Team Foundation Server 用の SQL Server の手動インストール

このトピックの手順は、SQL Server 2012 Enterprise Edition をインストールする場合のものですが、Standard Edition をインストールする場合と同じ手順を使用できます。 SQL 2014 の手順もこれらとよく似ています。 ここでは、TFS が必要とするすべての SQL Server 2012 の機能を TFS と同じサーバーにインストールしますが、これは必須ではありません。 TFS は、SQL Server トポロジに関して非常に柔軟です。 「サーバーは 1 台または 2 台のどちらですか?」を参照してください。

ヒント

既存の SQL Server のインストールを TFS に使用できますが、そのためには、SQL Server の管理者から多くの管理資格情報を付与される必要があります。TFS をインストールして構成するには、SQL Server の sysadmin サーバー ロールのメンバーである必要があります。「TFS が SQL Server で多くの特権が必要な理由は?」 (ブログ記事)

サーバーは 1 台または 2 台のどちらですか?

TFS にサーバーを 1 台だけ使用する場合は、このセクションを無視できます。

TFS のサーバーに 500 人以上のユーザーがアクセスする計画がある場合は、SQL Server を 2 台目のサーバーに置くことを推奨します。 これにより、TFS と構成データベース間の負荷を分散できます。 TFS が必要とするすべての SQL Server の機能を 2 台目のサーバーにインストールできますが、機能を分割することも可能です。 TFS サーバーにレポート サーバーをインストールし、2 台目のサーバーにデータベース エンジン、フルテキスト検索、および Analysis Services をインストールして、HTTP トラフィックを SQL Server のトラフィックから切り離す手法を選ぶチームもあります。

さまざまな異なるトポロジのオプションを選択できます。 一般に TFS では、異なるサーバーに SQL Server インスタンスの機能 (データベース エンジン、Reporting Services、および Analysis Services) をインストールするできます。 考慮する必要のある SQL Server トポロジのいくつかの注意点を次に示します:

  • TFS はデータベース エンジンとフルテキスト検索機能を、同じインスタンスに必要とします。

  • TFS のレポートはオプションですが、レポートが必要な場合は Reporting Services および Analysis Services (トポロジの要件に応じて、それぞれ単独のサーバーに置くことが可能) をインストールする必要があります。 レポート機能を使用しない場合、Reporting Services および Analysis Services の設定は必要ありません。

  • TFS サーバーに SQL Server のインスタンスをまったくインストールしていない場合も、少なくとも SQL Server 機能のクライアント ツール接続を、TFS にインストールする必要があります。 TFS サーバーに SQL Server のインスタンス (データベース エンジン、Reporting Services または Analysis Services のいずれか) がある場合、にクライアント ツール接続をインストールする必要はありません。

異なるサーバーに SQL Server の機能をインストールする場合、機能をインストールする各サーバー上で SQL Server のインストールを実行します。 各インストールに次の指示を使用できますが、手順 9. では必要な機能だけをインストールします。

ヒント

TFS の複数サーバー インストールには、Active Directory ドメインとドメイン アカウントまたは Network Service アカウントが必要です。ローカル アカウントをサービス アカウントとして使用することはできません。

SQL Server をインストールするには

必要なアクセス許可

SQL Server をインストールするサーバーの Windows Administrators セキュリティ グループのメンバーである必要があります。 また、SQL Server のインスタンスがレポート サーバー上にない場合、レポート サーバーを手動で構成するには、レポート サーバー データベースをホストする SQL Server の Windows Administrators セキュリティ グループのメンバーである必要があります。

ヒント: Windows Server 2012 または Windows Server 2012 R2 に SQL Server 2014 をインストールする場合、.NET Framework 3.5 をインストールしておく必要があります。 サーバー マネージャーから機能の追加ウィザードを使用して .NET Framework 3.5 をインストールすることができます。 詳細については、Microsoft Web サイトの「役割サービスおよび機能の追加 (Windows 2012/Windows 2012 R2)」、「役割サービスおよび機能の追加 (Windows Server 2008 R2)」を参照してください。

