Power BI Desktop でのデータ型

この記事では、Power BI Desktop と Data Analysis Expressions (DAX) でサポートされるデータ型について説明します。

Power BI Desktop にデータを読み込むと、ソース列のデータ型は、ストレージへの効率的な格納、計算、データの視覚化をより適切にサポートできるデータ型に変換されます。 たとえば、Excel からインポートする値の列に小数部の値が含まれない場合は、Power BI Desktop により、そのデータの列全体が整数を格納するのに適した整数データ型に変換されます。

一部の DAX 関数はデータ型について特別な要件を持つため、どのデータ型に変換されるかは重要です。 多くの場合、DAX によってデータ型が暗黙的に変換されますが、データ型が変換されない場合もあります。 たとえば、日付データ型が必要な DAX 関数に対して、列のデータ型がテキストであると、DAX 関数は正しく機能しません。 そのため、列に適切なデータ型が設定されることは、重要であり、便利です。 暗黙的な変換については、この記事の後半で説明します。

列のデータ型を決定および指定する

Power BI Desktop では、列のデータ型を、Power Query エディターで、あるいはデータ ビューまたはレポート ビューで確認し、指定することができます。

Power Query エディターのデータ型

Screenshot of the Data type ribbon, showing it in the Query Editor.

データ ビューまたはレポート ビューのデータ型

Screenshot of the Data type ribbon, showing it in the Data View.

Power Query エディターの [データ型] ドロップダウンには、現在データ ビューまたはレポート ビューには存在しない Date/Time/Timezone および Duration という 2 つのデータ型が含まれています。 これらのデータ型の列をモデルに読み込んでデータ ビューまたはレポート ビューで表示すると、日付/時刻/タイムゾーンデータ型の列は日付/時刻に変換され、期間データ型の列は 10 進数に変換されます。

Binary データ型は、Power Query エディター以外では、現在サポートされていません。 Power Query エディターでは、他のデータ型に変換してから Power BI モデルに読み込む場合に、バイナリ ファイルを読み込むときに使用できます。 これは、従来版に対応するために [データビュー] メニューと [レポート ビュー] メニューに存在しますが、Power BI モデルにバイナリ列を読み込もうとすると、エラーが発生する可能性があります。

数値型

Power BI Desktop では、次の 3 つの数値型がサポートされています。

10 進数 – 64 ビット (8 バイト) の浮動小数点数を表します。 これは最も一般的な数値型で、数値として通常想定される数に対応します。 小数部の値を持つ数値を処理するように設計されていますが、整数を処理することもできます。 10 進数型で処理できる値は、負の値 -1.79E +308 から -2.23E -308 までと、0 と、正の値 2.23E -308 から 1.79E +308 までです。 たとえば、34、34.01、34.000367063 などの数値は、10 進数として有効です。 10 進数型で表現できる最大の精度は 15 桁です。 小数点区切り文字は、数値内の任意の位置に置くことができます。 10 進数型は、Excel で数値を格納する方法に対応しています。 10 進数データ型は、表形式オブジェクト モデル (TOM) で DataType.Double 列挙型 1 として指定されます。

固定小数点 – 小数点区切り文字の位置は固定されています。 小数点区切り文字の右側には常に 4 桁の数字が入り、有効数字は最大 19 桁です。 表現できる最も大きい値は 922,337,203,685,477.5807 (正または負) です。 固定小数点数型では、丸め処理を行うと誤差が出てしまう場合に便利です。 小さい小数部の値を持つたくさんの数値を計算していると、そのような小数部が累積して数値が少しずれることがあります。 小数点区切り文字の右側 4 桁より小さい値は切り捨てられるため、固定小数点数型は、その種の誤差を回避するために役立ちます。 SQL Server に慣れている方の場合、このデータ型は SQL Server の Decimal (19,4)、または Analysis Services と Excel の Power Pivot の通貨データ型に相当します。 固定 10 進数データ型は、TOM で DataType.Decimal 列挙型 1 として指定されます。

整数 – 64 ビット (8 バイト) の整数値を表します。 これは、整数なので、小数点の右側に桁はありません。 19 桁まで可能です。-9,223,372,036,854,775,807 (-2^63+1) から 9,223,372,036,854,775,806 (2^63-2) までの正または負の整数です。 各種の数値データ型の中で、最大の精度を表現できます。 固定小数点数型と同じように、丸め処理を制御する必要がある場合に整数型が便利です。 整数データ型は、TOM で DataType.Int64 列挙型 1 として指定されます。

