Azure Time Series Insights Gen2 環境の診断とトラブルシューティングの方法

[アーティクル]
06/01/2023

注意

Time Series Insights (TSI) サービスは、2025 年 3 月以降はサポートされなくなります。できるだけ早く既存の TSI 環境を代替ソリューションに移行することを検討してください。サポートの終了と移行の詳細については、こちらのドキュメントを参照してください。

この記事では、Azure Time Series Insights Gen2 環境を使用しているときに発生する可能性があるいくつかの一般的な問題をまとめます。また、各問題の考えられる原因と解決策についても説明します。

問題: Gen2 エクスプローラーで自分の環境が見つからない

この問題は、Time Series Insights 環境にアクセスするためのアクセス許可がない場合に発生する可能性があります。 Time Series Insights 環境を表示するには、ユーザーに閲覧者レベルのアクセスロールが必要です。現在のアクセスレベルを確認し、追加のアクセス権を付与するには、Azure portal で Time Series Insights リソースの [データアクセスポリシー] セクションを使用します。

問題: Gen2 エクスプローラーにデータが表示されない

Azure Time Series Insights Gen2 エクスプローラーでデータが表示されない場合、いくつかの一般的な理由が考えられます。

イベントソースでデータが受信されていない可能性があります。

イベントハブまたは IoT ハブであるイベントソースで、タグまたはインスタンスからのデータが受信されていることを確認します。確認するには、Azure portal でリソースの概要ページに移動します。
イベントソースのデータが JSON 形式ではありません。

Time Series Insights では、JSON データのみがサポートされています。 JSON のサンプルについては、サポートされている JSON の形式に関する記事を参照してください。
イベントソースキーに必要なアクセス許可がありません。
- IoT Hub の場合は、サービス接続アクセス許可を持つキーを指定する必要があります。
  - ポリシー iothubowner と service は両方ともサービス接続アクセス許可が設定されているため、どちらも動作します。
- イベントハブの場合は、リッスン アクセス許可を持つキーを指定する必要があります。
  - Read ポリシーと Manage ポリシーは両方ともリッスン アクセス許可が設定されているため、どちらも動作します。
お使いのコンシューマーグループが Time Series Insights 専用ではありません。

IoT ハブまたはイベントハブの登録時に、データを読み取るために使用するコンシューマーグループを指定します。このコンシューマーグループは、環境ごとに一意である必要があります。コンシューマーグループを共有すると、基盤となるイベントハブによってリーダーのいずれかがランダムに自動的に切断されます。 Time Series Insights が読み取る一意のコンシューマーグループを指定します。
プロビジョニング時に指定したタイムシリーズ ID プロパティが、正しくないか、不足しているか、または null です。

この問題は、環境のプロビジョニング時に、タイムシリーズ ID プロパティを誤って構成した場合に発生する可能性があります。詳細については、「タイムシリーズ ID の選択に関するベストプラクティス」を参照してください。現時点では、別のタイムシリーズ ID を使うように既存の Time Series Insights 環境を更新することはできません。

問題: 表示されるデータと表示されないデータがある

タイムシリーズ ID を持たないデータを送信している場合があります。

この問題は、ペイロードにタイムシリーズ ID フィールドのないイベントを送信すると発生する可能性があります。詳細については、サポートされている JSON の形式に関する記事を参照してください。
この問題は、お使いの環境が調整されているために発生する可能性があります。

注意

現時点では、Time Series Insights でサポートされる最大インジェスト速度は 1 Mbps です。

問題: データは表示されたがインジェストが停止した

イベントソースキーが再生成された可能性があります。お使いの Gen2 環境には、新しいイベントソースキーが必要です。

この問題は、イベントソースの作成時に提供されたキーが有効ではなくなったときに発生します。テレメトリはハブに表示されますが、Time Series Insights にイングレス受信メッセージが表示されません。キーが再生成されたかどうかが不明な場合は、Event Hubs のアクティビティログで "名前空間の承認規則の作成または更新" を検索するか、IoT ハブの "IotHub リソースの作成または更新" を検索します。

新しいキーで Time Series Insights Gen2 環境を更新するには、Azure portal でお使いのハブリソースを開き、新しいキーをコピーします。 TSI リソースに移動して、[イベントソース] をクリックします。

インジェストが停止した原因となったイベントソースを選択し、新しいキーを貼り付けて、[保存] をクリックします。

問題: イベントソースのタイムスタンププロパティ名が機能しない

名前と値が次の規則に準拠していることを確認してください。

タイムスタンププロパティ名では大文字と小文字が区別されます。
イベントソースから JSON 文字列として取得されるタイムスタンププロパティの値は、yyyy-MM-ddTHH:mm:ss.FFFFFFFK という形式です。たとえば、"2008-04-12T12:53Z" のような文字列です。

タイムスタンププロパティ名がキャプチャされて正しく動作していることを確認する最も簡単な方法は、Azure Time Series Insights Gen2 エクスプローラーを使用することです。 Time Series Insights Gen2 エクスプローラーでグラフを使用して、タイムスタンププロパティの名前を入力した後の期間を選択します。選択内容を右クリックして、 [イベントの探索] オプションを選択します。最初の列の見出しが、タイムスタンププロパティの名前です。 Timestamp という単語の隣に、以下のような値ではなく、($ts) と表示されている必要があります。

(abc): Time Series Insights が文字列としてデータ値を読み取っていることを示します。
カレンダー アイコン: Time Series Insights が日時としてデータ値を読み取っていることを示します。
#: Time Series Insights が整数としてデータ値を読み取っていることを示します。

タイムスタンププロパティが明示的に指定されていない場合は、イベントが IoT ハブまたはイベントハブにエンキューされた時刻が、既定のタイムスタンプとして使用されます。

問題: エクスプローラーでウォームストアのデータを表示できない

ウォームストアを最近プロビジョニングした可能性があり、データは現在も流れています。
ウォームストアを削除した可能性があり、この場合は、データが失われた可能性があります。

問題: 自分のタイムシリーズモデルを表示または編集できない

Time Series Insights S1 または S2 環境にアクセスしている可能性があります。

タイムシリーズモデルは、従量課金制環境でのみサポートされます。 Time Series Insights Gen2 エクスプローラーから S1 または S2 環境にアクセスする方法について詳しくは、エクスプローラーでのデータの視覚化に関する記事を参照してください。
モデルを表示および編集するためのアクセス許可がない可能性があります。

タイムシリーズモデルを編集および表示するには、ユーザーに共同作成者レベルのアクセス権が必要です。現在のアクセスレベルを確認し、追加のアクセス権を付与するには、Azure portal で Time Series Insights リソースの [データアクセスポリシー] セクションを使用します。

問題: Gen2 エクスプローラーですべての自分のインスタンスに親がない

この問題は、環境でタイムシリーズモデルの階層が定義されていない場合に発生する可能性があります。詳細については、タイムシリーズモデルの使用に関する記事を参照してください。

次のステップ

タイムシリーズモデルの使用に関する記事を参照してください。
サポートされている JSON シェイプについて学習する。
Azure Time Series Insights Gen2 の計画と制限をご確認ください。