Power BI サービスでのボタンの識別と使用

同僚から受け取ったレポートにボタンがあるのに気付き、使い方を知りたいと思うことがあります。 ボタンには単語が含まれているものもあれば、矢印やグラフィックスが含まれているものもあります。ドロップダウン メニューまで含まれているものもあります。 この記事では、ボタンを認識して使用する方法について説明します。

レポートにボタンを追加する方法については、「Power BI レポートでボタンを作成する」を参照してください。

ボタンを見分ける方法

ボタンはレポート ページの図形、画像、またはアイコンに似ていますが、選択したときにアクションが発生する場合は、ボタンである可能性が高くなります。

ボタンの種類

レポートの作成者はレポートにボタンを追加することで、ナビゲーションや検索をしやすくすることができます。 戻る、ブックマーク、矢印、Q&A、ヘルプ、空白のボタンの種類を次に示します。

[戻る] ボタン

[戻る] ボタンには矢印アイコンを付けることができます。 このボタンを選択すると、Power BI が前のページを表示します。 [戻る] ボタンはドリルスルーでよく使用されます。 ドリルスルーで使用されている [戻る] ボタンの手順の例を次に示します。

  1. 横棒グラフの [Word] を選択し、[マーケット バスケット分析] までドリルスルーします。

    Screenshot of a report with Word, drill through, and Market basket analysis highlighted.

  2. Power BI が [マーケット バスケット分析] レポート ページを開き、移動元ページで行われた選択を利用して、移動先ページに表示される内容をフィルタリングします。 この例では、マーケット バスケット分析のレポート ページが Word 用にフィルタリングされています。

  3. 前のページに戻るには、[戻る] というラベルの付いた [戻る] ボタンをクリックします。

    Screenshot of the Market basket analysis report page with the go back button highlighted.

[ブックマーク] ボタン

レポートの "デザイナー" は、レポートにブックマークを含めることがよくあります。 右上隅から [ブックマーク] を選択することでレポート ブックマークの一覧を表示できます。 レポート デザイナーがブックマーク "ボタン" を追加する場合、それはそのブックマークに関連付けられている特定のレポート ページに移動する代替手段にすぎません。 ページには、ブックマークによってキャプチャされるフィルターや設定が適用されます。 詳細については「Power BI サービスでのブックマーク」を参照してください。

次の例ではボタンにブックマーク アイコンがあり、ブックマークの名前は Urban です。

Screenshot of a report, the highlighted button shows a bookmark with the name Urban.

[ブックマーク] ボタンを選択すると、そのブックマークに定義されている場所と設定に移動できます。 この例では、ブックマークが Growth Opportunities のレポート ページに付けられ、このページは Urban 用にクロスフィルタリングされます。

Screenshot of the grown opportunities report page with an arrow pointing to the total units tile.

[ドリルスルー] ボタン

Power BI サービスでは、2 つの方法でドリルスルーできます。 ドリルスルーすると、別のレポート ページに移動できます。 移動元のページで設定したフィルターと選択に基づき移動先ページのデータが表示されます。

レポートでドリルスルーする方法の 1 つは、ビジュアル内でデータ ポイントを右クリックし、 [ドリルスルー] を選択し、移動先ページを選択します。 この方法の詳細については、「[戻る] ボタン」を参照してください。 レポート デザイナーが使用する 2 つ目の方法は、ドリルスルー "ボタン" を追加することです。 このボタンを使用すると、アクションがより明確になり、重要な分析情報を詳細に確認できます。

[ドリルスルー] ボタンの前提条件は複数になることがあります。 すべての前提条件を満たさない場合、ボタンは機能しません。 例を見てみましょう。

ここでは、ドリルスルー ボタンをクリックすると [店舗の詳細 ] ページに移動するように設計されています。 ボタンにカーソルを置くと、前提条件を含むツールヒントが表示されます。 店舗と製品の両方を選択する必要があります。 両方を選択しない限り、ボタンは無効のままです。

Screenshot of an inactive drillthrough button with hover tooltip.

1 つの製品 (Word) と 1 つの店舗 (Leo) を選択すると、ボタンの色が変わり、アクティブになったことを示します。

Screenshot of an active drillthrough button.

[ドリルスルー] ボタンを選択すると、[店舗] のレポート ページに移動します。 [店舗] のページはWordLeo のフィルターに従って表示されます。

Screenshot of the Store reports page filtered by Word and Leo.

[ドリルスルー] ボタンには、移動先を選択するためのドロップダウン メニューを含めることもできます。 移動元レポート ページで項目を選択後、ドリルスルー用の移動先レポート ページを選択します。 次の例は、[市場の詳細] レポート ページにドリルスルーする選択項目の変更を示しています。

Screenshot of drillthrough dropdown menu with multiple destinations.

[ページの移動] ボタンでは、同じレポート内の別のページに移動します。 レポートをデザインするとき、多くの場合、ストーリーを語る目的で、あるいはレポートの分析情報に導く目的でナビゲーション ボタンを作成します。 次の例では、レポート デザイナーが各レポート ページにボタンを追加しました。 ボタンをクリックすると、レポートの最初のページ (トップレベルの概要ページ) に戻ります。 ページ ナビゲーション ボタンは、レポートに複数のページがある場合に役立ちます。

Screenshot of a report with a highlighted page navigation button that returns to the first page of the report.

[Q&A] ボタン

[Q&A] ボタンを選ぶと、Power BI の Q&A エクスプローラー ウィンドウが開きます。 Q&A ウィンドウはレポート ページのトップに表示され、X を選ぶと閉じます。詳細については、Power BI のビジネス ユーザー向けの Q&A に関するページを参照してください。

Screenshot of an open Power BI Q&A Explorer window with suggested questions.

Web URL

[Web URL] ボタンでは、新しいブラウザー ウィンドウが開きます。 レポートをデザインするとき、企業 Web サイトまたはヘルプ ページにリンクさせる目的でこの種類のボタンを参照ソースとして追加することがあります。あるいは、別のレポートまたはダッシュボードのリンクとして追加することがあります。 次の例では、[Web URL] ボタンでレポートのソース ファイルをダウンロードできます。

ページは別ウィンドウで開くため、Power BI レポートに戻るには、そのウィンドウを閉じるか、[Power BI] タブを選択します。

Screenshot of a Web URL button that opens a new browser window with a download link.