注意

Power BI Desktop のデータ モデルは、64 ビット整数値をサポートしていますが、ビジュアルで安全に表現できる最大の数は、JavaScript の制限により 9,007,199,254,740,991 (2^53-1) です。 これを超える数をデータ モデルで使用する場合は、ビジュアルに追加する前に計算によってサイズを小さくすることができます

1 - DataType 列挙型は、表形式の Column DataType"プロパティ" で指定されます。 Power BI のオブジェクトをプログラムで変更する方法の詳細については、「表形式オブジェクト モデルを使用した Power BI データセットのプログラミング」を参照してください。

数値型の計算の精度を確保する

[10 進数] データ型の列値は、浮動小数点数に関する IEEE 754 標準に従って "近似" データ型として格納されます。 近似データ型は "精度" に固有の制限があります。これは、数値の正確な値を格納する代わりに、極めて近い、または丸められた近似値として格納されることがあるためです。 つまり、浮動小数点値の桁数を確実に数値化できない場合、精度の低下、つまり "誤差" が発生する可能性があります。 誤差の可能性は、報告シナリオによっては、予期しない、または不正確な計算結果として現れることがあります。

10 進数データ型の値間で等値関連の比較 (=、<>、>=、<=) を実行する計算では、予期しない結果が返される可能性があります。 これは、DAX 式で RANKX 関数を使う場合に最も顕著で、結果が 2 回計算され、わずかに異なる数値が得られます。 レポート ユーザーは 2 つの数値の違いに気づきませんが、ランク結果は著しく不正確になる場合があります。 予期しない結果を避けるには、列のデータ型を [10 進数] から [固定小数点数] または [整数] に変更するか、ROUND を使って強制丸めを実行します。 固定小数点数データ型は、小数点記号の右側が常に 4 桁であるため、精度が高くなります。

まれではありますが、10 進数データ型の列値を合計する計算の場合、予期しない結果が返される可能性があります。 これは、正数と負数の両方が多い列で発生する可能性があります。 合計の結果は、その列の行全体の値の分布に影響を受けます。 クエリ結果を返すために必要な計算が、正数の大部分を合計してから負数の大部分を合計する場合、最初の部分の合計は正数の大部分の合計によって歪む可能性があり、精度が失われる可能性があります。 一方、正数と負数をバランスよく加算するクエリでは、合計の精度が高くなり、より正確な結果が返されます。 予期しない結果を避けるには、列のデータ型を [10 進数] から [固定小数点数] または [整数] に変更します。

日付/時刻型

Power BI Desktop では、クエリ ビューで 5 つの日付/時刻型がサポートされています。 日付/時刻/タイムゾーンと期間は、モデルに読み込まれる時点で変換されます。 Power BI Desktop データ モデルでは、日付/時刻のみがサポートされていますが、日付または時刻として個別に書式設定できます。

日付/時刻 – 日付と時刻の両方の値を表します。 背後の実際の値では、日付/時刻値は 10 進数型として保存されます。 そのため、実際にはこの 2 つの間で変換できます。 日付値の時刻部分は、1/300 秒 (3.33 ミリ秒) の整数倍の分数として保存されます。 1900 年から 9999 年までの日付がサポートされます。

日付 – 日付だけを表します (時刻部分はありません)。 モデルに変換される際、日付値は日付/時刻値の分数部分に 0 が入った値と同じになります。

時刻 – 時刻だけを表します (日付部分はありません)。 モデルに変換される際、時刻値は 日付/時刻値の小数点の左側に桁がない値と同じになります。

日付/時刻/タイムゾーン – UTC の日付/時刻とタイムゾーン オフセットを表します。 モデルに読み込まれる際に日付/時刻に変換されます。 Power BI モデルでは、ユーザーの場所やロケールなどに基づいてタイムゾーンが調整されることはありません。値 09:00 が米国のモデルに読み込まれた場合、レポートを開いたり表示したりすると、09:00 として表示されます。

期間 – 時間の長さを表します。 モデルに読み込まれる際に 10 進数型に変換されます。 10 進数型であれば、日付/時刻フィールドと加算または減算を行ったとき、正しい結果が得られます。 10 進数型であれば、視覚化のときに大きさを示すために使用しやすくなります。

