次の方法で共有


方法: リソースの作成 (C++)

プロジェクトのリソースは、次の方法で作成できます。

  • リソース スクリプト ファイルを使用する。

    Note

    この手順は、リソースを追加する前に行う必要があります。

  • リソースをプロジェクトに追加し、[リソース ビュー] を使用する。

  • リソース テンプレートを使用して、カスタマイズされたリソースを作成する。

リソース スクリプト ファイルを使用する

新しいリソースを作成してプロジェクトに追加する前に、最初にリソース スクリプト (.rc) ファイルを作成しておく必要があります。

Note

リソース スクリプト ファイルを追加できるのは、Visual Studio IDE に読み込まれている既存のプロジェクトだけです。 プロジェクトの外部でスタンドアロン リソース スクリプトを作成することはできません。ただし、リソース テンプレート (.rct) ファイルはいつでも作成できます。

リソース スクリプト ファイルを作成するには

  1. ソリューション エクスプローラーで、MyProject などの既存のプロジェクト フォルダーにフォーカスを移します。

    Note

    プロジェクト フォルダーを、ソリューション エクスプローラーのソリューション フォルダーと混同しないでください。 ソリューション フォルダーにフォーカスを移しても、同じ [新しい項目の追加] 選択肢は表示されません。

  2. メニューで、[プロジェクト]>[新しい項目の追加] に進みます。

  3. Visual C++ フォルダーを選択し、右側のペインで [リソース ファイル (.rc)] を選択します。

  4. [名前] テキスト ボックスにリソース スクリプト ファイルの名前を入力し、[開く] を選択します。

リソース スクリプト ファイルを開くには

リソース スクリプト ファイル内のリソースは、プロジェクトを開かずに表示できます。 スクリプト ファイルは、[リソース ビュー] ではなく、ドキュメント ウィンドウに開きます。

Note

一部のコマンドが使用できるのは、ファイルがスタンドアロンで開かれている場合、つまり、プロジェクトを最初に読み込むことなく、プロジェクトの外部で開かれている場合のみです。 たとえば、[名前を付けて保存] コマンドを使用して、別の形式またはファイル名でファイルを保存するには、ファイルをスタンドアロンで開く必要があります。

  • プロジェクトの外部でリソース スクリプト ファイルを開くには、メニューで [ファイル]>[開く] に進み、[ファイル] を選択します。 リソース スクリプト ファイルに移動し、ファイルを強調表示して、[開く] を選択します。

    Note

    リソースを開くのにリソース エディターを使用することなく、プロジェクトのリソース スクリプト ファイルの内容を表示したい場合があります。 たとえば、リソース ファイル内のすべてのダイアログ ボックスで文字列を検索する場合に、個別にダイアログ ボックスを開区必要はありません。 リソース ファイルをテキスト形式で開いて、そのファイルに含まれるすべてのリソースを表示したり、テキスト エディターでサポートされている全体的な操作を実行したりすることは簡単です。

    リソース スクリプト ファイルをテキスト形式で開くには、上の手順の [開く] ボタンの右側にあるドロップダウン矢印を使用し、[プログラムから開く] を選択します。 [ソース コード (テキスト) エディター] を選択し、 [形式を指定して開く] ドロップダウン リストから [テキスト] を選択すると、ソース コード エディターでリソースが開きます。

  • 複数のリソース スクリプトを開くには、Source1.rcSource2.rc など、開くファイルごとに上記と同じ手順を実行します。 次に、両方の .rc ファイルが別々のドキュメント ウィンドウで開かれている場合は、[ウィンドウ] メニューを使用するか、いずれかのファイルを右クリックし、[水平タブ グループの新規作成] または [垂直タブ グループの新規作成] を選択します。 ウィンドウは同時に表示できるように、並べて表示されます。

ヒント

リソース スクリプト ファイルを開くには、ソリューション エクスプローラーで .rc ファイルを右クリックし、[プログラムから開く] を選択し、[ソース コード (テキスト) エディター] を選択します。

