トランザクションとコンカレンシー

トランザクションは、単一のコマンド、またはパッケージとして実行されるコマンドのグループで構成されます。 トランザクションを使用することで、複数の操作を 1 つの作業単位にまとめることができます。 トランザクションのあるポイントで障害が発生した場合は、トランザクションが開始される前の状態にすべての更新をロールバックできます。

データの一貫性を保証するために、トランザクションは ACID プロパティ (原始性、一貫性、分離性、および持続性) に準拠する必要があります。 Microsoft SQL Server など、ほとんどのリレーショナル データベース システムでは、クライアント アプリケーションが更新、挿入、または削除の操作を行うたびに、ロック、ログ、およびトランザクション管理の機能を提供し、トランザクションをサポートします。

Note

複数のリソースがかかわるトランザクションで、ロックがあまりにも長く保持されると、コンカレンシー数が少なくなる場合があります。 そのため、トランザクションはできるだけ短くします。

トランザクションに、同じデータベースまたはサーバーの複数のテーブルが含まれている場合、一般的にストアド プロシージャ内の明示的トランザクションの方がパフォーマンスが向上します。 SQL Server のストアド プロシージャにトランザクションを作成するには、Transact-SQL ステートメントの BEGIN TRANSACTIONCOMMIT TRANSACTION、および ROLLBACK TRANSACTION を使用します。

SQL Server と Oracle 間のトランザクションなど、種類の異なるリソース マネージャーがトランザクションに含まれる場合、分散トランザクションが必要になります。

このセクションの内容

ローカル トランザクション
データベースに対してトランザクションを実行する方法を示します。

分散トランザクション
ADO.NET で分散トランザクションを実行する方法について説明します。

SQL Server と System.Transactions の統合
分散トランザクションを使用するための、SQL Server での System.Transactions の統合について説明します。

オプティミスティック コンカレンシー
オプティミスティック コンカレンシーとペシミスティック コンカレンシーについて、およびコンカレンシー違反をテストする方法について説明します。

関連項目