テキスト型

テキスト - Unicode 文字のデータ文字列です。 テキスト形式で表現した文字列、数値、または日付を格納できます。 文字列の最大長は 268,435,456 Unicode 文字 (256 メガ文字) または 536,870,912 バイトです。

Power BI では、特定の状況においてデータを異なる方法で表示できるようにデータが格納されます。 このセクションでは、テキスト データの操作が、Power Query を使用したデータのクエリ時とデータの読み込み後で少し異なるように見えることがある一般的な状況について説明します。

大文字と小文字の区別

Power BI にデータを格納してクエリを実行するエンジンでは、大文字と小文字が区別されません。つまり、大文字と小文字が同じ値として扱われます。aA と等しくなります。一方 Power Query では、大文字と小文字が区別 "されます"。aA と等しくありません。大文字と小文字の区別における違いにより、テキスト データを Power BI に読み込むと、その後、大文字と小文字が変更されるという一見不可解な状況が発生します。 次の簡単な例では、注文に関するデータを読み込みました。注文ごとに一意の OrderNo 列と、注文時に手動で入力される受取人の名前を含む Addressee 列です。 Power Query では、このデータは次のように表示されます。

Textual data with various capitalizations in Power Query

少しずつ異なるようにシステムに入力されていますが、受取人の名前が同じ複数の注文があることがわかります。

データが読み込まれた後に Power BI の [データ] タブにアクセスすると、次のようなテーブルが表示されます。

The same textual data after loading into Power BI has changed capitalization

一部の名前の大文字の表記が最初に入力したものから変更されていることに注目してください。 この変更は、Power BI にデータを格納するエンジンで大文字と小文字が区別 "されず"、同じ文字の小文字と大文字が同じバージョンとして扱われることが原因です。 Power Query では大文字と小文字が区別 "される" ため、データはソース システムに格納されたとおりに表示されます。 ただし、2 番目のスクリーンショットのデータは Power BI のエンジンに読み込まれているため、変更されています。

データを読み込むとき、このエンジンは先頭から各行を 1 つずつ評価します。 テキスト列 (Addressee など) ごとに、エンジンは一意の値の辞書を格納します。これはデータ圧縮によるパフォーマンスを実現するためです。 Addressee 列の処理中に、エンジンが検出する最初の 3 つの値は一意であり、辞書に格納されています。 ただし、4 番目の名前 (注文 1004) 以降では、エンジンでは大文字と小文字が区別されないため、名前は同じと見なされます。Taina HasuTaina HASU だけでなく TAINA HASU とも同じです。 その結果、エンジンはその名前を保存せず、代わりに最初に検出した名前を参照します。 MURALI DAS という名前が大文字で記述されている理由もそれで説明がつきます。要は、それが、データを先頭から一番下まで読み込む際、エンジンが最初に名前を評価したときに名前が書き込まれた方法だからです。

この画像はこのプロセスの説明です。Depiction of the data load process and mapping text values to a dictionary of unique values

上の例では、エンジンは最初のデータ行を読み込み、Addressee の辞書を作成して、それに Taina Hasu を追加します。 また、読み込まれたテーブルの Addressee 列にあるその値への参照を追加します。 これは、2 番目と 3 番目の行に対しても行われます。これらの名前はどちらも、大文字と小文字の区別を無視して比較すると他と等価ではないからです。

4 番目の行の Addressee は、辞書内の名前と比較され、検出されます。エンジンでは大文字と小文字が区別されないため、TAINA HASUTaina Hasu は同じです。 その結果、エンジンは新しい名前を Addressee 辞書に追加しません。代わりに、既存の名前を参照します。 これは、残りの行についても同じです。

注意

Power BI にデータを格納してクエリを実行するエンジンでは大文字と小文字が "区別されない" ため、DirectQuery モードで、大文字と小文字が "区別される" ソースを使用する場合は、特別な注意が必要です。 Power BI では、ソースで、重複する行は排除されていると見なされます。Power BI では大文字と小文字が区別されないので、大文字と小文字だけが異なる 2 つの値は重複として扱われるのに対し、ソースではそのように扱われない場合があります。 このような場合、最終的な結果は不定であり、回避する必要があります。 DirectQuery モードを使用していて、データ ソースで大文字と小文字が区別される場合は、ソース クエリまたは Power Query で大文字と小文字を正規化する必要があります。