MFC アプリケーション ウィザードを使用して Windows 用の Microsoft Foundation Class (MFC) アプリケーションを作成する場合は、ウィザードで基本的なファイル セットが生成されます。生成されるファイルには、MFC の基本機能を含むリソース スクリプト (.rc) ファイルなどがあります。 ただし、MFC に基づかない Windows アプリケーション用の .rc ファイルを編集する場合、これらの MFC 固有の機能は使用できません。 これには、コード ウィザード、メニュー プロンプト文字列、コンボ ボックス コントロールの一覧の内容、および ActiveX コントロールのホストが含まれます。

  • リソース スクリプト ファイルを開いた状態で MFC サポートを追加するには、[リソース ビュー] で、リソース フォルダー (たとえば、MFC.rc) を強調表示します。 次に、[プロパティ] ウィンドウで、[MFC Mode][True]に設定します。

    Note

    MFC Mode を設定するだけでなく、.rc ファイルを MFC プロジェクトの一部にする必要があります。 Win32 プロジェクト内で .rc ファイルの [MFC Mode][True] に設定しただけでは、MFC 機能を利用できません。

リソースの作成

リソースは、新しい既定のリソース (テンプレートに基づいていないリソース) として作成するか、またはテンプレートに基づいて作成されたリソースとして作成できます。

プロジェクトにインクルードされているリソース ファイルを表示するには、[リソース ビュー] ウィンドウを使用します。 Project1.rc など、最上位のフォルダーを展開すると、そのファイル内にあるリソースの種類が表示されます。 各リソースの種類を展開すると、その種類の個々のリソースが表示されます。

ヒント

[リソース ビュー] ウィンドウを開くには、メニューの [表示]>[その他のウィンドウ]>[リソース ビュー] に進むか、Ctrl+Shift+E を押します。

また、[リソース ビュー] ウィンドウを右クリックしてコマンドのショートカット メニューを立ち上げるか、タイトル バーをダブルクリックしてウィンドウのドッキングとドッキング解除を行うこともできます。 ウィンドウの動作を制御するコマンドを表示するには、タイトル バーを右クリックします。 詳細については、ウィンドウの管理に関するページを参照してください。

[リソース ビュー] ウィンドウにある [リソースの追加] ダイアログ ボックスには、C++ Windows デスクトップ アプリケーション プロジェクトにリソースを追加するための以下のプロパティがあります。

プロパティ 説明
リソースの種類 作成するリソースの種類を指定します。

カーソルとダイアログ ボックスのリソース カテゴリを展開すると、..\Microsoft Visual Studio <version>\VC\VCResourceTemplates\<LCID>\mfc.rct にある追加のリソースを表示できます。 .rct ファイルを追加する必要がある場合は、ここに置くか、別のインクルード パスを指定します。 ツリー コントロールの最上位レベルに表示されるリソースは、Visual Studio に用意されている既定のリソースです。 .rct ファイルのリソースは、該当するカテゴリの第 2 レベルに表示されます。 追加できる .rct ファイル数については、事前に設定された制限はありません。

New [リソースの種類] ボックスで選択した種類に基づいてリソースを作成し、適切なエディターでリソースを開きます。

たとえば、ダイアログ リソースを作成する場合は、ダイアログ エディターでそのリソースを開きます。
インポート [インポート] ダイアログ ボックスを開いて、現在のプロジェクトにインポートするリソースに移動します。

ビットマップ、アイコン、カーソル、HTML、サウンド (.WAV)、またはカスタムのリソース ファイルをインポートできます。
カスタム [新規カスタム リソース] ダイアログ ボックスを開いて、カスタム リソースを作成します。

また、カスタム リソースの種類の名前を入力するためのテキスト ボックスを提供する、[リソースの種類] のプロパティも含まれています。 終了すると、Visual C++ によって名前が自動的に大文字になります。 カスタム リソースは、バイナリ エディターのみで編集されます。

リソースを新規作成すると、Visual C++ により IDD_Dialog1 などの一意の名前が割り当てられます。 関連するリソース エディターまたは [プロパティ] ウィンドウでリソースのプロパティを編集することによって、このリソース ID をカスタマイズできます。

Note

Visual Studio で予約されているリソース名または ID を指定しないでください。 予約済みの名前は DESIGNINFOHWBTEXTINCLUDE です。予約済みの ID は 255 です。

