエントリに割り当てられているディスク領域は再割り当てされず、MFT のサイズは減少しません。

NTFS ファイル システムは、MFT が大きくなるにつれて MFT を可能な限り連続した状態に保つために、MFT の領域を予約します。 各ボリュームの MFT 用に NTFS ファイル システムによって予約された領域は、MFT ゾーンと呼ばれます。 ファイルとディレクトリの領域もこの領域から割り当てられますが、MFT ゾーンの外部にあるすべてのボリューム領域が割り当てられた後にのみ割り当てられます。

平均ファイル サイズやその他の変数によっては、ディスクの容量がいっぱいになると、予約済みの MFT ゾーンまたはディスク上の予約されていない領域が最初に割り当てられる場合があります。 比較的大きなファイルの数が少ないボリュームでは最初に予約されていない領域が割り当てられますが、比較的小さいファイルが多いボリュームでは最初に MFT ゾーンが割り当てられます。 どちらの場合も、一方のリージョンまたはもう一方のリージョンが完全に割り当てられると、MFT の断片化が発生し始めます。 予約されていない領域が完全に割り当てられている場合は、ユーザー ファイルとディレクトリの領域が MFT ゾーンから割り当てられます。 MFT ゾーンが完全に割り当てられている場合、新しい MFT エントリの領域は予約されていない領域から割り当てられます。

MFT 自体を最適化できます。 最適化プロセスが完了する前に MFT ゾーンが完全に割り当てられる可能性を減らすには、ボリュームを最適化する前に、MFT ゾーンの先頭にできるだけ多くの領域を残します。 最適化が完了する前に MFT ゾーンが完全に割り当てられる場合は、MFT ゾーンの外部に未割り当て領域が存在する必要があります。

既定の MFT ゾーンは、ボリュームをマウントするときにシステムによって計算および予約され、ボリューム サイズに基づきます。 MFT ゾーンは、 Microsoft サポート技術情報の記事の174619で詳しく説明されているレジストリ エントリを使用して増やすことができますが、既定の MFT ゾーンを計算よりも小さくすることはできません。 MFT ゾーンを増やしても、ユーザーがデータ ファイルに使用できるディスク領域は減少しません。

MFT の現在のサイズを確認するには、ディスク デフラグ機能を使用して NTFS ファイル システム ドライブを分析し、[ レポートの表示 ] ボタンをクリックします。 現在の MFT サイズやフラグメントの数など、ドライブの統計情報が表示されます。 FSCTL_GET_NTFS_VOLUME_DATA コントロール コードを使用して、MFT のサイズを取得することもできます。