末尾のスペース

先頭または末尾にスペースを含むデータを操作するときは、Text.Trim 関数を使用して、混乱を避けるためにテキストの先頭または末尾のスペースを削除する必要があります。これは、Power BI エンジンでは末尾のスペースは自動的にトリミングされるが、先頭のスペースはされないためです。 先頭または末尾のスペースを削除しないと、重複する値が検出されたり、視覚化によって予期しない結果が返されたりするため、リレーションシップの作成に失敗する可能性があります。 簡単な例として、顧客に関するデータを読み込みました: 顧客の名前を含む Name 列と、エントリごとに一意の Index 列。 顧客名は 4 回繰り返されますが、各回で先頭と末尾のスペースの組み合わせが異なることに注意してください。

先頭のスペース 末尾のスペース 名前 (わかりやすくするために引用符で囲まれています) インデックス テキストの長さ
1 いいえ いいえ "Dylan Williams" 1 14
2 いいえ はい "Dylan Williams " 10 15
3 はい いいえ " Dylan Williams" 20 15
4 はい はい " Dylan Williams " 40 16

これらのバリエーションは、長時間にわたる手動データ入力で発生する可能性があります。 Power Query では、結果のデータは次のように表示されます。

Screenshot of textual data with various leading and trailing spaces in Power Query

データが読み込まれた後に Power BI の [データ] タブにアクセスすると、次の図のようなテーブルが表示されます。

Screenshot of the same textual data after loading into Power BI returns the same number of rows as before.

ただし、このデータに基づく視覚化では、2 つの行だけが返されます。

Screenshot of a table visual based on the same data returns just two lines of data - the first row has a total index of 60 and the second row has a total index of 11.

上の図に示すように、最初の行の Index フィールドの合計値は '60' です。これは、視覚化の最初の行が以前に読み込まれたデータの最後の 2 行を表すのに対し、Index 合計値が '11' の 2 番目の行は最初の 2 行を表すという結論になります。 視覚化テーブルとデータ テーブルの行数の違いは、エンジンが末尾のスペースを自動的に削除 (トリミング) するが、先頭のスペースは削除 (トリミング) しないために起こります。 そのため、最初と 2 番目の行と 3 番目と 4 番目の行は同じと見なされるため、視覚化によりこれらの結果が返されます。

この動作は、視覚化を操作する場合や、重複する値が検出されるためリレーションシップに関連するエラー メッセージで発生する可能性があります。 たとえば、リレーションシップの構成によっては、次の図のようなエラーが表示される場合があります。

Screenshot of an error message showing: Column 'Name' in Table 'Customers' contains a duplicate value 'Dylan Williams' and this is not allowed for columns on the one side of a many-to-one relationship or for columns that are used as the primary key of a table.

他の状況では、重複する値が検出されるため、多対 1 または 1 対 1 のリレーションシップを作成できない場合があります。

Screenshot of the relationship dialog showing a 'the cardinality you selected isn't valid for this relationship' error, which is related to duplicate values being detected.

これらのエラーは先頭または末尾のスペースにさかのぼり、Text.Trim 関数を使用してデータ変換ウィンドウ内でスペースを削除することで解決できます。

True/False 型

True/False – True または False のどちらかの値を示すブール値。

Power BI では、特定の状況でデータが異なる方法で変換され、表示されます。 このセクションでは、ブール値を変換する一般的なケースと、Power BI で予期しない結果が生じる変換への対処方法について説明します。

最適で最も一貫性のある結果を得るために、ブール値情報 (true/false) を含む列を Power BI に読み込むときは、次の例で説明するように、列の型を True/False に設定します。

この例では、顧客がニュースレターにサインアップ済みかどうかに関するデータを読み込みました。TRUE の値は顧客がニュースレターにサインアップ済みであることを示し、FALSE の値は顧客がまだサインアップしていないことを示します。 ただし、Power BI サービスにレポートを発行すると、ニュースレターのサインアップ状態を追跡する列が、予期される TRUE または FALSE の値ではなく、0-1 として表示されることがわかりました。 データのクエリ、発行、更新に関連する次の一連の手順で、変換がどのように発生するかと、その対処方法について説明します。

このテーブルに対するシンプルなクエリを次の画像に示します。

Columns set to boolean

Subscribed To Newsletter 列のデータ型は任意に設定されていて、そのデータ型設定の結果、データはテキストとして Power BI モデルに読み込まれます。

Data loaded into Power B I appears as expected

顧客ごとの詳細情報を示す単純な視覚化を追加すると、Power BI Desktop 内と Power BI サービスに発行されたときの両方で、視覚化のデータが予想どおりに表示されます。