  1. サポートされている SQL Server のバージョンのインストール DVD を挿入して、setup.exe を起動します。

    詳細情報: Team Foundation Server 用の SQL Server の要件

  2. [SQL Server インストール センター] ページで、[インストール] を選択し、[新規インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します] を選択します。

    SQL Server の新しいインストール

  3. [セットアップ サポート ルール] ページで、[OK] をクリックします。

  4. [プロダクト キー] のページで、プロダクト キーを入力するか、無償のエディションを指定します。

  5. [ライセンス条項およびプロダクト キー] ページに表示される使用許諾契約に同意します。

  6. [セットアップ] [サポート ルール] ページで、[次へ] をクリックします。

    Windows ファイアウォールの警告

    ヒント

    Windows ファイアウォールの警告が表示されることがありますが、このサーバーに TFS をインストールする場合は、この警告を無視しても安全です。2 つのサーバー (TFS および SQL Server) が同じコンピューター上にある場合、TFS は SQL Server の Windows ファイアウォールに自動的に例外を追加します。TFS を別のサーバーにインストールしている場合、このサーバーで Windows ファイアウォールの SQL Server のポートを開く (ブログ記事) ことができます。

    Team Foundation Server に必要な SQL Server ポートの詳細については、「Team Foundation Server のインストールに必要なポート」を参照してください。

  7. [セットアップ ロール] ページで、[SQL Server 機能のインストール] をクリックします。

    Role を設定

  8. [機能の選択] のページで、使用するトポロジに応じて、次の 1 つ以上のコンポーネントのチェック ボックスをオンにします:

    • データベース エンジン サービス (必須)

    • 検索のためのフルテキスト抽出とセマンティック抽出 (必須)

    • Analysis Services (レポートに必要)

    • Reporting Services (ネイティブ) (レポートに必要)

    • クライアント ツール接続 (Team Foundation Server を実行するサーバーに他の SQL Server コンポーネントがインストールされていない場合にだけ必要 - 画像なし)

    • 管理ツール - 基本 ¹ (画像なし)

    機能の選択

  9. [インストール ルール] ページで、[次へ] をクリックします。

  10. [インスタンスの構成] ページで [既定のインスタンス] をクリックします。 [名前付きインスタンス] をクリックした場合は、インスタンスの名前を入力します。

    インスタンスの構成

  11. [必要なディスク領域] ページで、[次へ] をクリックします。

  12. [サーバーの構成] ページで、既定の設定を受け入れる、または各サービスの [アカウント名] ボックスに、ドメイン アカウントの名前または「NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE」を入力します。 ドメイン アカウントを指定する場合は、[パスワード] にそのパスワードを入力します。 NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE を使用する場合は、[パスワード] ボックスを空白のままにします。

    サーバー構成

  13. [スタートアップの種類] 列で、編集できるすべてのサービスに "自動" と表示されていることを確認し、[次へ] をクリックします。

    サーバーの構成 (詳細)

    注意

    SQL Server の英語以外のバージョンを使用していますか?米国向けの既定の照合順序の設定英語は、Team Foundation Server の要件を満たします。英語以外のバージョンを使用する場合、このページのデータベース エンジン用の照合順序を設定できます。詳細については、「Team Foundation Server 用の SQL Server の照合順序システム要件」を参照してください。

  14. 手順 8. で [データベース エンジン サービス] チェック ボックスをオンにした場合は、[データベース エンジンの構成] ページで [Windows 認証モード][現在のユーザーの追加] の順にクリックします。 それ以外の場合は、次の手順に進みます。

    データベース エンジンの構成

  15. 手順 8. で [Analysis Services] チェック ボックスをオンにした場合は、[Analysis Services の構成] ページで [現在のユーザーの追加] をクリックします。 それ以外の場合は、次の手順に進みます。