リソースを作成するには

  • [リソース ビュー] で、.rc ファイルを選択し、[編集]>[リソースの追加] を使用して、プロジェクトに追加するリソースの種類を選択します。

    ヒント

    [リソース ビュー] で .rc ファイルを右クリックし、ショートカット メニューの [リソースの追加] を選択することもできます。

  • ソリューション エクスプローラーで、プロジェクト フォルダーを右クリックし、[追加]>[リソースの追加] を選択して、プロジェクトに追加するリソースの種類を選択します。

    Note

    プロジェクトに .rc ファイルがない場合は、この手順で作成されます。 その後、この手順を繰り返すと、特定のリソースの種類を新しい .rc ファイルに追加できます。

  • [クラス ビュー] で、プロジェクトを右クリックし、[追加]>[リソースの追加] を選択して、プロジェクトに追加するリソースの種類を選択します。

  • メニューの [プロジェクト]>[リソースの追加] を使用します。

リソース テンプレートを使用する

リソース テンプレートは、.rct ファイルとして保存したカスタマイズされたリソースです。 リソース テンプレートは、リソースを作成するための出発点として使用できます。 リソース テンプレートを使用すると、標準のコントロールや繰り返される要素などの、機能を共有する他のリソースやリソースのグループを開発する時間を節約できます。 たとえば、いくつかのダイアログ ボックスに会社のロゴ アイコンを含む [ヘルプ] ボタンを組み込む場合は、新しいダイアログ ボックス テンプレートを作成し、[ヘルプ] ボタンとロゴでカスタマイズします。

リソース テンプレートをカスタマイズした後、新しいリソース テンプレートが [リソースの追加] ダイアログ ボックスのリソースの種類の下に表示されるように、テンプレート フォルダー、またはインクルード パスで指定された場所に変更内容を保存してください。 必要に応じて、この新しいリソース テンプレートを何回でも使用できます。

Note

リソース エディターによって一意のリソース ID が自動的に指定されます。 必要に応じてリソース プロパティを変更できます。

Note

言語固有のテンプレート ファイルは、メインのテンプレート ディレクトリのサブディレクトリに置きます。 たとえば、英語専用のテンプレート ファイルは ..\<resource template directory>\1033 に入ります。

Visual Studio では、\Program Files\Microsoft Visual Studio <version>\VC\VCResourceTemplates\Program Files\Microsoft Visual Studio <version>\VC\VCResourceTemplates\<LCID> (英語の場合の LCID は 1033) 内、またはインクルード パスの任意の場所で新しい .rct ファイルが検索されます。 .rct ファイルを別の場所に保管したい場合は、インクルード パスにその場所を追加する必要があります。

リソース テンプレートを作成して使用するには

  1. ソリューション エクスプローラーで、プロジェクトを右クリックし、[追加]>[新しい項目の追加] の順に選択します。

  2. [テンプレート] ペインで、[リソース テンプレート ファイル (.rct)] を選択します。

  3. 新しい .rct ファイルの名前と場所を指定し、[開く] をクリックします。

    新しい .rct ファイルがプロジェクトに追加され、ソリューション エクスプローラーResources フォルダーに表示されます。

  4. .rct ファイルをダブルクリックして、ドキュメント ウィンドウで開きます。 リソースを追加するには、ドキュメント ウィンドウでファイルを右クリックし、[リソースの追加] を選択します。

    追加したリソースをカスタマイズして、.rct ファイルを保存できます。

  5. [リソース ビュー] ペインで、.rc ファイルを右クリックし、[リソースの追加] を選択します。

  6. リソースの横にあるプラス記号 (+) を選択してリソース ノードを展開すると、そのリソースに使用可能なテンプレートが表示されます。

  7. 使用するテンプレートをダブルクリックします。

    リソース エディターで、追加したリソースを必要に応じて変更できます。

既存のリソース ファイルをテンプレートに変換するには

リソース スクリプト ファイルが開いた状態で、メニューの [ファイル]>[名前を付けて <filename > を保存] に進みます。 場所を指定して、[OK] を選択します。

要件

Win32

関連項目

リソース ファイル (Visual Studio)
方法: リソースの管理
方法: コンパイル時にリソースをインクルードする