June 2005 DirectX SDK の新しい機能

  • SDK の更新
  • グラフィックの更新
  • 技術記事の更新

SDK の更新

SDK の次の機能が更新されました。

  • パフォーマンス ツール
  • コンテンツ ツール
  • SDK の再頒布

パフォーマンス ツール

PIX に、次のような機能強化を加えました。

  • レンダー ターゲットやテクスチャー サーフェスなど、Direct3D サーフェスのコンテンツを表示できるようになりました。これにより、サーフェスに書き込み中またはサーフェスから読み取り中の内容を視覚的にデバッグできます。サーフェスのビューを参照してください。
  • フレーム内の任意の時点における Direct3D デバイスのステートを表示できるようになりました。このステートは、パイプラインの各種ステージに対応するカテゴリーに分類されます。ステートのビューを参照してください。
  • すべてのデバイス ステートを 1 つの HTML ファイルに保存できるアクションが新しく追加されました。「実験 - 詳細ビュー」を参照してください。
  • フルストリーム キャプチャーの再生時に、ワイヤフレーム モードの一時停止、シングル ステップ、または切り替えを行うキーボード ショートカットが新しく追加されました。フルストリーム キャプチャーの再生について参照してください。

コンテンツ ツール

DCC アプリケーションの DirectX エクステンションに、機能強化を加えました。

  • Maya - MEL スクリプト記述言語で、DirectX シェーダーのパラメーターにアクセスできるようになりました。これにより開発者は、標準 MEL スクリプトを作成し、DirectX シェーダーの割り当てとパラメーターを操作して、自分のコンテンツ パイプラインにより合ったものを作成できるようになります。「DirectX Extensions for Alias Maya」を参照してください。
  • DXSAS 1.0 ビューアー - DirectX ビューアー (Dxviewer.exe) で、Microsoft DirectX 標準アノテーションとセマンティクスの仕様を実装したメッシュとエフェクトを表示できるようになりました。

SDK の再頒布

DirectXSetup が更新され、再頒布のサイズが小さくなるよう、オプションにするコンポーネントを指定できるようになりました。今回のリリースでは、D3DX、Managed DirectX、またはこれら両方がオプションのコンポーネントであり、DirectX を再頒布する際に必須ではありません。既定の動作には今までどおり変更ありません。DirectSetup により、すべての SDK コンポーネントがインストールされます。

グラフィックの更新

  • D3DX
  • サンプルとツール

グラフィック コンポーネントの次の機能が更新されました。

D3DX

  • エフェクト システム : 使用しないエフェクト パラメーター ブロックを実行時に削除する新メソッドが追加されました。これにより、エフェクト システムによる占有メモリー量を削減できます。「ID3DXEffect::DeleteParameterBlock」を参照してください。
  • UVAtlas 関数 - April 2005 SDK では、任意のメッシュに独自の UV テクスチャー マッピングを生成する UVAtlas ライブラリが導入されています。今回のリリースでは、UVAtlas アルゴリズムに改良を加えたほか、使用方法、活用方法、および結果の例 (「UVAtlas の使用 (Direct3D 9)」を参照) を説明する新しいドキュメントを追加しました。
  • IMT 計算 - 入力信号に基づくメッシュ用に、IMT (Integrated Metric Tensors) を自動的に演算する一連の関数が新しく追加されました。この関数による出力は、UVAtlas API によるテクスチャーのパラメーター化に対して、テクスチャー空間の優先順位を指定するのに役立ちます。たとえば、法線マップから計算された IMT を使用すると (「D3DXComputeIMTFromTexture」を参照)、高い解像度で法線マップを細部に適用することよって三角形により多くのテクスチャー領域を割り当てる UV Atlas が生成され、定数の法線データを持つ平面三角形に、適切なより狭いテクスチャー空間が割り当てられます。IMT はテクスチャーから計算できるほか、頂点値単位、ユーザー定義の頂点値単位、テクセル単位のプロシージャ信号からも計算できます。詳細については、「UVAtlas 関数」を参照してください。
  • PRT 速度の向上 - すべての PRT ランタイム関数 (D3DXSHEvalDirectionD3DXSHRotate、およびすべての D3DXSH*Light 関数) が最適化されています。特に回転が大幅に高速化され、6 回の命令で 20 倍の改善が見られました。

サンプルとツール

C++ および MDX サンプル用 VS.NET 2005 がサポートされます。

  • C++ および 管理サンプル用に、VS.NET 2005 のサポートが追加されました。
  • Direct3D のテンプレートのサンプルが強化されました。新サンプル EmptyProject は、Direct3D サンプル アプリケーション用の最小限のテンプレートとなります。新サンプル SimpleSample は、他の Direct3D サンプルに似た基本的なテンプレートで、他の DirectX SDK サンプルで使用されている標準ポリシーを表示します。
  • UV Atlas コマンド ライン ツールがアップグレードされ、IMT (Integrated Metric Tensor) 配列のサポートといくつかの隣接性オプションが追加されました。

技術記事の更新

  • Direct3D リソースに関する技術記事が新しく追加されました。管理対象リソースと管理対象外リソースの動作に関する記事や、ランタイムとドライバーによる一般的なリソース処理の仕組みに関する記事などです。「リソース管理のベスト プラクティス」を参照
  • 『Games for Microsoft Windows Logo Program Guide』および『Games for Microsoft Windows Logo for Applications』が、SDK の技術記事に移動されました。これらの記事には、ゲームに Windows ロゴを付ける際に必要な手順が説明されています。

関連項目

August 2008 DirectX SDK の新しい機能