    Analysis Services の構成

  16. 手順 8. で [Reporting Services] チェック ボックスをオンにした場合は、[Reporting Services の構成] ページで [インストールと構成] をクリックします。 このオプションが使用できない場合、[インストールのみ] をクリックします。

    レポート サービスの構成

    [インストールのみ] をクリックする必要がある場合、別のサーバーにレポート サーバーと Team Foundation Server を配置できる場合があります。 これは、サポートされているトポロジですが、SQL Server のインストール了後にレポート サーバーを手動で構成する必要があります。 次の手順に従ってください: レポート サーバーを手動で構成します。

    注意

    [Reporting Service SharePoint 統合モード] は選択できません。TFS は、この構成モードをサポートしていません。

  17. (省略可能) [エラーと使用状況レポート] ページで、エラー情報を Microsoft に送信するかどうかを指定します。

  18. [インストール ルール] ページで、[次へ] をクリックします。

  19. [インストールの準備完了] ページで、インストールされるコンポーネントの一覧を確認して、[インストール] をクリックします。

    完了しました

¹ Team Foundation Server をインストールする目的では、SQL Server と同じコンピューターに管理ツール (基本または完全) をインストールする必要はありません。 ただし、SQL Server のインストールを検証するには、SQL Server Management Studio の管理ツールを使用する必要があります。

レポート サーバーの手動構成

Reporting Services が自動構成されない

SSRS 自動構成のない SQL Server 2008 R2

Reporting Services と同じサーバー上のデータベース エンジンをインストールしていない場合、SQL Server のインストールが完了した後に、次の手順に従って手動でレポート サーバーを構成する手必要があります。

めったにありませんが、Reporting Services が Team Foundation Server と同じサーバー上にあり、レポート サーバーを構成しなかった場合、Team Foundation Server のインストール中にレポート サーバーの構成を完了するようにメッセージが表示されるので、手順 3. から実行してください。

レポート サーバーを手動で構成するには

  1. Reporting Services 構成マネージャーを起動します。

    [Reporting Services 構成の接続] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [サーバー名] ボックスに、レポート サーバーの名前を入力します。 インスタンス名を使用している場合は、[レポート サーバー インスタンス] ボックスにインスタンス名を入力します。 [接続] をクリックします。

  3. [Reporting Services 構成マネージャー] ページで、レポート サービスの状態が "停止" になっている場合は [開始] をクリックします。

  4. ナビゲーション バーで [Web サービス URL] をクリックします。

  5. [Web サービス URL] ページで、[適用] をクリックして [仮想ディレクトリ][IP アドレス]、および [TCP ポート] の各ボックスの既定値を受け入れます。

  6. ナビゲーション バーで [データベース] をクリックします。

  7. [レポート サーバー データベース] ページで、[データベースの変更] をクリックします。

    レポート サーバー データベース構成ウィザードが表示されます。

  8. ウィザードの [アクション] ページで、[新しいレポート サーバー データベースを作成する] をクリックします。

  9. ウィザードの [データベース サーバー] ページで、[サーバー名] ボックスに、レポート サーバーのデータベースをホストするローカルまたはリモートの SQL Server インスタンス名を入力します。

  10. ウィザードの [データベース] ページで、[データベース名][言語][ネイティブ モード] の各ボックスの既定値を受け入れます。

  11. [資格情報] で、[認証の種類][ユーザー名][パスワード] の各ボックスの既定値を受け入れます。

  12. ウィザードの [概要] ページで、情報を確認します。

  13. ウィザードの [続行して完了する] ページで、[完了] をクリックします。

  14. Reporting Services 構成マネージャーのナビゲーション バーで、[レポート マネージャー URL] をクリックします。

  15. [レポート マネージャー URL] ページで、[適用] をクリックして [仮想ディレクトリ] ボックスの既定値を受け入れます。

参照

概念

Team Foundation Server のインストール

TFS のアップグレード要件

Team Foundation Server 用の SQL Server の照合順序システム要件