Hi @NakanoYusuke-3212 ,
Microsoft Q&A プラットフォームへようこそ。ご質問いただきありがとうございます。
結論から申し上げますと、「Task(タスク)」をカンバンボード上に独立したカードとして表示・ドラッグ&ドロップで追跡することは、Azure DevOpsの標準仕様ではできません。 これは、Azure Boardsが「階層構造」と「追跡の目的」を明確に分けて設計されているためです。
以下に詳細と、推奨される運用方法を公式ドキュメントの観点から解説します。
- なぜタスクはカンバンボードに表示されないのか?
Azure DevOpsでは、ワークアイテムの種類(WIT)を以下のバックログレベルに分類して管理しています。
- ポートフォリオバックログ: Epic, Feature(戦略や大きな機能の追跡)
- 要求バックログ(Requirements): Requirement(CMMI), User Story, Bug(「何を作るか」の追跡)
- 反復バックログ(Iteration/Task): Task(「どう作るか、具体的な作業」の追跡) カンバンボードは、主に**「要求(Requirement)」レベルのフロー(進捗)を可視化**するためのツールです。一方、タスクはその要求を実現するための細かな作業単位であり、これらは「スプリント(Iteration)」内で管理されるべきものとして設計されています。
- タスクの状態を追跡する推奨ツール
質問者様が理解されている通り、タスクの状態追跡には**「Sprints(スプリント)」の「Taskboard(タスクボード)」**を使用するのが公式の推奨です。
- Taskboardの役割: スプリント期間中の日々の作業進捗を確認するためのものです。親アイテム(Requirement)ごとにタスクが横並びに表示(スイムレーン)され、ドラッグ&ドロップで状態を変更できます。
- 理由: カンバンボードに細かいタスクをすべて表示してしまうと、ボードが煩雑になり、本来の目的である「価値(要求)のフロー」が見えなくなるのを防ぐためです。
- カンバンボード上でタスクを「確認」する代替案
タスクを独立したカードとして動かすことはできませんが、カンバンボード上のRequirementカード内で**「注釈(Annotations)」**としてタスクを表示・操作することは可能です。
- タスクのチェックリスト表示: カンバンボードのカード設定(Settings > Annotations)で「Tasks」を有効にすると、カードの下部にタスクのアイコンが表示されます。
- ボード上での操作: このアイコンをクリックするとタスクがリスト表示され、完了したタスクのチェックボックスをオンにすることで、その場でタスクのステータスを「Closed」に変更できます。
- まとめ:なぜTaskboardが特別なのか
タスクだけがTaskboardで追跡される理由は、「マネジメントの視点(カンバンボード)」と「実行者の視点(タスクボード)」を分離するためです。
- カンバンボード(Requirementレベル): プロジェクトの全体進捗やボトルネック(WIP制限など)を把握するためのもの。
- タスクボード(Taskレベル): 開発チームが今日一日の作業をどう分担し、消化しているかを詳細に管理するためのもの。
もし、どうしてもタスクをカンバンボードで個別に動かしたい場合は、プロセスをカスタマイズして「Requirement」レベルに独自のワークアイテムを追加するといった方法もありますが、データのロールアップ(集計)や標準のレポート(バーンダウンチャートなど)が正しく機能しなくなる可能性があるため、推奨されません
参考ドキュメント(公式)