Visual shows data appearing as expected

ただし、Power BI サービスでデータセットを最新の情報に更新すると、ビジュアルの Subscribed To Newsletter 列には、値が TRUE または FALSEではなく、-10 として表示されます。

Visual shows data appearing in an unexpected format after refresh

Power BI Desktop からレポートを最新の情報に更新すると、Subscribed To Newsletter 列には再度 TRUE または FALSE が予想どおりに表示されますが、Power BI サービスで最新の情報に更新すると、値は再度変更されて -10 が表示されます。

これが発生しないようにするための解決方法は、ブール値の列を Power BI Desktop で True/False に設定し、レポートを再発行することです。

Change the data type of the column to true false

この変更が行われると、視覚化で Subscribed To Newsletter 列の値が若干異なる方法で表示されます。テキストは (テーブルに入力されているように) すべて大文字ではなく、斜体で最初の文字だけが大文字になっています。これは、列のデータ型を変更した結果です。

Values appear differently when the data type is changed

データ型を変更して Power BI サービスに再発行し、最新の情報に更新すると、値は予想どおりに True または False として表示されます。

When true or false values use the true false data type, data appears as expected after refresh

要約すると、Power BI でブール値のデータを操作する場合は、必ず Power BI Desktop で列を True/False のデータ型に設定します。

空白または null 値型

Blank - SQL の null を表し、null と置き換わる DAX データ型です。 BLANK 関数を使用すると、空白を作成できます。空白かどうかをテストするには、ISBLANK 論理関数を使用します。

バイナリ データ型

バイナリ データ型を使用すれば、バイナリ形式のその他のデータを表すことができます。 Power Query エディターでは、他のデータ型に変換してから Power BI モデルに読み込む場合に、バイナリ ファイルを読み込むときに使用できます。 バイナリ列は、Power BI データ モデルではサポートされていません。 これは、従来版に対応するために [データビュー] メニューと [レポート ビュー] メニューに存在しますが、Power BI モデルにバイナリ列を読み込もうとすると、エラーが発生する可能性があります。

注意

バイナリ列がクエリのステップの出力に含まれている場合、ゲートウェイを介してデータを更新しようとすると、エラーが発生することがあります。 クエリの最後のステップとして、バイナリ列を明示的に削除することをお勧めします。

テーブル データ型

DAX では、集計やタイム インテリジェンス計算など、多くの関数でテーブル データ型を使用します。 一部の関数は、テーブルへの参照を必要とします。また、関数からテーブルが返され、そのテーブルを他の関数への入力として使用できる場合もあります。 入力としてテーブルを必要とするいくつかの関数では、テーブルに評価される式を指定できます。また、ベース テーブルへの参照を必要とする関数もあります。 特定の関数の要件については、「DAX 関数リファレンス」をご覧ください。

DAX 数式で暗黙的および明示的なデータ型の変換

各 DAX 関数には、入力と出力として使用するデータの型について特定の要件があります。 たとえば、引数としていつかの整数といくつかの日付を必要とする関数があります。テキストやテーブルを必要とする関数もあります。

引数として指定した列に含まれるデータに、関数で必要になるデータ型と互換性がない場合、DAX では多くの場合にエラーが返されます。 ただし、可能な場合には、必要なデータ型への変換が DAX によって暗黙的に行われます。 例:

  • 日付を文字列型にすることができます。その場合、DAX によって文字列が解析され、Windows の日付や時刻の形式のいずれかとしてキャストが行われます。
  • TRUE に 1 を加算することができます。その結果は 2 です。TRUE は暗黙的に数値 1 に変換され、1+1 という演算が行われます。
  • 2 つの列に含まれる値を加算する場合に、1 つの値がテキスト ("12")、もう 1 つの値が数値 (12) として表現されている場合、DAX によって文字列が数値に暗黙的に変換され、数値の結果に対して加算が行われます。 式 "22" + 22 は、44 という結果を返します。
  • 2 つの数値を連結しようとすると、Excel によってそれらの数値が文字列表現に変換されてから、連結されます。 式 12 & 34 は、"1234" という結果を返します。

暗黙的なデータ変換のテーブル

実行される変換の種類は、演算子によって決まります。要求された演算を実行する前に、演算子に必要な値へのキャストが行われます。 以下の表に、演算子の一覧と、各列のデータ型を交差する行のデータ型と組み合わせた場合に実行される変換を示します。

