サービス注文について
適用: Microsoft Dynamics AX 2012 R3, Microsoft Dynamics AX 2012 R2, Microsoft Dynamics AX 2012 Feature Pack, Microsoft Dynamics AX 2012
サービス注文とは、サービス技術者が特定の日に顧客サイトを訪問することです。各サービス注文は、1 行以上のサービス注文明細行で構成されます。サービス注文明細行は、サービス技術者が実行する作業の所用時間、関連する品目、経費、および手数料を表します。
サービス注文明細行には、仕事と目的を関連付けることができます。仕事や目標別にサービス注文明細行はグループ分けできます。また、在庫に記載されている品目をサービス注文明細行に関連付けることもできます。
サービス注文の作成
サービス注文はサービス契約とその契約に盛り込まれた明細行に従って作成できます。ただし、サービス合意に関連付けられたサービス注文を作成できるのは、契約に指定された期間中のみです。たとえば、サービス契約の有効期間が 2011 年の暦年の場合、2011 年 1 月 1 日から 2011 年 12 月 31 日までの契約のサービス注文を作成できます。
または契約とは関連付けずに個別にサービス注文を作成することもできます。このようなサービス注文では、不定期のサービス訪問や一回限りのサービス訪問を処理できます。たとえば、3 月に、ある顧客がサービス契約に指定されているマシンに加え、さらに 2 台のマシンのサービスを希望しているとします。この仕事については、サービス注文を作成しますが、契約とは関連付けません。
注意
サービス契約に関連付けられていないサービス注文を作成するには、 [サービス管理パラメーター] フォームの [サービス契約無し注文の許可] チェック ボックスを選択します。
シナリオ
次のシナリオでは、サービス契約に関連付けられていないサービス注文を作成しておくと便利なもう一つの状況を説明します。
法人の出荷係がエレベーターの緊急サービスを要求する電話を受け付けました。サービス契約とサービスのプロジェクトを設定する時間はありません。そこで、出荷係は [サービス注文] フォームでサービス注文を直接作成し、そのサービス注文を既存のプロジェクトに関連付け、サービス注文明細行を作成します。出荷係は、既存のサービス注文に関連した仕事や目的を作成して、サービス契約に関連付けられていない作業を記録します。詳細については、「サービス注文の手動作成」および「サービス作業関係の作成」を参照してください。
サービス注文の進捗状況の監視
さまざまなチームや作業プロセスで行われる販売注文の進捗状況を監視するため、サービス注文のステージと理由コードのシステムを設定できます。各ステージには、そこで可能なアクションを指定できます。詳細については、「理由コードの作成」を参照してください。
例
サービス注文は出荷係が承認します。出荷係はサービス注文のステージを更新して、そのサービス注文がサービス技術者にゆだねられたことを示す理由コードを指定します。サービス技術者は顧客サイトを訪問し、サービスを遂行します。
サービス注文の品目要求の作成
サービス注文に必要な在庫品目を指定できます。ただし、サービス注文はプロジェクトに関連付ける必要があります。サービス注文に関する要求はプロジェクトを通じて処理します。詳細については、「在庫品目要求の作成」を参照してください。
例
サービス契約で作成したサービス注文は出荷係が処理します。最初のサービス注文で、出荷係は、手持ち在庫にない重要な予備部品がサービス技術者に必要なことに気が付きました。この場合、出荷係は、予備部品の品目要求をサービス注文から直接作成します。
明細行の移動と転記
サービス訪問から戻ったサービス技術者は、サービス注文明細行を変更して更新します。今回のサービス訪問で、技術者は、次のサービス訪問に予定されていたサービスを実行しました。そこで、技術者は、次回のサービス訪問から現在のサービス訪問に明細行を移します。そして技術者はサービス注文を転記します。詳細については、「サービス注文明細行の移動」を参照してください。
サービス注文のキャンセル
1 月に予定して生成されていたその他のサービス注文の一つが、ジョブのキャンセルにより無効になりました。そこで、サービス出荷係はそのサービス注文をキャンセルします。詳細については、「サービス注文のキャンセル」を参照してください。
プロジェクトからの転記
出荷係は、特定のプロジェクトに関連付けられているすべてのサービス注文を、必要に応じて、毎週末に転記します。その場合、出荷係は [プロジェクト] フォームの関連プロジェクトを探して、完了したサービス注文を転記します。詳細については、「サービス注文の転記 (クラス フォーム)」を参照してください。
サービス注文の削除
たとえば下半期に、ある顧客がサービス訪問の頻度が不足していると判断したとします。この場合、サービス合意の残りの期間をカバーする、より頻度の多い一連のサービス訪問を新たに作成する必要があります。その場合、既存のサービス注文を削除して、新しいサービス注文を作成する必要があります。詳細については、「サービス注文の削除」を参照してください。