注意

テキスト データ型は、これらの表に含まれていません。 数値がテキスト形式で表されている場合、Power BI は数値の種類を特定し、数値として表現しようとします。

加算 (+)

演算子 (+) 整数 CURRENCY 実数 日付/時刻
整数 整数 CURRENCY 実数 日付/時刻
CURRENCY CURRENCY 通貨 実数 日付/時刻
実数 実数 実数 実数 日付/時刻
日付/時刻 日付/時刻 日付/時刻 日付/時刻 日付/時刻

たとえば、通貨値と組み合わせる加算演算で実数を使用した場合であれば、両方の値が実数に変換され、結果は実数として返されます。

減算 (-)

次の表で、行見出しは被減数 (左側) で、列見出しは減数 (右側) です。

演算子 (-) 整数 CURRENCY 実数 日付/時刻
整数 整数 CURRENCY 実数 実数
CURRENCY CURRENCY 通貨 実数 実数
実数 実数 実数 実数 実数
日付/時刻 日付/時刻 日付/時刻 日付/時刻 日付/時刻

たとえば、日付と他のデータ型で減算を行う場合、両方の値が日付に変換され、返される値も日付です。

注意

データ モデルでは単項演算子 - (負号) もサポートしていますが、この演算子はオペランドのデータ型を変更しません。

乗算 (*)

演算子(*) 整数 CURRENCY 実数 日付/時刻
整数 整数 CURRENCY 実数 整数
CURRENCY 通貨 実数 CURRENCY 通貨
実数 実数 CURRENCY 実数 実数

たとえば、乗算演算で整数を実数と組み合わせると、両方の数値が実数に変換され、返される値も実数です。

除算 (/)

次の表では、行見出しが分子、列見出しが分母です。

演算子 (/) (行/列) 整数 CURRENCY 実数 日付/時刻
整数 実数 CURRENCY 実数 実数
CURRENCY 通貨 実数 CURRENCY 実数
実数 実数 実数 実数 実数
日付/時刻 実数 実数 実数 実数

たとえば、除算演算で整数を通貨値と組み合わせると、両方の値が実数に変換され、結果も実数になります。

比較演算子

比較式では、ブール値は文字列値より大きいと見なされます。文字列値は数値または日付/時刻値よりも大きいと見なされます。数値と日付/時刻値は同じランクであると見なされます。 ブール値または文字列値については暗黙的な変換は実行されません。BLANK または空白値は、他方の比較値のデータ型に応じて 0 /""/false に変換されます。

次の DAX 式に、この動作の例を示します。

=IF(FALSE()>"true","Expression is true", "Expression is false") は "Expression is true" を返します。

=IF("12">12,"Expression is true", "Expression is false") は "Expression is true" を返します。

=IF("12"=12,"Expression is true", "Expression is false") は "Expression is false" を返します。

数値型または日付/時刻型については、次の表に示すように暗黙的に変換されます。

比較演算子 整数 CURRENCY 実数 日付/時刻
整数 整数 CURRENCY 実数 実数
CURRENCY CURRENCY 通貨 実数 実数
実数 実数 実数 実数 実数
日付/時刻 実数 実数 実数 日付/時刻

空白、空の文字列、およびゼロ値の処理

DAX では、null、空白値、空のセル、または欠落値はすべて、同じ新しい値型である BLANK で表されます。 BLANK 関数を使用すると、空白を生成することもできます。空白かどうかをテストするには、ISBLANK 関数を使用します。

加算や連結などの操作で空白が処理される方法は、個々の関数によって異なります。 次の表は、DAX と Microsoft Excel の数式で空白が処理される方法の違いをまとめたものです。

DAX Excel
BLANK + BLANK BLANK 0 (ゼロ)
BLANK + 5 5 5
BLANK * 5 BLANK 0 (ゼロ)
5/BLANK 無限大 Error
0/BLANK NaN Error
BLANK/BLANK BLANK Error
FALSE OR BLANK FALSE FALSE
FALSE AND BLANK FALSE FALSE
TRUE OR BLANK TRUE TRUE
TRUE AND BLANK FALSE TRUE
BLANK OR BLANK BLANK Error
BLANK AND BLANK BLANK Error

次の手順

Power BI Desktop とデータを使用して、あらゆる種類の操作を実行できます。 そのような機能について詳しくは、次のリソースをご覧ください。